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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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私もかつて、パルミラに行ったことがある

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まったく個人的な話になってしまいますことをお許しください。昨日心配なニュースを読みました。

><シリア>ISがパルミラ制圧 世界遺産破壊の恐れ
毎日新聞 5月21日(木)10時58分配信


【カイロ秋山信一】イスラム過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)は20日、シリアのアサド政権側との戦闘で、中部ホムス県パルミラを制圧した。ロイター通信が報じた。パルミラには国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された古代遺跡がある。ISはイラク北部で古代神殿跡などの破壊を続けており、パルミラの遺跡も破壊される恐れが高まっている。


 ロイター通信などによると、ISは20日、北部からパルミラへの攻勢をかけて、アサド政権側の部隊が拠点としていた病院のほか、街全域をほぼ制圧した。政権側の部隊は撤退し、住民(内戦前の人口は約7万人)も政権の支配地域への避難を急いでいる。

 遺跡は市街地の南西約1キロの地域に点在している。シリア文化省は「遺跡から数百点の遺物を避難させた」としているが、神殿跡などは残っており、ISに破壊される恐れがある。

 内戦の戦況を調査する在英の民間組織シリア人権観測所によると、ISは今月13日にパルミラへの攻撃を本格化させた。周辺にある2カ所のガス田を制圧したほか、周辺の村落では政府職員の家族ら数十人以上を虐殺したとされる。

 アサド政権側は過去2年間、隣国レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラなどの援軍を受け、国土西側を中心に徐々に失地を回復してきた。しかし、今春以降は敵対勢力の攻勢に押され気味になっている。パルミラからの撤退は、3月に北西部イドリブ、4月に南部ダルアー県の国境検問所を失ったのに続く敗北で、態勢の立て直しを迫られそうだ。

 一方、ISは拠点とするシリア東・北部から西部地域への浸透を図っている。首都ダマスカス郊外や南部スウェイダ県で攻勢をかける上で、中継地点となるパルミラの制圧は戦略的な意味も大きい。

私は1度だけアラブ諸国に行ったことがあり、シリアとレバノンに行ったことがあります。他は、トランジットでヨルダンとカタールへ立ち寄ったのみです。それでシリアでは、ダマスカスとこのパルミラに行きました。。

パルミラへはバスで異動しました。ダマスカス市内のバスターミナルへ行くのも容易でなく、地元の人がターミナルへ行くのに「サルビス、サルビス」と言ったのが印象に残っています。シリアの「サルビス」(セルビス、とガイドブックなどでは書かれています)とは、乗り合いバンのことです。

バスに乗ったら、運転手から「パスポートを」と言われました。降りる際、(終点でなく、途中でした)、乗客がアラビア語で私に「ナントカ」といいました。何を言っているのかはわかりませんでしたが、たぶん「楽しんでこいよ」とでも言ってくれているんだろうなと思いました。

 現地では、客引きの男性に連れられて、とある宿へ行き、その人物をガイドにして観光しました。実際にはだいぶぼったくられたような気がしますが(気がするのでなく、ぼったくられたのですが)、しかし確かにパルミラを効率よく観光は出来ました。ちなみに私が泊まったホテルは、その翌年だかからは「地球の歩き方」にも紹介されていました。私が泊まった際は、オープンしたばかりだったようです。

私が忘れられないのが、パルミラで出会った女の子です。私が宿をチェックアウト後、街をちょっとふらふらしていたら、緑の服を着た女の子が、私のほうをちょっと物欲しげな表情で見ていました。普段ならなんとも対応できないのですが、多少アラブを旅して日数が経っていたので、もしやと思って、カメラを構えて、「撮ってほしいのか?」と身ぶりで聞いてみました。すると女の子は恥ずかしそうにうなずいたので写真を撮ってあげました。すると女の子は走ってその場を去りました。自分が望んだこととはいえ、やはり恥ずかしかったのでしょう。

しかしその後私はいやな予感がしました。もしかしたら女の子の親が、てめえ、よくも娘の写真なんか撮りやがったなと怒鳴り込んでくる可能性もあります。そうなったら救われません。ダマスカスに行くバスはすでに切符を買っていましたが、こんな街に日本人がそんなにたくさんいるわけもなく、トラブルが起きたら非常に危険です。どうにもなりません。

が、まさかチェックアウトしたホテルにもどって「かくまってくれ」と頼む気もせず、適当に時間をつぶしました。幸い、親その他が私に怒鳴り込むことはありませんでした。

あと覚えているのが、屋外カフェでコーヒーだかお茶だかを飲んでいたら、ネコがテーブルの上をゴロニャーゴとあがりこんで、ウェイターが怒ってテーブル(さすがにネコそのものではありませんでした)を蹴ったことです。まあネコがたむろるなんてのは、毎度おなじみなのでしょうが。

で、1泊してダマスカスに戻りましたが、バスで私の隣に座っていたのはアジア人の若い女性でした。日本人かどうかはわかりませんでした。一言も口を聞かなかったので。しかしシリアを一人旅していたのですから、なかなかのつわもの旅行者だったのでしょう。

それにしてもパルミラは、砂漠でしたので暑くても汗は全然出ませんでした。水は大量に飲みましたが、尿もろくに出ません。片端から蒸発してしまったわけです。しかし頭のあたりがだいぶ塩っぽかったような気が。

観光地としても、パルミラは最高の場所ですが、内戦中だからどのみち観光などできませんが、相当なダメージを負う可能性がありそうですね。それは避けられることを望みたいですが、しかしどうなるかはわかりません。

またパルミラにいつの日か行ければと思いますが、シリアの内戦もひどいものです。ホテルのオーナーや、ガイド、女の子、ウェイターその他、彼(女)らは大丈夫でしょうか。パルミラでなくても、私にとてもなついてくれたダマスカスのキリスト教地区の子どもたちは無事なのだろうか・・・と考えると本当に心配になります。

なお写真は、英語版Wikipediaからいただきました。


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