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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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ドイツ有利は動かないが…(やはりオランダは、PK戦に弱い)

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いやあ、オランダPK戦に負けてしまいましたね。残念ですが、やはりPK戦まで行ってしまうとオランダは厳しいですね。

前にも記事にしましたように、オランダはPK戦に強くありません。98年のFIFAワールドカップでも準決勝でブラジルに敗れ、00年の地元開催(ベルギーと共催)の欧州選手権でもイタリアに敗れています。イタリアも、90年、94年、98年と3回続けてPK戦で敗れているくらいで、PK戦に強い国では全然ないのですが(笑)。欧州選手権の際は、決めていればほぼ勝利を手中にするPKを2回も外す始末で、どっちみち勝てない運命だったのかもしれませんが、04年の欧州選手権ではPK戦に勝ち、今回も準々決勝はPK戦で勝ちあがったものの、準決勝は4本中2本外すよろしくない精度です。

ただそう考えると、やはりPK戦というのは、1つのトーナメントでは、再度行う場合2回目以降は数の多いほうが不利ですね。オランダがPK戦でコスタリカに勝った理由も、たぶんコスタリカの選手のPKについてのデータがオランダ側にあったことも大きかったはず。逆に今回は、アルゼンチン側によりデータがあったわけで、これもオランダ側に少なくとも有利ではありません。

ただそうなると、やはり今回もPK戦用にGKを交代させたほうが良かったんですかね。それは監督の判断ですので議論しても仕方ないことですが、なかなか難しいですね。

そしてこの結果からすると、アルゼンチンも決勝はかなり厳しくなりますね。つまり延長とPK戦まで行きましたから、肉体的にも精神的にも疲労度が並でなく、しかもドイツのほうが日程が有利で疲労の度合いが低く、そしてあらためての相手の分析・解析も1日余裕がある。さらに総合力はドイツのほうが上で、しかもドイツは取りこぼしが少なく、またアルゼンチンは準決勝のPK戦による勝利での精神の弛緩の問題もありえる。98年のブラジルが決勝でフランスに3-0で大敗した理由の一つが、準決勝でのオランダとの死闘を制したがゆえの一種の虚脱感(燃え尽き症候群みたいなものですかね)でした。

で、これは世界中の人間が語っていることですが、ドイツ強いね(苦笑)。ドイツ代表は相手を甘く見るとか気が抜けるとかの弱さも少ないし、アルゼンチンとしてはメッシに超人的な活躍をしてもらって突破口を開く、っていうところじゃないですかね。まともに戦えばたぶんドイツが勝ちそうです。まあアルゼンチンも、自分たちのほうが弱いと認識してるでしょうから、そこはうまく戦うのかもしれませんが。

ドイツ-アルゼンチンは、ワールドカップで何回か戦っていますが、90年の決勝と10年の準々決勝は、組織力で天才(マラドーナとメッシ)を叩きつぶした試合でした。今回もドイツは、組織力でメッシにプレーをさせないことを目指すでしょう。そうなればたぶんアルゼンチンはドイツにはかなわない。ラームがカップを頭上に掲げ、レーヴ監督は歴史的名監督になるのでしょうか?

3位決定戦、決勝を楽しみにしたいと思います。なお、上の写真は、ラームのはもちろん、レーヴ監督のも(当然)ブラジル戦のものです。


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