ラグビーのワールドカップで昨年3回目の優勝を成し遂げた南アフリカ代表(スプリングボクス)で注目されたのが、主将が初めて黒人だったということがあったと思います。南アフリカでは、ラグビーは基本的に白人が主にプレーするスポーツです。逆にサッカーは、黒人のスポ-ツです。2012年にロンドン五輪のホッケー予選を観戦したことがありますが、その時の南アフリカ代表(男子)は、白人ばかりでした。南アフリカでは、すでに白人の人口は1割にも満たないので、つまりは白人が主として行うスポーツ、黒人が主として行うスポーツが、完全にすみ分けられているということです。黒人政権は、たとえばラグビーにも黒人を一定の割合入れるよう指示しているそうですが、それはスポーツの自立性という意味で問題はありますが、ともかくスポーツが人種対立の道具になるということさけたいということなのでしょう。下の記事もご参照ください。
ホッケー五輪最終予選観戦記 DAY2(2012-5-4)それで私が長きにわたって考えていることの一つが、米国のバレーボール代表って、白人が多いなあということです。これは、2018年の女子代表の写真のようですね。出典はこちら。
ぱっと見黒人は5名ですかね。最前列の左からの3人と、最後列の右から2人目と左から4人目の人です。スタッフは、アジア系もいますが、黒人はいません。いや、左から3人目は、スパニッシュかと思いましたが黒人かな?
では男子はどうか。2017年の代表の写真を。
こちらは女子より白人の比率が高いですね。まさに白人のスポーツです。ではバスケットボールはどうか。2016年リオ五輪の際の写真です。
論じるまでもないですね。黒人ばっかです。女子の写真を。やはりリオ五輪のものです。
こちらのほうは男子ほどではないですが、半分以上は黒人ですかね。つまりはバスケットは黒人のスポーツだということです。
ほかにも野球はスパニッシュが多いとか、アイスホッケーは(あれは、本場がカナダのせいとかもあるかもですが)白人ばっかとかいろいろありますが、バレーボールが白人のスポーツだというのは、やはり興味深いですね。
それで、ネットなどを見てもまともな分析の記事は見当たりませんが、けっきょくバレーボールが金にならないスポーツ(金よりどちらかというと趣味、名誉のスポーツ)であるという側面が大きいのでしょうね。これはテニス、ゴルフ、水泳などもご同様。これらも一部金にはなりますが、基本的に裕福な人間のスポーツであり、最初に金ありきのスポーツではありません。米国の話ではありませんが、昨年日本で男子ゴルフトーナメントで賞金ランク2位になった南アフリカのショーン・ノリスなど、7歳からゴルフを始めています。彼は1982年うまれということですから、すると始めたのは、まだアパルトヘイト時代の1989年ということで、そんな時代に黒人が自分の子どもにゴルフなどさせられるわけがありません。今だって同じでしょうが、当時ならなおさらです。
タイトルでは、「理由はわからないが」と書きましたが、けっきょく手っ取り早く金になるスポーツは、貧しい階層、階級、人種、エスニシティの人がやりがちで、人付き合いとか趣味、名誉系のスポーツは、豊かな人たちがするスポーツなのかもです。そう言ってはみもふたもありませんが、米国のバレーボールとバスケットボールの選手たちの写真を見ていてそんなことを改めて感じました。