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弁護士会から業務停止の懲戒処分を受けた人物に情報番組のMCをさせていたとは、いったいどういう見識なのか

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ウェークアップ:4月に番組リニューアル 野村修也弁護士が3月30日でMC卒業 番組P「心から感謝」
2024年03月26日 17:31
MANTANWEB編集部
 
 土曜朝の報道番組「ウェークアップ」(読売テレビ・日本テレビ系、土曜午前8時)が4月からリニューアルすることになり、MCを務める弁護士で中央大学法科大学院教授の野村修也さんが、3月30日放送の番組で“卒業”することが発表された。

 「ウェークアップ」は1991年から全国ネットで放送している報道番組で、野村さんと中谷しのぶアナウンサー(読売テレビ)が2021年3月からMCを務めている。

 野村さんが最後の出演となる30日の放送では、特集コーナーで大阪・関西万博に関連する話題を取り上げる。

 番組プロデューサーは「実はダジャレ好きでお茶目な面もある野村さんですが、MCとして、専門の法律はもちろん、幅広い知識に裏打ちされた視点で、ニュースを伝え続けていただきました。そのために睡眠時間を削って準備されていることを私たちスタッフは知っています。真摯(しんし)にウェークアップに向き合ってくださった野村さんに心から感謝申し上げます。4月からのリニューアル内容については、今後の続報をお待ちください」とコメントした。

こんな話はいまさらのことですが、野村修也って、所属している弁護士会から、業務停止1か月の懲戒処分を受けた前歴があるんですがねえ。彼のWikipediaの、「」のところを引用いたします。注釈の番号は削除します。

2012年1月に橋下徹・大阪市長より大阪市特別顧問に任命され、市長・市職員・市会議員らから完全に特立した「第三者調査チーム」を率いて、市職員の政治活動や労働組合活動の調査を実施した。同年3月1日には「大阪市役所で発見された違法ないし不適正行為について(調査中間報告)」を公表し、4月2日には最終報告「大阪市政における違法行為等に関する調査報告」を公表し、大阪市役所の“職場環境の適正化”に向けた提言を行った。2月10日から2月16日にかけて、調査チームは、大阪市の全職員に対して、政治活動や労働組合活動についてのアンケートを実施した。大阪市の市労働組合連合会が大阪府労働委員会に対して救済を申し立てたことから、野村は2月17日に記者会見し、府労委の審査の推移を見守るとして、調査の凍結を発表した。府労委は2月22日、アンケート本文に回答しない者は処分の対象となると書かれてあることから、調査が続行されれば救済の基礎が失われる恐れがあるなどとして、調査の続行を差し控えるよう勧告した。野村は、同年4月6日、「違法とは思っていないが、職員への説明にはもう少し配慮すべきだった」として,公開の作業によりアンケートを未開封のままシュレッダーにかけるなどして廃棄した。大阪市特別顧問は同年4月9日に任期満了のため退任した。

この2012年の大阪市職員に対する政治活動や組合活動についての強制的なアンケートを実施したことに関し、延べ656人の弁護士が、第二東京弁護士会に『基本的人権を侵害し、弁護士の「品位を失うべき非行」にあたる』として野村の懲戒処分を請求した。第二東京弁護士会は審査の結果、2018年7月17日に野村に業務停止1か月の懲戒処分を下した。これに先立ち大阪高裁は、2015年12月16日付判決で、このアンケートはプライバシー権、政治活動の自由及び団結権を侵害する違法な内容のものであったとし(判決理由第3の5項末尾)、同人は法令に精通しなければならないことを職責とする弁護士であることを踏まえるとアンケートを作成しその実施に関与したことにつき過失があったと認定した上で(同7項(1))、同人は大阪市の公務員としてこれを行ったものであるとし、公務員個人は賠償責任を負わないとの国家賠償法の規定を適用して、市への損害賠償請求は認めたものの野村個人への損害賠償請求は棄却した(同項(2)(3))。

弁護士が懲戒処分を受ける理由もいろいろでしょうが、


大阪市職員に対する政治活動や組合活動についての強制的なアンケートを実施したことに関し、延べ656人の弁護士が、第二東京弁護士会に『基本的人権を侵害し、弁護士の「品位を失うべき非行」にあたる』として野村の懲戒処分を請求した。第二東京弁護士会は審査の結果、2018年7月17日に野村に業務停止1か月の懲戒処分を下した。

なんてお話にもならない不始末でしょうに。あまりに非常識すぎて、正気の沙汰ではないのレベルじゃないですかね。実際、野村氏の懲戒処分を報じた当時の産経新聞は、こんなことまで書いています。


当初の記事で、アンケートが実施されたのは、「橋下徹市長(当時)の指示」としていましたが、事実関係が違いましたので、この部分を削除しました。

つまりこの記事を書いた記者や記事を校閲したデスクほかも、大要「(こんな非常識な)アンケートを実施したのは、橋下の指示があったからにちがいない」と思い込んでいたということです。つまりは、本来なら労働組合や大阪市職員に対してあまり好意的ではない産経新聞ですらそう考えたわけで、語るに落ちるとはこのことです(苦笑)。この件に関しては、私も記事を書いています。

なかなか興味深い記事だ

でですよ、当の「ウェークアップ」では、上の記事によれば、野村がMCになったのが2021年3月からであり、これ、ご当人が懲戒処分を受けたのが2018年だったということで「時効」「禊」ということなんですかね? そういうことなんでしょうが、弁護士なんていくらだっているし、野村程度にMCの能力のある人物なんて、ほかにもいくらだっていると思いますがね。しかも野村が不祥事を起こしたのは、大阪市にかかわることであり、そんなことをしでかした人物を、大阪市に本社がある読売テレビが起用しているなんて、いったいどんだけ懲りねえんだよと心底から呆れますね。しかもやらかしたのが、いわば行政と癒着した人権侵害ですからね。こういってはなんですが、いわば彼だけではできないことのわけであり、たとえば交通事犯や盗撮などのように個人で完結する犯罪よりもより悪質だといっても仕方ないんじゃないんですかね。弁護士という職務にかかわった不祥事ですからね。

それでおそらくですが、読売テレビも、ご当人が何らかの性犯罪でとっつかまったらさすがにMCへの新規起用というのは見送るのでしょうから、読売テレビの見識としては、この懲戒処分というのはそんなに悪質なものではないという認識のようですね。それもどうかです。で、野村氏のWikipediaから、「出演番組」の「現在」というところを引用しますと、

情報ライブ ミヤネ屋読売テレビ) - 火曜日を中心に出演 サンデーLIVE!!テレビ朝日朝日放送→朝日放送テレビメ〜テレ共同制作、2017年10月1日 - ) かんさい情報ネットten.(読売テレビ) - 木曜日コメンテーター 垣花正のあなたとハッピー!ニッポン放送) - 不定期コメンテーター(火曜日に出演することが多い) ウェークアップ(読売テレビ) - 2021年3月6日から総合司会 朝生ワイド す・またん!(読売テレビ) - 2023年8月26日から不定期出演 飯田浩司のOK! Cozy up!(ニッポン放送) - 2020年7月27日以降不定期コメンテーター

とあります。ニッポン放送の御用達というのがいかにもかどうかはわかりませんが、読売テレビの使いっぷりもひどいですねえ。そんなに使い勝手がいいんですかね? いいんでしょうが、野村氏の業務停止の懲戒処分というのはきわめてよろしくないし、また野村氏も、自分の非行を恥じてテレビ出演をやめるような人物でもない(笑)。まったくもってどうしようもない光景です。


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