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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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気合の入った浪費ぶりに呆れ返る(佐藤忠志氏などやはり野村の奥さんみたいな人が必要なのだろう)

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あ、すみません。この記事でご紹介する人物は、統合失調症ということで完全な精神病なので、むしろ問題なのは、彼に(何らかの理由で息子に負い目を感じているらしい)その母親の方にあるかと思いますが、いちおう上のようなタイトルとしました。

「1億2000万の相続金を5年で使い果たした」生涯無職・長男57歳を"放置"した82歳老母の悔恨

で、ご当人の金の使いっぷりのところを引用します。思わぬ遺産が転がり込んで1億2千万円の相続金が手に入った


生涯無職長男57歳

(統合失調症を患っており就労困難もしくは不可能)は、


1億2000万円を超える大金を手にして、とにかく舞い上がってしまったそうである。それまでもお金の管理は苦手で、月7万円の障害年金を好き勝手に使っているだけではなく、年金暮らしの母親にお金の無心をする機会も少なくなかった。

そんな長男はまず、亡くなった祖父母から母親が相続した家を、6000万円もの大金をかけて、新築同然にリフォームした。

「リフォームなのに、なぜ、6000万円もの費用がかかったんですか?」と尋ねると、「家がそこそこ広いというのもあるのですが、息子が細部までこだわって、好きな素材を使ったりしたので、結果的に費用がかさんでしまいました」と母親はいう。

リフォームによって、長男は趣味のスペースを作ることができた。高価なカメラを何台も購入して、撮影旅行にも出かけるようになった。撮影旅行で撮りためた写真を大きく引き伸ばして、趣味のスペースに飾っている。その部屋で過ごす時間は、長男にとって至福の時間のように母親の目には映っている。

カメラ本体だけでなく、望遠レンズなどの機材にも湯水のごとく、お金を使ったそう。カメラ機材を買いに行くのに、タクシーを手配。往復4万円以上のタクシー代をかけて、月に何度か、機材の買い物にも行っていたそうだ。

そのほかに長男は、週に2~3回タクシーを呼んで、それほど遠くはないコンビニまで買い物にも行っている。自分のおやつは、自分の目で選んで購入したいというのが、コンビニに行く理由。買い物中は駐車場にタクシーを待たせているので、毎回タクシー代が2000~3000円かかるそうだ。

「コンビニまで、自転車で行くことはできませんか? それと、コンビニに行くのにタクシーを使われるのに、撮影旅行には行けるんですか?」と聞いたところ、次のように母親は話した。

「息子は足が悪いので、自転車には危なくて乗せられません。相続財産を受け取る前から、日常的にタクシーを使っているので、習慣を変えるのは難しいかもしれません。それに撮影旅行のときも、タクシーを使って出かけています」

足に障害のある長男は、数年に1回、手術をおこなうことがあるそうだ。手術のために入院する際、今までも差額ベッド代のかかる部屋に入院していたが、相続財産を受け取ってからは、1日4万~5万円もする個室を選ぶようになったそうである。「この先、手術する必要があっても、相部屋だったら入院する気がしない」とまで、言っているらしい。

家の高額リフォームに加え、ひと月10万円を超えるタクシー代、趣味にかけるお金、高額になる入院費などにより、長男はなんと5年で、相続財産のすべてを使い果たしてしまった。

だそうです。これ読んだとき正直「馬鹿か」と思いました。これは長男ばかりではありません。この浪費を許した(あるいは見て見ぬふりをした)同居する母親もです。このブログでも何回も取り上げている夕張保険金殺人事件では、


そのような状況を一変させたのが、1981年(昭和56年)10月に発生した北炭夕張新炭鉱ガス突出事故であった。この時も服役中の夫に代わって妻が「H班」を仕切っていたが、「H班」が現場に派遣していた作業員7人が事故で死亡し、その作業員達にかけられていた多額の死亡保険金が会社に振り込まれたのである。作業員の遺族に支払われた分を除いても、H夫婦の手元に残った金は6000万円だったという。

思いがけず大金を手にしたH夫婦は、夫が刑務所から戻った後、夕張市南部青葉町の夕張川を望む地に白亜2階建ての自宅兼事務所を新築し、子供達にポニーを買い与えたほか、妻が経営するスナックの改装やアクセサリー店・ダイエット食品店の開業、さらに高級車リンカーンをはじめとする数々の奢侈品を買い漁るなど浪費を重ね、わずか2年足らずで保険金を使い果たしてしまった。


保険会社はこの認定に基づき、全焼した宿舎にかけられていた火災保険金と、死亡した作業員4人にかけられていた死亡保険金の合計1億3800万円をH夫婦に支払った。これにより再び多額の保険金を得たH夫婦であったが、H夫婦はこれらの保険金も1ヶ月ほどでほとんど使い果たしたという。

というキチガイ沙汰ぶりです。ていうか現在なら暴力団関係者は、保険を掛けることを拒否されるし、いずれにせよ査定も厳しいでしょうが、当時(1980年代)はそこまで厳しくはありませんでした。この夫婦は、めでたく同日に刑場で首をくくられてこの世を去りました。

で、昨今のこのブログで最多登場数をほこる(? 確認はしていません)佐藤忠志氏など、家を売った金で(1億円と称する)高級車を買ってしまい、奥さんが激怒して家出、DVで逮捕までされてしまう始末です。それからは完全に生きる張りをなくしてしまい、飲んだくれて孤独死してしまいました。佐藤氏について触れている記事については、こちらを参照してください。

で、どうしてこういう事態になったかというと、つまりは社会常識をもって彼(女)らの浪費を防げる人間がいなかったということでしょう。夕張の暴力団夫婦にはそんな人はいなかったでしょうが、佐藤氏夫人や、本記事の母親などは、ここは心を鬼にして、金の浪費を力づくで阻止しなければいけませんでした。佐藤夫人は、さんざんそれをしてけっきょくだめで家出してしまいましたが、この記事の母親は、


「収入の倍近い支出がありますが、なにか節約ができるものはありませんか?」

と尋ねてみると、こう言って口ごもるばかり。

「頑張れば2万~3万円くらいは減らせるかと思いますが、それ以上はなかなか……」


家の売却は、息子が絶対に『うん』と言わないと思います

といったような寝ぼけたことをほざいている始末です。家の売却を、子どもが拒否するなんてそんなレベルの事態じゃないでしょうに。もともとのこの母親の気の弱さみたいなものもあるし、またたぶんこの母親は、統合失調症を患っている自分の息子がふびんなところがあるんでしょうね。そういう気持ちを理解しないではありませんが、ちょっとこれではどうしようもないですね。この記事を書いたファイナンシャルプランナーは、


長男の金遣いの荒さを受け入れてきた母親にも、かなりの責任があると感じてしまう相談になった。

と評しています。当然の話です。たぶんこの母親は、私が前記事にした、勤務先の金を着服して子どもに流した母親に近いのではないか。

社会常識、道理、正論、合理的解釈、法令順守、他人に迷惑をかけない、こういったことが通用しないと本当に迷惑だしどうしようもない(2)

そうなると、これも何度も記事にしていますように、野村克也野村沙知代のカップルは、ある意味理想的なものだったのかもしれませんね。野村克也もひどい浪費癖であり、


自分から野球をとってしまったら何も残らないという意味で、自ら「野村克也-野球=ゼロ」と語っている。ただし野村は若い頃に旧師の清水義一から「野球に徹するという心掛けは大変よろしい。だが、野村から野球をとったら、残り零ではいけないぞ」と戒められていた。

(中略)

日本でも代表的な恐妻家と思われていた。野村の語録に「オレも支配下選手だからな」という台詞がある。

幼少時代からの極貧生活の反動で、一流選手になってからは金遣いが非常に荒かった。超一流ブランドの衣服、時計、装飾品を毎週のように買い込み、スーツは250着、ネクタイはその倍をいっていたという。沙知代夫人と初めて出会ったときもジバンシーのシャツだった。前妻のもとを離れ、沙知代夫人と同居する時も、トラックに衣服を詰め込んでやってきたという。車は決まって高級輸入車(現役時代はリンカーン・コンチネンタル。野村は運転せず夫人が運転手を務めた)。「贅沢だと思われるけど、下取りを考えても国産と比べても、大差ない」というのが持論だった。ヴェルサーチのネクタイと腕時計の収集が趣味で、ネクタイはヴェルサーチだけで合計411本、腕時計は1996年に現役時代から収集してきたものを泥棒に全て盗まれてしまったが、その後数千万円のものがおおよそ15本ある。

沙知代夫人と再婚してからは、夫人が一切現預金を管理しているため、現金を持たせてもらえず、クレジットカードだけ持たされていたある日、一流ブランド店に行った時、服や宝飾品、時計を眺めていると、店員に言葉巧みに買わされてしまった。そこで、「監督、(クレジットの明細書に)サインして」と言われ、かつクレジットカードの仕組みが分からず、「カードを見せてサインしただけで、なんで商品をくれるんだろう」と思っていたという。おまけに、クレジット明細が沙知代夫人の元に届くことを知らず、いつ、どこで、何を、いくら買ったかが全てバレてしまい、夫人から追及され、「オレの後をつけて来てるやろ、嫌らしい女やな」と言ったという。キャッシュカードで現金を引き出す際に暗証番号が必要であることも知らず、「選手がやるとお金がジャージャー出てくるのに、自分がやるとなぜ出来ないのが不思議だった」という。

とWikipediaにもあるくらいです。なお注釈の番号は削除しました。

やはり野村も病的な散財癖だったわけで、となると野村夫人のようなシビアな管理も必要だったのだろうなと思います。野村克也が奥さんに依存したのも理解できないでもない。これは、上のエピソードからわかるように彼に相当な発達障害があるということも加味する必要はあるでしょう。

発達障害、精神障害の可能性のある有名人はかなりいるようだ(映画やドラマの登場人物にも、それをうかがわせるキャラクター多し)

統合失調症だろうがなんだろうが、ここは人生心を鬼にしないといけない時というのはありますからね。そういう意味では、この母親も一種の「毒親」だと思います。子どもに苛烈な仕打ちをする親ばかりが毒親ではない。子どもを非常識に甘やかす親もそうだと私は考えます。


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