先日次のような記事を書きました。
やはり今年のアカデミー賞は、『オッペンハイマー』が受賞した先日(4月6日)TOHOシネマズ日本橋でこの作品を観まして、非常に興味深いものをいろいろ感じたのですが、今回はタイトルの件を。1983年には大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』に副主人公格で出演したトム・コンティが、アルベルト・アインシュタイン役で出演していたことを知り、だいぶ驚いてしまったわけです。
最近私は映画を観る前に事前にネットなどで映画についてのストーリー他の情報を仕入れることがほとんどありません。今年はあまり鑑賞していませんが、だいぶ映画を観る本数が増えたので、あとになって確認すればいいと考えているというところもあります。
それで、映画のクレジットタイトルを観て、「え! アインシュタイン役の人って、トム・コンティなの?」と驚いたわけです。下が、『戦場の・・・』での彼です。出典はこちら。コンティは1941年生まれで、映画の撮影は82年です。
で、下が、1933年ごろのアインシュタインです。写真の出典は、こちら。
写真が大きすぎるのは乞うご容赦。アインシュタインは1879年生まれなので、上の写真は、54歳ごろの写真と思われます。
どう考えても顔は似ても似つかないとしか思えませんが、映画でのコンティがこちら。
いかがでしょうか。アップで見ると確かにコンティの顔の雰囲気がありますが、でもこの顔から、『戦場の・・・』のロレンスのイメージは沸きません。人間とは、化ければ化けるものです。
で、この映画では、かの ゲイリー・オールドマンがハリー・S・トルーマン大統領を演じています。本物のトルーマンと、オールドマンのトルーマンを。
オールドマンが実際の人物を演じたというのは、私にはやはりこちらですかね。『JFK』でのリー・ハーヴェイ・オズワルドですかね。本物と演じたもの。
ついで、本物のシド・ヴィシャスと彼が演じたもの。
ウィンストン・チャーチルと彼が演じたもの。オズワルドは似ているけど、これはちょっと違うかも。
オールドマンは、リアルな人物を演じる点に関しては、ほかに類を見ないいろんな超大物を演じていそうです。大統領暗殺犯(とされる人物)と、別人とはいえ大統領を演じられる人物は、そうそういるとは思わない。オズワルドに関しては、気持ち悪いくらい似ています。
コンティの話からオールドマンの話になってしまいましたが、コンティ自身はイタリア系の英国人、実際にはスコットランド人でもあります。そういう人が、ドイツ系のユダヤ人を演じているのも面白いものがあります。ただアインシュタインて、白髪とひげをはやさせればわりと似てくるのかもしれませんね。
ニコラス・ローグ監督の『マリリンとアインシュタイン』より。出典はこちら。右にいるのは、誰かは説明の必要はないでしょう。テレサ・ラッセルです。ローグ夫人でもあります。もっともマリリンはさすがに金髪ですが、アインシュタインは、白髪じゃないな。あ、ここで一応断っておきますと、この映画は、役名はないので、マリリンとかアインシュタインとかは、みな見ている人間が勝手にそうだと了解しているだけです。原題は、『Insignificance』で、意味は、「取るに足らないこと」「無意味さ」くらいの意味。アインシュタインらしき人物を演じていたのは、ゲイリー・ビジーであり、彼はこのような人です。
どういう事情でトム・コンティがアインシュタインを演じるにいたったかということを知りませんが、これからも「え!」という人が、最近の実在の人物を演じてくれるのでしょうね。これは私も楽しみにしたいと思います。