先日報道された記事を。
>飲酒運転で駅伝審判 石垣市 無免許も、容疑役員逮捕
2018年12月4日 09:57
八重山署は2日、沖縄県石垣市大浜の国道で、八重山毎日新聞社主催の駅伝大会の競技役員として、大会コースで無免許の上、酒気帯び運転をしたとして、同市大川の無職、前八重山郡陸上競技協会長(63)を道交法違反(無免許、酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕した。容疑を認めているという。
逮捕容疑は2日午前9時15分ごろ、石垣市大浜の国道で基準値(呼気1リットル中0.15ミリグラム)の2倍を上回る酒気を帯びた状態で普通乗用車を運転した疑い。容疑者は17年12月にも酒気帯び運転で摘発され、無免許だった。その際に同協会の会長を解任された。
八重山署などによると、容疑者は審判員としてコースで乗用車を運転していた。交通規制をしていた白バイを追い越したため、警官に停車を求められ、酒気帯び運転と無免許が発覚した。同協会によると、容疑者は大会での車の移動について「子どもが運転する」と報告していたという。八重山毎日新聞社は「あってはならないことが起き、非常に驚いている。大変申し訳ない」と謝罪した。
>容疑者は17年12月にも酒気帯び運転で摘発され、無免許だった。その際に同協会の会長を解任された。
つまり1年前にも酒気帯びで摘発されて、免許取り消しになったのに、それで今回もまたまた酒気帯びというのは相当なものですね。しかも
>容疑者は大会での車の移動について「子どもが運転する」と報告していたという。
ということで、この報告がうそなのかその時はそうするつもりだったのかも定かでありませんが、ちょっとこれではどうしようもありません。もっともそんな話を受け入れる側もどうかという気はしますが。
それにしても、こんな時にアルコールを摂取して車なんか運転しなくたっていいだろうと思いますけど、ご当人たぶんやめられないんでしょうね。完全な依存症の状態なのでしょう。駅伝大会なんて、まさに白バイが先導するわけで、ほかにもコース警備の警官なども多いし、飲酒運転するには最低最悪の条件だと思いますが(苦笑)、でもやっちゃうんですよね。それなら会長も解任されているのだからそんなもんしなくったっていいじゃんと思いますが、理由はともかくそういうわけにもいかなかったんでしょう。だったらせめて運転はするなよと思いますが、それもそういうわけにいかなかったんですかね。どんだけ非常識なのかです。
さてこの記事の発表の前日、群馬県でちょっと注目される裁判の判決が出ました。記事を。
>財布取り上げられ…また万引きの原裕美子被告
2018年12月05日 10時25分
執行猶予中に再び万引き事件を起こした元マラソン女子日本代表の原裕美子被告(36)に対し、前橋地裁太田支部は3日、懲役1年、保護観察付き執行猶予4年の判決を言い渡し、実刑を回避した。
判決では、原被告は摂食障害の影響で万引きの衝動を制御する能力が低下していたと認定した。判決後に、奥山雅哉裁判官から「マラソンで見せた並外れた努力の才能を、再犯防止の領域でも果たしてくれることを期待しています」と声をかけられると、原被告は涙ながらにうなずいていた。
原被告は2005年の名古屋国際女子マラソンで優勝し、当時所属していた実業団でエースとして活躍。一方、厳しい体重制限で食べた物をはくようになり、合宿中に買い食いを防ぐために財布を取り上げられた。そこから食品の万引きを繰り返すようになった。
この日の判決後、原被告は太田市役所で記者会見し、「私と同じ病気で苦しんでいる人に勇気を与えられるよう、少しずつ前進したい」と語った。
2018年12月05日 10時25分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
記事にもあるように彼女の犯罪は執行猶予中のものですから、実刑判決と執行猶予取り消しになっても文句を言えた義理ではないのですが、ここは裁判官も、彼女に最後の情けをかけたっていうところですかね。彼女の昨年の万引きが話題になったのですから、社会常識ではやばくて2度と万引きなんかしないはずですが、「窃盗癖」「クレプトマニア」「万引き依存症」(いろいろな言い方がありますが、どれも定義はやや異なります)というものはかくのごとく人間を破壊するわけです。それが摂食障害と緊密にリンクしているのは、この種のことを知った人には常識です。
ところで記事ではややぼかした書き方をしていますが、彼女は高卒後入社した京セラでの指導がたたって摂食障害になっています。この時の京セラの監督は大森国男氏なる人物で、彼は現在埼玉県の昌平高校(偶然ながら、先日拙記事で書いた、高校サッカーの全国選手権で、浦和南高校と埼玉県予選の決勝を戦った高校)というところの陸上部の総監督だそうですが、マスコミはインタビューに行ったところあるんですかね? 彼も、いまは高校生相手にそのような指導はしていないのかもですが、どうなんですかね。スポーツの指導が、1人の女性の人生を相当めちゃくちゃにしたといわれても仕方ないんじゃないんですかね。ご当人はそのあたりどう考えているのか。引退したのならともかく、総監督という肩書ですから現場に日参する日常ではないのかもですが、指導の世界から離れたわけではないのですから、そのあたりある程度考えていく必要はあるかと思います。
いずれにせよ依存というのは怖いものです。ギャンブル依存などもまさに恐怖です。公務員や大企業の人間などのそれ相応の社会的地位や失うものがある人が金を横領したりするのもギャンブルを原因とするものはかなり多いし、また死刑事件なども、ギャンブルに狂って金につまり犯罪に及んだという事例がすくなくありません。私がかつて記事にした「最悪の誘拐事件」もその1つです。下の記事をご参照ください。
最悪の誘拐殺人事件最後に、特に原さんには絶対次の事件は起こしてほしくないですね。正直非常に道は険しいですが、そこは本当に注意してほしい。彼女だけでなく、周囲も最大限の注意と配慮を彼女にしてほしいと思います。それでまた万引きしちゃうのが窃盗癖ですが、ともかく今度やったら彼女だけでなくいろいろな人がいろいろなところで信頼をなくします。社会人時代性犯罪をして、会社を首になりドラフトやMLB行きを忌避されたのに、必死に努力してなんとかNPBに入団したにのかかわらず、性犯罪をまたまたしてしまい実刑になった某野球選手などはその一例です。