先先日、興味深い記事を読みました。このブログの主要なテーマと合致する記事です。まずは記事をお読みになっていただければと思います。
「そば打ちが趣味」から一転。内気な小金持ちが「老人ホームの問題児」に成り果てた意外すぎる理由。
【後編】「内気で料理が趣味の父がなぜ…」子供も絶句。競馬で人生大荒れし「老人ホームで暴力沙汰」を起こすまで激変した男の哀れな顛末とは。
お読みいただけたでしょうか。以下お読みになったことを前提として記事を書きますので、内容がわかりにくくなりましたら、引用記事を参照していただきますようお願いいたします。なお以下の引用は、後編からのものです。
この記事を読んでいて、私が拙ブログで取り上げている人たちといろいろ共通点があるなと感じました。つまり
仲が良くなった女性から馬券購入の金を無心された→ギャンブルに使う金を他人にたかろうとするなんて、人間として終着駅に近いものがありますが、女性にはまってしまった男性は、それにこたえてしまったわけです。キャバクラ嬢に横領した金を貢いだ末に逮捕されたゴム会社の会社員、歌手崩れに全財産を貢いで生活保護受給者になった女性に近いものがないか。
金をためられる人、財産を残せる人は、けっきょく金にシビアなのだと思う(追記あり) 「勧進帳」「大本営発表」「キャバクラの女への横領した金のつぎ込み」みたいなものだ気に入ってもらいたいために、自分の収入不相応な大金を渡してしまい、莫大な金を浪費した→上と重なりますように、これもゴム会社の社員、生活保護受給者の女性に近いものがあります。佐藤忠志氏も、車への1億円支出もすごいですが、それ以前から、相当経済状態が悪くなっても知り合いに食事をおごりまくったようですから、これも似たようなところがあったのでしょう。
ちょっと正直絶望的な気分になってしまった(元予備校講師である佐藤忠志氏の死について)(10月9日発表)けっきょく1千万円の金を使った男性は、次なる預金の2500万円に関しては、
>「その口座からは有料老人ホームの入居費、馬券だけでなく、ハツネとともにする食費も支払っていました。食費は男が払うのが当たり前だと思っていたので、私が一括して支払っていたんです。使っていたのは、娘が一緒に作ってくれたデビットカード。口座から直接引き落とされるカードだったのに、残高を気にしたことはありませんでした。知らず知らずの間に1000万円という大金をを使い切ってしまったことが情けなくて、情けなくてとても落ち込みました。そしてこのままの生活はできないとも思いました。でも同時に競馬ができなくなることもハツネといられなくなることも考えられなかったんです」
その時点で康の手元に残っていた現金はおよそ2500万円。退職金である。
「その金に手をつけるか否か……迷いに迷いました。普通の感覚であれば、つけませんよね。でも当時は、もう訳がわからなくなっていたんだと思います。あと100万円だけと決めてハツネにも、競馬をやめると伝えようとしました。でも馬券を買わないと不安だったし、ハツネにお金がない姿を見せるのもカッコ悪くて、結局あと100万、あと100万とお金を使い続けてしまったんです。これってきっとギャンブル中毒ですよね……」
ということになってしまったわけです。で、この
>あと100万円だけと決めてハツネにも、競馬をやめると伝えようとしました。でも馬券を買わないと不安だったし、ハツネにお金がない姿を見せるのもカッコ悪くて、結局あと100万、あと100万とお金を使い続けてしまった
っていう心理は、まさにゴム会社社員、生活保護受給者になった女性と酷似しているように思いますね。そもそも「あと100万円だけ」なんて言っている時点で、ぜんぜんこれはだめだというものでしょうが、しかし人間にとってそういう心理状態になるというのは、そんなに珍しいことではないのでしょう。たぶん2人も、似たようなところがなかったか。
そして最終的には、
>康はついに我慢しきれず、大声で怒鳴り、ハツネを突き飛ばした。地面に尻もちをつき、びっくりして泣き出したハツネを見て、康は我に帰ったが時はすでに遅かった。ハツネは部屋を飛び出し、暴力をふるわれたとホームの職員に泣きついたのだ。この一件は、ホームでも大きな問題になった。もちろん康の娘と息子のところにも連絡がいった。そして訪ねてきた2人は、別人のようになった父を見て、絶句した。
「自分では気がつかなかったんですが、頬もこけて、げっそり。覇気のない顔になっていたんです。食事のバランスも取れていなかったからか、肌もカサカサ。穴のあいたスウェットに、伸び放題の髭……そんな父親の姿、見たくないですよね。荒れ果てた部屋に転がっていた通帳を拾い上げた娘は、呆然としていました。そこにあるはずの1000万円はすっからかん、それはそうなりますよね。しかもそのほとんどを競馬に使っていたんですから……」
だそうです。この時の顔というか、雰囲気は、おそらく佐藤忠志氏の次の写真のようなものではありませんかね。過去に何回かご紹介している写真です。それ以前の写真と共にご紹介します。2枚目の写真がいつ頃の撮影かは記載がありませんが、あまりの劣化に絶句します。 こちらの写真は、「スポーツニッポン」の記事より。共同通信の記事のようですね。写真のクレジットもそうです。いまさらですが、佐藤氏死亡時の記事を引用してみます。 > 「金ピカ先生」孤独死…元人気予備校講師、佐藤忠志さん68歳で[ 2019年9月26日 05:30 ]
元予備校講師で「金ピカ先生」としてタレント活動も行った佐藤忠志(さとう・ただし)さんが24日、東京都内の自宅で死去しているのが見つかった。68歳。東京都出身。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。
関係者によると、佐藤さんは妻と離婚調停中で、一人暮らしで生活保護を受けていた。デイサービスの職員が訪問した際に返事がなく、警察の立ち会いのもとドアを開けると佐藤さんが倒れていた。死因は不明。芸能事務所と契約し活動していたが、昨年末に解除。脳梗塞や糖尿病を患うなど、健康に不安を抱えていたという。
80年代を中心に、大学受験予備校で英語講師として活躍。派手なファッションで人気を集めた。01年に参院選、09年には鹿児島県西之表市長選に出馬し、いずれも落選した。
佐藤氏は、1枚目の写真が撮影されたあとまもなくして(2~3週間後くらいに)亡くなっているので、この時点では緊急に入院しなければ命がないというような健康状態だったかと思われますので、さすがに今回の記事に出てくる男性はそのような状況ではないとしても、本質的にはそんなに違いはないでしょう。 ここから先は、あえて書くという内容になります。ご不快になった方には今のうちから申し訳ないと書いておきます。 記事に出てくる男性が、女性に暴力をふるったのは、もちろんいいことではない、非常によろしくないことであることを前提として申し上げますが、しかしこうでもならないと、この男性は、だらだらと出費を続けて、2500万円も溶かしちゃうことになったのではないかと思います。そうならなかったかもしれませんが、記事を読んだ限りではそうなってもおかしくないでしょう。暴力をふるったおかげで、彼の子どももふくめた第三者が「まずい」「やばい」と気づいてくれたのです。こうなったのは、むしろ彼にとって良かったと私は思います。 それで、佐藤氏や私の母の知人である女性とこの男性の違いは、子どもの有無ですね。前にこのような記事を書きました。 子どもがいなかったことが、河井克行・河井案里夫婦の暴走をさらに後押ししたと思う(たぶん佐藤忠志氏らもご同様)その記事でも指摘しましたように、河井克行と河井案里は、たぶん夫婦に子どもがいたら、あのような無茶な政治活動はしなかったでしょうね。子どもがいたら、人間よかれあしかれそんなに無茶はしないしできない。やはり子どもは、人間にとって大きなものを背負うものです。佐藤氏も母の知人の女性も、子どもがいればすでに成人以上の年齢でしょうから、たぶん佐藤氏の1億円での高級車購入は力づくで止めるでしょう。そして止めることができたら佐藤氏は、あのようなひどい死に方はしなかったはず。母の知人も、全財産をつぎこむほど歌手崩れに貢ぐということはなかったのではないか。子どもは、配偶者以上に人間の暴走を止める力があるのではないか。
まったく関係ないことですが、上の河井夫婦についての記事を発表したのは、2022年7月8日です。このブログは午前0時更新という設定にしているので書いたのはその前ですが、偶然ながらこの夫婦と因縁浅からぬ間柄である安倍晋三がこの日に暗殺されたわけです。安倍も子どもがいませんね。多分ですが、安倍も子どもがいないということが、彼の行動のたがを外したという部分はあったのでしょうね。おそらく河井夫婦も、公言はしなくても安倍に対する怒りは半端じゃないだろうなと思います。もちろん安倍のオファーを受けた河井夫婦が悪いのですが、安倍があんなめちゃくちゃな溝手顕正氏への落選工作をしなければ、河井夫婦が逮捕されて克行にいたっては実刑となるという最悪な、あのようなひどい事態にはなりませんでした。詳細は、河井夫妻選挙違反事件をご覧になってください。
余談が過ぎました。最終的にこの男性は、
>結局、康は有料老人ホームを退去することになった。娘と息子にすべての貯金、そして生活を管理されることになったという。
「今は娘の家で暮らしています。娘や娘婿が俺にむける軽蔑の目が本当につらくてたまりません。肩身が狭くて、生きているのが嫌になるくらいです」
ということですが、これはしょうがないですね。冷たい目でも、全財産を失わないですんだのだし、そうされても仕方ないことをしでかしたのだから、身から出た錆というものでしょう。記事の筆者は最後をこのようにまとめています。
>老後とお金は、すべての人にふりかかる問題だ。お金があれば幸せ、そう考えてしまいがちだが、これは正しいお金の使い方を知っている人にだけ、通用する言葉なのかもしれない。
まさに至言ですね。この記事の男性、佐藤忠志氏、母の知人、浪費が過ぎて破産した米国のプロスポーツ選手(最後の記事を参照してください)など、彼(女)らは、正しい金の使い方を知らなかったとしか言いようがない。私も、この記事を読んでいるあなたも、正しい金の使いかたを追い求めていきましょう。あとで困るのは自分です。
「自分は例外だ」なんて考えないほうがいいのかもしれない(米国スポーツ選手の浪費と困窮について)