なかなかこれもすごいニュースですね。
><北海道>酒に酔い維新議員 島返還に戦争持ち出し元島民抗議
5/13(月) 15:48配信 HTB北海道テレビ放送
13日、北方四島の国後島から帰港したビザなし交流の訪問団。この訪問団に参加していた日本維新の会の丸山穂高衆議院議員の発言をめぐり、元島民らから抗議を受けていました。
丸山穂高衆議院議員は11日、現地で島返還の手段として戦争を持ち出し、元島民らから抗議を受けていました。
同行した記者が録音した丸山議員の音声です。
丸山議員音声「戦争でこの島を取り返すことは賛成ですか?反対ですか?」
団長「戦争で?」
丸山「ロシアが混乱しているときに取り返すのはOKですか?」
団長「戦争なんて言葉は使いたくないです。使いたくない」
丸山「でも取り返せないですよね?」
団長「いや、戦争はすべきではない」
丸山「戦争しないとどうしようもなくないですか?」
団長「いや、戦争は必要ないです」
丸山議員とやりとりをした訪問団の団長で、元島民の大塚さんは「私は真っ向から反対いたしました。戦争で取るとか取らないか、そんなこと私は聞いたこともありませんしね」と話しています。丸山議員はこの発言の前に酒を飲んでいたということです。元島民らはこの発言に抗議しましたが、丸山議員は酒に酔って騒いだことについては謝罪したものの、戦争発言については「賛成か反対かを聞いただけ」だとし、「北方領土を戦争で取られたわけですから、取り返すということに対して賛成か反対か聞いたと。別にそういう話があってもいいわけじゃないですか。それに対して何をダメだとおっしゃっているのかよくわからないです」とコメントしています。丸山議員の発言について日本維新の会の松井代表は、
「戦争で取り返すようなことは、我々党として一切考えはありません。武力での解決というのは僕にはないですね」と話しています。
私最初のこのニュースを聞いた時、先日の桜田の不祥事のように、どっかのパーティーとかでの失言かなと思っていました。そうしたら、国後島へのビザなし渡航時での発言ですか。いやー、人間どうしたらここまで馬鹿なんだよというレベルじゃないですか。しかも彼は、役人上がりですからねえ。役人上がりの政治家というのは、このようなひどい失言はしないとかいうようなかつての常識は、すでに通用しないということなんですかね。そうなんでしょうが、それもどうかです。inti-solさんもご指摘のように、そもそもそんなことが軍事的に可能なわけもない。
>純軍事的に見ても、そんなことをやれば確実に撃退されます。国際政治上も、米国からの支援は一切受けられず(日本の施政権下にない北方領土は日米安保の対象外だし、米国がそんな面倒に付き合うはずがない)、国際社会から袋叩きにあいます。
ということです。
で、丸岡がその後どうなったかというと、別にここで書く必要もないのでしょうが、日本維新の会を除名処分となる始末です。産経新聞なども、さすがにかばってはいないようです。実は以前、有本香という右翼ライターが、アイヌ支援法案に、丸岡が難癖をつけたことを「夕刊フジ」で評価していることもあったのです。
>日本国民を分断へ導くトバ口となるかもしれないこの法案に、国会で切り込んだのは、日本維新の会の丸山穂高衆院議員、ただ一人だった。
丸山議員は今月5日の衆院予算委員会で、これが憲法(第14条=法の下の平等)が禁じる「門地差別」(=生まれによる差別)の逆版になるのではないか、という点などをただした。
これ安倍内閣での政府法案なんですけどね。産経新聞(系メディア)は安倍のすることには全く逆らわないし、維新の会は、自民党べったりだし、有本香なんてのは、まさに自民党や安倍晋三や産経新聞とか右翼にすり寄る以外能のないライターだと思っていましたが、そんな連中ですらアイヌ支援法案なんてものは許しがたいということですかね。あんまりこういう連中とはかかわりあいたくないなと改めて思います。
さてさて、そんなふうにあらゆる方面から批判されている丸岡発言ですが、そういうことを言い出すのなら、巣食う会とかが好きな、北朝鮮による拉致被害者の自衛隊による奪還、なんてのはどうなんですかね。さすがに現在国会議員でそんなことを公然と支持している人はいないみたいですが、産経新聞もこれについてはまだあきらめていないんじゃないんですかね。
産経新聞は、2016年に「自衛隊幻想 拉致問題から考える安全保障と憲法改正」なる本を出して、2017年にその本を宣伝する記事を書いて、そこでは
>「拉致は根本的に安全保障の最重要課題。自衛隊が拉致被害者を救出できる現実を知ってほしい」
という発言を紹介しているんですけどねえ。
自衛隊による拉致被害者奪還という幼稚なデマを嬉々として流す巣食う会、産経新聞もっとも上の本を読んでみても、北朝鮮に反政府暴動のたぐいが起きて、そこで多国籍軍が行ったら日本人拉致被害者らしき人物がいたので、それで自衛隊が保護するとかいう話で、そんなん現実性もないし、そもそも自衛隊なんか出る必要もないじゃんというレベルの話でしたが。こんな本を読んで本気で自衛隊が北朝鮮にいる(かどうかも当てになりませんが)拉致被害者を救出できるなんて考える馬鹿がそうそういるとも思えないし、いたところでそんな話は一向に(当然ですが)現実化しないわけです。
あ、断っておきますが、私は、産経新聞が本気で自衛隊による拉致被害者救出が可能であるなんて考えているとは思っていませんよ。連中のしたいのは、拉致問題にかこつけて北朝鮮に自衛隊を派遣したいことだけでしょう(ついでに朝鮮人民軍や、朝鮮労働党の幹部を殺戮したい?)。何をいまさらながらどうしようもない連中です。昨年米子市長が、自衛隊による拉致被害者救出の話を関係するイベントで発言したことがありましたが、産経はそれを積極的には報道しようとしませんでした。報道したら、安倍らに迷惑になると考えたのでしょう。事実米子市長はすぐに発言の撤回を余儀なくされました。産経だって、そんなこと可能だなんて思っていはいない。でも政治的なポーズとして、そういう主張をサポートしているわけです。これまたどうしようもない。
いずれにせよ、いくら本気でないとしても、こんな非常識な与太をいまだに一応「全国紙」がサポートしているというのは異常な話です。そして巣食う会や家族会も、このような与太に固執している。そういう話を批判した蓮池透氏は家族会を追い出されたままです。家族会のメンバーは、巣食う会に「そういう現実性のない話はやめよう」の一言も主張できない。いかに拉致問題の界隈が狂っているかの証拠です。だいたい連中は、エンテベ空港とかのように人質の所在が確認されている事例を持ち出しますが、北朝鮮の拉致被害者の所在は全く不明です。これだけでもそんなことが出来っこないことがわかります。
本日の記事は、inti-solさんの上で引用した記事と、bogus-simotukareさんのこちらの記事を参考にしました。感謝を申し上げます。