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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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なんとも無残な大阪の教育の状況

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なんとも末期的な姿です。

><大阪府教委>教育長が委員に「パワハラ」 知事へ進退伺

毎日新聞 10月30日(木)9時27分配信

 大阪府の女性教育委員が29日の府教育委員会議で、中原徹教育長(44)から議会答弁を巡って威圧的な発言を受けたと発言。他の教育委員からも中原教育長の過去の言動を批判する声が上がり、会議が紛糾した。中原教育長は発言の一部を認め、松井一郎知事に進退伺をしたことを明らかにした。慰留されたが、中原教育長は記者会見で「一晩考えたい」と話し、30日にも進退を表明する考えを示した。

  立川さおり教育委員(40)によると、今月21日、中原教育長から教育常任委員会で府の答弁方針に従うよう言われ、「誰のおかげで教育委員でいられるのか。知事をいきなり刺すんですか。罷免要求出しますよ」と言われたという。また「自分(中原教育長)のキャリアに傷がつく。告訴します」などとも言われたという。

  立川委員は、これらの中原教育長とのやりとりを記したペーパーを出席者に配布し、「これまでも自由に発言できない状況だった」と訴えた。他の委員も「私も罷免要求すると言われた。圧力行為だ」などと声を上げ、陰山英男教育委員長が「(委員会が)本格的な機能不全に陥る」と苦言を呈した。中原教育長は「私も(圧力の発言を)委員から受けたことがある」と反論した。

  中原教育長は会議終了後に記者会見し、「言ったものと、言っていないものがある」と発言の一部を認め、「不愉快な思いをさせたのは間違いなく、申し訳ない。威圧されるようになってしまうなら、反省したい」と謝罪。「自分が(教育長の)資格があるのか考えたい」と漏らす一方、「投げ出したくない」とも話した。また「法的に問題がある発言や、パワハラ、嫌がらせは一切ないと思っている」と語った。

  立川委員に対する発言の現場に同席した橋本正司教育次長は会見で「教育長が熱くなっていたのは事実で、反論できない空気があった」と話した。

  松井知事は中原教育長と面会後、記者団に「辞任はさせない。最後までやってもらう」と話した。

  9月府議会では、認定こども園の学級定数について、松井知事が3歳児学級の定数を35人以下とする条例案を提出した。条例案は最終的に野党などが反対したため、25人に修正され、今月28日に可決された。立川委員は「私は25人の方がいい」と主張したとしている。

  中原教育長は橋下徹・大阪市長の友人で、弁護士。橋下市長が知事時代の2010年4月に民間出身校長として府内の高校に着任。12年3月の卒業式で、教職員が君が代を歌っているか口元をチェックして議論を呼んだ。松井知事が昨年4月、大阪府で初の民間出身の教育長に登用した。【大久保昂、寺岡俊】

大阪府教育長、続投表明=教育委員へのパワハラ問題

時事通信 10月30日(木)18時42分配信

 大阪府の中原徹教育長が女性教育委員からパワハラを訴えられ進退を検討していた問題で、中原氏は30日、記者会見し、続投を表明した。29日には「辞めることを考えないといけない」などと辞任を示唆していたが、松井一郎知事らが慰留。30日の会見で「一晩考えたが、結論としては続けさせていただきたい」と述べた。 

教育長がパワーハラスメントって・・・。私そんな話聞いたことないぞ(呆れ)。過去あったとしても、大阪府という日本でも他の県よりも強い影響力を持ち格も高い自治体の教育長がそんなことするなんて、お話にもならないとはこのことです。

それで、この教育長の中原徹って、公募校長として府立高校の校長に就任して、君が代斉唱時に斉唱しているかどうか口の動きをチェックしたとかいうやつじゃないですか。それで弁護士資格を持っているんだから、絶句にもほどがあるっていうものですが、そんな人物が府の教育長に抜てきされて、教育委員にパワハラって・・・、世も末というか、大阪の教育界の末ぶりも末期症状ですね。

で、中原が公募校長になり、教育長に選ばれたのも、別にこいつが校長としての学校運営や教育行政に能力があるとか適性があるとかいう話ではなく、単に橋下徹(偶然ながら同じ名前じゃん)と仲がよく、イデオロギーや物の考えが似通っているからその地位に就いたとかいう話でしょうが、いったい何をどうしたらこのような馬鹿を教育長にしてこんな馬鹿なことがおきるのか、語るに言葉がありませんね。

当ブログでは、今年になってから、大阪府と大阪市における公募校長の不祥事についての記事を2つ書いています。

なんとも無残で惨憺たる光景

なにがどうしたらこうなるのかさっぱり理解できない

市立中学の校長の件は、金銭管理の不祥事があり、その後休暇をとりつづけ、病欠というのに診断書すらも提出しない(頼めば精神関係の診断書くらい書いてもらえると思いますが)というものであり、府立高校の校長については、就任後まもない5月に万引きをしたというもので(記事を書いた後懲戒免職になりました)、どちらもひどいにもほどがありますが、今回の教育長の教育委員に対するパワハラというのもすさまじいよね。だって、どっちにしたってパワハラなんて論外ですが、そもそも教育長と教育委員て、上司と部下の関係じゃないでしょう(笑)。別に教育長が教育委員に業務上の指示監督命令権限を持つわけではない。そもそも職場でやたらいばるなんてこと自体どうかですが、教育長が教育委員に高圧的な態度をとってどうする(笑、いや、笑っている場合じゃないですね)。つまりは中原という人物は、最低レベルの常識にも欠けるきわめてどうしようもない人間であり、はっきり言って人間性すらお話にもならんと言わざるをえないでしょう。こういう人を人とも思わない態度は、けっきょくのところ上にも書いた君が代斉唱のチェックにも通じる最低レベルの人権感覚の欠如です。

それにしても中原って、弁護士としてどのような仕事をしていたんですかね。これはこれで、なかなか興味深いものがあります。

ただ、ここまでひどいと、とてもこれは中原だけの話じゃありませんね。つまりは、府の教育長などという立場に就くのに全くといっていいほど適性や能力に欠ける人物を教育行政のトップにつけた橋下や知事の松井らの任命責任の問題でしょう。公募校長がめちゃくちゃやっていることの延長にある最悪の事例がここにあります。それで、(なにはともあれ)辞意を表明した中原に対して「慰留」ですかあ?!(呆れ) 教育長が教育委員からパワハラを指摘されて、本人もそれを認めているような事例で、それで辞職の意思に対して慰留するなんて、出来レースかどうかなんて議論以前に、自分の任命責任の問題を優先させたのかどうか知りませんが、ちょっとまともじゃないと思います。

それにしても、維新の連中って、ほんと人を見る目がないね(笑)。普通なら、中原の斉唱チェックなんて話を聞いたら、そこで「こいつまともじゃない」くらいのことをたいていの人間は考えるでしょうが、そういう馬鹿(勉強が出来るとかそういう話ではないことは、私が注釈をつける必要もないでしょう)を教育長にまでするのだから、この事態はなるべくしてなったというものでしょう。もっとも昨今の大阪維新の会の凋落の理由の一つは、こういったお話にならない人事とか、橋下らのむちゃくちゃな態度によるものが大きいので、それはマイナスばかりでもないですが、しかしこんな連中と一緒に仕事なんかしたくないよね、ほんと。周囲の人間はたまったものではありません。迷惑にもほどがあるというものです。まったく、不徳な連中です。


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