今日の記事は「社会時評」のタグもありですが、「北朝鮮・拉致問題」にしておきます。
産経新聞の記事で、安倍晋三が次のようなことを語った、ということが報じられました(1、2、3、4、魚拓1、魚拓2、魚拓3、魚拓4)。
>盗聴を前提として、わざと先方に聞かせ、交渉を有利に運んだとされるのが、平成14年に、当時の安倍晋三官房副長官が、小泉純一郎首相とともに電撃訪朝した「小泉訪朝」です。
会談で拉致問題を認め、謝罪しようとしない北朝鮮側に対し、安倍氏は宿舎で「謝罪がないなら、平壌宣言への調印は止めて帰りましょう」と大声をあげ、その直後の協議で、金正日総書記が謝罪しています。
>安倍氏は宿舎で「謝罪がないなら、平壌宣言への調印は止めて帰りましょう」と大声をあげ、その直後の協議で、金正日総書記が謝罪しています。
馬鹿。三文映画じゃないんだから(笑)、いいかげんにしろよ。
常識的に考えて、そんなことは実務者交渉の段階でつめられているし、仮に詳細が未定であったとしても、そんな安倍の発言で左右されるようないいかげんなものではありません。
だいたい安倍はこのときは内閣官房副長官という立場であって、そんなに発言権もないし、小泉氏もこの時点では安倍をそこまで重用していないでしょう(笑)。次の記事を。
>安倍晋三官房副長官が訪朝を知らされたのは、8月30日の報道発表の直前だった。政府内で拉致問題を重視していた安倍氏は、日朝交渉のラインから完全に外されていたのだ。
安倍氏は小泉氏に同行して北朝鮮を訪れるが、水面下の交渉を担っていた外務省の田中均アジア大洋州局長から『日朝平壌宣言』を見せられたのは「行きの飛行機の中だった」という。安倍氏は平壌宣言に「拉致」が明示されていないことを初めて知り、「それはおかしい」と異を唱えたが、すでにどうしようもなかった。
つまり実質安倍はこの件で蚊帳の外だったわけです。そんな人間が偉そうに何を言う(笑)。
どうでもいい話ですが、産経新聞や国家基本問題研究所系の連中は、北朝鮮の調査や発表その他を「猿芝居」とか罵りますが、安倍のこの話のほうがよっぽど馬鹿でしょう(笑)。ばかばかしいにもほどがあります。
ただこういう記事はある意味批判してもしょうがないところはありますね(笑)。前記事にした産経新聞の言語道断の記事(複数)と同様、書いた記者も掲載を決定した編集幹部(といいますか、この記事に関しては、記者自身が政治部副部長ですから、幹部でもあります)も、別にこんなことで北朝鮮側が謝罪に追い込まれたと本気で思っているわけではないでしょう。この記事の関係者だって、そんなことを本気で信じるほど頭が悪いわけでもない。デタラメ承知で記事を書いているし、また掲載しているということでしょう(笑)。デタラメであることを認識して記事を執筆し、また紙面に掲載しているんだから、お話にもならないとはこのことです。産経新聞では珍しくもない光景です。
しかしまあ、産経新聞とかの安倍晋三への甘さというか応援ぶりというものにはいまさらながら驚かされますね。いくら産経だって、安倍以外でここまで馬鹿な記事をここまで継続かつ大量に書くわけがない。なんとも無残な光景です。
最後に、この記事は、bogus-simotukareさんの記事を参考にしました。感謝を申し上げます。