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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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映画の出演者が「あの人だったら・・・」と想像するのは、最高の楽しみかも(5)

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過日の記事の続きです。本日は、「卒業」の、ロビンソン夫人役とエレーン以外で、起用の可能性があった俳優を。

ベンジャミン役に、ロバート・レッドフォードにオファーがあったのは有名ですが、ほかにウォーレン・ビーティ(すみません、「ベイティ」はどうしても抵抗があるもので)も候補でした。するとですよ、「俺たちに明日はない 」がなければ、この映画でのビーティとフェイ・ダナウェイの共演の可能性もあったってこと? エレーン役には、ダナウェイもオファーされていましたから。これは、共演の可能性はなかったでしょうが、彼の姉であるシャーリー・マクレーンもエレーンの候補でした。

レッドフォードは、キャンディス・バーゲンのエレーンでオーディションを受けたそうです。ほかにチャールズ・グローディンブランドン・デゥイルドマイケル・パークスケア・デュリア(「2001年宇宙の旅」に出た人)、ロバート・デュヴァルハリソン・フォードジョージ・ハミルトンアルバート・フィニージーン・ワイルダー(この人も、「俺たちに明日はない」が映画デビューでした)、スティーヴ・マックイーンジャック・ナンスアンソニー・パーキンスロバート・ワグナージャック・ニコルソンバート・ウォードなどが候補でした。ウォードという人は、『バットマン』のロビン役をやっていた人です。

マックイーンなんか年齢的にどうよだし、ジョージ・ハミルトンじゃああまりにプレイボーイすぎる、ロバート・デュヴァルやジーン・ワイルダーはイメージが違いすぎるだろと思います。この中で私が面白そうだなと感じたのは、アルバート・フィニーですかね。ハリソン・フォードも、ダスティン・ホフマンにはかなわないでしょうが、しかし面白いかもです。

ロビンソン氏役としては、ジーン・ハックマン(うーん、「俺たちに明日はない」とキャスティングが重なっている)でほぼ決定していたのですが、作品が重複したのとやや若すぎる(1930年生まれ)という判断があって起用されるに至りませんでした。ほかにマーロン・ブランドハワード・ダフブライアン・キースジョージ・ペパードジャック・パランスフランク・シナトラウォルター・マッソーグレゴリー・ペックらが候補でした。実際に演じたマーレイ・ハミルトンよりだいぶ格が上の俳優が多いような気がしますが、アイディアの段階ですからね。余談ですが、ハワード・ダフという人は、ダスティン・ホフマンが主演した「クレイマー、クレイマー」で、裁判でのホフマンの代理人弁護士を演じた人です。またジョージ・ペパードは、前の記事でも紹介しましたように、エレーン役候補の1人であるエリザベス・アシュリーの当時夫でした。

 

ベンジャミンの父母に関しては、母役がスーザン・ヘイワードが想定されていました。彼女は、ロビンソン夫人役も候補でした。父役としては、ユル・ブリンナーカーク・ダグラスジャック・レモンロバート・ミッチャムカール・マルデンクリストファー・プラマー、あとロナルド・レーガンも候補だったとのこと。「卒業」が制作された1966年て、まだレーガンて俳優をやっていたんですね。しかしこれも、実際に演じたウィリアム・ダニエルズと比べると、みんなすごい大物ばかりじゃないですか(笑)。ユル・ブリンナーはいくらなんでも違うんじゃないのという気はします。

それにしても、前に記事にした「ワイルドバンチ」とオファーされた俳優がわりと共通していますね。同時代の作品だから当たり前かもしれません。こちらの記事で紹介したことを再掲しますと・・・。

>主人公のパイク・ビショップ(ウィリアム・ホールデン)は、ほかに候補となった俳優として、リー・マーヴィンバート・ランカスタージェームズ・ステュアートチャールトン・ヘストングレゴリー・ペックスターリング・ヘイドンリチャード・ブーンロバート・ミッチャムらがいました。ほとんどリー・マーヴィンに決定していたのですが、けっきょく彼は、違う作品に参加しています。

もとパイクの仲間で、パイクを追っかけるという因果な役柄のディーク・ソートン(ロバート・ライアン)は、リチャード・ハリスブライアン・キースグレン・フォードアーサー・ケネディヘンリー・フォンダベン・ジョンソンヴァン・へフリンが候補になりました。ベン・ジョンソンはパイクの仲間であるテクター・ゴーチをけっきょく演じています。ヘンリー・フォンダのソートンて面白そうだな。

パイクの片腕、絶対の信頼を得ている相棒ダッチ・エングストローム(アーネスト・ボーグナイン)は、ほかにスティーヴ・マックイーンジョージ・ペパードアレックス・コードロバート・カルプサミー・デイヴィスJr.、チャールズ・ブロンソンリチャード・ジャッケルが候補でした。

というわけです。ペック、ミッチャム、マックイーン、ペパードといった人たちが共通しています。

自分で書いていてこんなことを言うのも変ですが、この企画は面白いですね。またネタを仕入れて記事にします。今回は、「卒業」の英語版Wikipedia記事に全面的に依存していることをお断りします。また、ベンジャミンの母親を演じたエリザベス・ウィルソンは、つい先日、5月9日に94歳でお亡くなりになったとのことを、この記事を書いていて知りました。ご冥福をお祈りします。


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