Quantcast
Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4143

やはりイングランド有利か?(RWC決勝は、イングランド対南アフリカに決定)(ニュージーランドが負けると、それだけで話題になる)

$
0
0

何をいまさらですが。

>ラグビーW杯、南アが決勝へ イングランドと2日対決
10/27(日) 20:17配信朝日新聞デジタル

試合前から盛り上がる観客=西畑志朗撮影
 ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会は27日、横浜国際総合競技場で準決勝の残り1試合があり、南アフリカがウェールズを19―16で下し、3大会ぶりの決勝進出を決めた。11月2日の決勝(午後6時、横浜国際総合競技場)はイングランド―南アで、2007年大会決勝と同じ顔合わせとなった。この時は南アが15―6で勝ち2度目の優勝を飾っている。ウェールズは初の決勝進出を逃し、11月1日の3位決定戦(午後6時、東京スタジアム)でニュージーランドと対戦する。

 ともに堅い防御で前半はトライを奪えなかった。南アはSOポラードが3本のペナルティーゴール(PG)を決め、ウェールズもSOビガーが2本のPGを返して、南アが3点リードで折り返した。

 後半に入ると、1トライずつを挙げるなどして終盤まで競り合いとなった。16―16の後半36分、南アはポラードが4本目のPGを決めて決勝点を挙げた。

(時間は速報値)

 前日のイングランド対ニュージーランドが、ややイングランドが圧倒した試合だったのに対して、こちらは非常に僅差でしたね。私は、民放で見ていたのですが(NHKやCSだけじゃなく、民放も見ないとね。いつ地上波中継がなくなるか分かったものじゃないから、私も協力をしないと)、解説者が延長戦も視野に入れたほうがいいということを語っていたくらいです。

最後は、やや南アフリカのほうが若干の総合力での上回りがあったでしょうか。個人的には、ウェールズに初の決勝進出をしてもらいたかったのですが、勝負ですからこれは仕方ないことです。

それでイングランドと南アフリカの決勝ですが、これは万人がそう予想するようにイングランドが有利でしょうね。まともに戦ったらたぶん南アフリカはイングランドにかなわない。イングランドの一番の敵は、たぶん慢心とあとニュージーランドに勝ったことにより精神的に満足してしまって力を出し切れなくなることですかね。ただエディー・ジョーンズはそのあたりも抜かりはないので、たぶん南アフリカはそうとう厳しい戦いになるかと思います。

上の記事にもあるように、2007年のRWCの決勝で、イングランドと南アフリカは戦っています。この時は、プール戦(一次リーグ)でもこの2か国は戦っており、36-0で南アフリカが大勝しています。よって決勝も、最初から南アフリカ有利は予想されていて、それでやっぱり南アフリカが勝ったという試合でしたが、今回は立場が反対ですね。南アフリカのほうがイングランドに挑戦するという構図になるでしょう。

それにしても、イングランド対ニュージーランドの試合はすごかったですね。昔のサッカーのブラジル代表や、あるいはバスケットボールの米国代表、昔のオリンピックでのアイスホッケー旧ソ連代表みたいなもので、負ければかえってニュースになる、世界中の話題になるというのがラグビーのニュージーランド代表オールブラックスです。1995年のRWC決勝での南アフリカ対ニュージーランド戦での死闘は、映画「インビクタス」でもよく知られています。これが映画化されたのも、たぶん南アフリカ代表(スプリングボクス)が勝ったからです。ニュージーランドが勝っていたら、おそらく映画化はされていない。

さてさて、やはりオールブラックスと戦う国は、どこの国でもかなり固くなるし、最初のウォークライ(ハカ)でも圧倒されることもしばしばです。以前は、相手も負けじとおもいっきり近くまで体を寄せて威嚇することもしばしばでした。が、これは2007年からおのおののサイドにいることになりました。下は前にもご紹介しましたが、上の1995年のRWC決勝での写真です。

そして今回のイングランドは、これまた奇策を弄してきました。

普通は1列に並んで肩を組んだりしてハカに立ち向かうのですが、今回はイングランドは矢じりのように三角形、V字(上の写真では、望遠のせいであんまり鋭角には見えないかもですが)にして対抗したわけです。こちらの記事より。

>そのイングランドは、試合前から心理戦を仕掛けた。オールブラックスは国歌斉唱が終わると、恒例のマオリ族に伝わる戦いの踊り「ハカ」を演じる。この日も、主将キーラン・リードを先頭に全員で矢尻のような三角形の隊形を取り始めた。通常、対戦相手はこれを横一列に並ぶなどして受けて立つが、この日のイングランドは、大きな「V字」を作ってオールブラックスを取り囲むようにように並んだ。まさかの“奇襲”にスタンドを埋める6万8843人の観客からはどよめきすら起こった。

それでは動画を。

ニュージーランドのハカをV字ラインで取り囲むイングランド代表|ラグビーワールドカップ2019

同じ記事から引用しますと、

> 気になるのは、この「V字」陣形は誰の発案だったのか? その謎を解いたのは、試合後のミックスゾーンに姿を表した1番PRのマコ・ブニポラだった。昨年、イングランド・プレミアシップでMVPを受賞したフォワードの要によれば、発案者は「ボス」=ジョーンズHCだったという。

「チームとしてみんなで話し合っていたけれど、当然すべては“ボス”の承認が必要だ。実は、彼がアイディアをくれたんだ」

さすがエディ・ジョーンズ、策士です。彼は、2003年の大会準決勝でも、本国のオーストラリアを率いて、ニュージーランドに22-10と完勝しています。ニュージーランドからすると天敵のような存在かもしれません。

上の写真は、ハカを前にしたイングランドの主将オーウェン・ファレルの表情です(動画より)。試合前にニュージーランドを相手にして、ここまで不敵な表情をできる人間はそうはいません。それで負けてしまってはかっこ悪いにもほどがありますが、試合も、ニュージーランドに1回も完全に崩されることなく、ラインアウトのミスから取られたトライとゴールのみという完勝でした。ここ最近、ニュージーランドに勝ってもここまでニュージーランドに内容的に勝った試合をできたチームはまずないはず。

それでもし決勝でイングランドが南アフリカに勝てば、決勝トーナメントで南半球3強(ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリア)をなぎ倒し、予選プールも合わせれば4強であるアルゼンチンも負かしたわけで、まさにエポックメイキングな出来事です。今回の大会は、北半球のチームが優勝する可能性のある大会だとは思っていましたが、想像以上にイングランドが強いですね。私としてもイングランドに期待したいところです。が、もちろん南アフリカが勝ったら、それはそれで、「ノーサイド」、南アフリカの優勝を祝福したいと思います。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4143

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>