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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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賞金女王になった3年後にシード落ちする女子プロゴルフ

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私はゴルフには全く詳しくない人間ですが、この記事には驚きました。

>森田予選落ち…賞金女王から“最短”3年でシード落ち確定

スポニチアネックス 11/19(土) 7:02配信

 ◇女子ゴルフツアー大王製紙エリエール・レディース第2日(2016年11月18日 愛媛県松山市 エリエールゴルフクラブ松山=6474ヤード、パー72)

 13年賞金女王の森田理香子(26=リコー)が通算1アンダーの60位で予選落ちし、賞金シード陥落が決定した。5バーディー、2ボギーの69をマークしたもののカットラインに2打及ばず、今季18度目の予選落ち。戴冠から3年での暗転も、最終予選会に出場して再起する。テレサ・ルー(29=台湾)が大会コースレコードタイの62をマーク。通算15アンダーで単独首位に立った。

 涙は必死にこらえた。今季4度目の60台も、18試合目の予選落ち。賞金シードを手にするには優勝しかなかった森田がわずか2日で姿を消した。

 「今までならピンが端に切ってあると保険をかけて安全に狙っていたが、今日は自分がバーディーを取りたいという気持ちが強く出た。一番いいゴルフができた」。強がりでなく事実、攻めて69をマークした。1番で3メートルのバーディーパットを決め、6番パー4では2メートルにつけてバーディー。9番でボギーも、10番からは4ホールで3バーディーと盛り返した。16番で1メートル弱のパーパットがカップに蹴られるなど「4、5回短いのを外した」とグリーン上で苦戦したが、今できるベストプレーをした自負はある。

 13年に賞金女王となって3年。歯車は少しずつ狂った。14年に1勝も賞金ランク16位、15年20位と下降。「女王としてちゃんとしなきゃいけないと重圧を感じていた」とのプレッシャーが飛ばし屋で思い切りのいい森田らしさを奪った。同時にアプローチで手がうまく動かないイップス状態に陥り、13年に36位(62%)だったリカバリー率は今季は94位(50%)にまで下降。必死に隠そうとしたその事実も、夏に自ら明かし、現在は徐々に復調。5バーディーを奪えたこの日は「女王を獲ってから守りのゴルフに入ってしまった。気づいたのも遅すぎたけれど、忘れた感覚を思い出せた。QT(予選会)でも攻めたい」と力強かった。

 来季の出場権を懸けて争う最終予選会(29~12月2日)に臨むのはプロデビューした08年以来。女王になった選手が賞金シードを失ったことは過去にもあるが、3年後の陥落は最短。でも、「まだ26歳。これからという気持ちだし、これで終わりたくない」と前を向く。大会前には師匠の岡本綾子に指導を受け、必死に復活への糸口を探った。女王の冠を外して、再出発する。

 ≪過去4人は10年以上後に喪失≫1988年のツアー制度施行後、賞金女王になったのは18人。そのうち出場義務試合を果たし賞金シードを喪失した選手は88年賞金女王の吉川なよ子、90年・高村博美、92、95年・塩谷育代、98年・服部道子の4人。ただ全員、女王となってから10年以上後に陥落。(06年1位の大山志保は3年後に公傷制度適用。08年1位の古閑美保は11年限りで現役引退などの例はある)賞金女王による特別シードは88年から99年までは5年で、00年以降は3年。森田の場合は、特別シードも今季限りだった。

報道で、彼女が非常に厳しい立場にあるというのは知っていましたが、それでもやはりシード権を失ったというのは驚きでした。こういう記事を読んでつくづく感じるのは、ゴルフってのも成績が安定しないスポーツだなということです。

体力的な衰えとかケガなどで活躍できないのは仕方ありません。しかし森田理香子の場合、そういう話でもないでしょう。衰えやケガではなく調子が悪いということでしょう。それでシード権すら失うのですから、それも厳しいなと思います。

実力と成績の世界ですから、成績が出なければ厳しい立場になるのは仕方ありません。しかし26歳で、しかも3年前の賞金女王がシード権を失うというのは、やはりゴルフならではではないですかね。ケガとかなら仕方ありませんが、そうではないようですから。

それでずいぶん以前ですが、こんな記事を書いたことがあります。

「おいおい」と思うが、しかし実情はかなり厳しそうだ

上の記事で私は、かつて1億円以上を稼ぎながらも現在は下部のトーナメントで奮闘している男子プロ、トーナメントプロになったのに窃盗事件を起こした某女子プロを紹介しました。もちろんこれは犯罪ですから論外ですが、この人はすでにプロの世界を去っているようですね。森田は、男子プロと同様、過去の栄光を追いかけることに(少なくとも来シーズンは)なり、苦しい立場に追い込まれるわけです。ここからどうするかですね。もちろん再びシード権を獲得することをめざすしかありませんが、なかなか難しいのかもですね。最近もいろいろ話題の新人が登場してきているし、また彼女らも、いつ森田と同じ立場になるか分かったものじゃありません。

プロスポーツの世界というのは、いうまでもなく好きでやっているものです。「巨人の星」みたいに、親から強要されてやっているのでは、やはり長続きしないでしょう。森田の場合、13年の賞金女王になった時点で、3年後のこの姿を想像するなどということは、空想次元であり得なかったと思います。これでは、ゴルフを続けるのもつらいということになるかもですね。それはプロである以上仕方ありませんが、やはり彼女もこのままでは終われませんよね。まさに死に物狂いで頑張るということになりそうです。

森田理香子さんの来シーズンの健闘を祈ってこの記事を終えます。


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