すっからかんに忘れていましたが、今年の7月1日で香港も返還20年であることを思い出しました。
過日の記事で、返還式典でのチャールズ皇太子の演説（あいさつ？）の動画とそのトランスクリプトをご紹介しましたが、1997年からは中国もずいぶん変わりましたし、香港もいろいろなところが変わり再開発も進んでいます。啓徳空港も廃止され香港国際空港が建設され、エアポートエクスプレスなど交通インフラも充実してきています。
香港国際空港が開港したのが返還翌年の98年で、快適に九龍や香港島にいける昨今では考えにくいですが、ごみごみとしたあの猥雑な雰囲気の強い香港、というのは私は写真や資料映像でしか知りませんが、当方のような無責任な旅行者の立場では、佐敦（ジョーダン）あたりのいかがわしいというか、いかにも時代かかった建物は香港の最大のセールスポイントだとかくだらんことを考えますが、もちろんああいったものもだんだんなくなっていくのでしょうね。
私は英国植民地時代の香港を訪れることはありませんでしたし、啓徳空港も利用することはありませんでしたが、まあでもそれなりに香港を楽しんできましたし、今後も香港は尽くせぬ楽しみと喜びを私に与えてくれることを信じてうたがいません。
上で
＞時代かかった建物
と書きましたが、現実の香港は、どんどん高層ビルが建てられきれいな街に変貌しています。もちろんいかがわしい場所も多々ありますが、基本的に東京同様のつるっとした清潔な街への移行は避けられないでしょう。
シンガポールやソウルや東京のようなきれいなところより、ディープなアジアの雰囲気を楽しみたいという方には、香港というのも徐々に物足りない街へなっていくのでしょうが、それはそれとして、それ以外にも香港はこれからも定期的に訪れて、最大限楽しんでいきたいと考えます。
これは香港と直接関係ない話ですが、たとえば大阪とか広島とか福岡などに行くと東京より遥かにアジアの要素が強く感じられますし、ソウルより釜山のほうが遥かにアジア的です。たぶん首都もしくはそれに準じる街は、グローバルスタンダードによって他の街よりずっと速く平準化されていくのでしょう。香港というのはその性質上都市国家であり街自体が首都みたいなものですから、やはり高層ビルが林立し、暑いのに上着ネクタイの人々が街を歩くのは仕方ないことです。そう考えると、マカオも高層ビルなんぞがどんどんできたらつまらないですね。そのあたりもいろいろ考えさせられます。