過日報じられた記事を。
>関西学院高アメフト部員が試合中に倒れる、4日後に死亡
TBS系(JNN) 11/19(土) 1:01配信
アメリカンフットボールの名門、関西学院の高校3年の部員が、試合中に相手選手と衝突し、その後、死亡しました。
「お詫び申し上げます」(関西学院高等部の会見)
関西学院によりますと、13日に大阪で行われた全国高校選手権の3回戦で、3年生の武内彰吾さんが相手選手と正面からぶつかり、転倒しました。その場で意識を失い、救急車で病院に運ばれましたが、4日後、急性硬膜下血腫で死亡したということです。
関西学院高等部のアメフト部は過去18回、全国制覇している名門です。19日まで部活動を自粛し、27日の全国大会準決勝に向け、活動を続けていくとしています。(18日22:32)
最終更新:11/19(土) 12:19TBS News i
急性硬膜下血腫というのは、頭部を強打したことによって生じます。ボクシングや柔道、ラグビーなどでの死者はこれによるものが多いようです。
それで、日本におけるアメリカンフットボールなんて、決して人気のあるスポーツじゃないし競技人口も少ないはずですが、このような死亡事故は正直怖いですね。実際米国でも、アメフトにおける脳震盪の深刻な影響なども報道されています。米国では人気があるのはいいですが、かなりやばいスポーツであるなと思います、正直。
それで柔道も、しばらく部活動での死亡がなかったのですが、また今年死亡事故が起きてしまいましたし、水泳でも飛び込みの危険性が指摘されています。学校内での体育事故にくわしい内田良氏の記事をご参考にしてください。
正直水泳の飛び込なんて、あれ、私、学校の授業でずいぶん飛び込みをしたなあなんてことを思い出しました。私の卒業した学校のプールが、そんなに深いものだったという記憶はありません。
そしてこのブログでしょっちゅう取り上げている「組体操」なんてのもひどいですよねえ。実にたくさんの児童がケガをしているのに、やめたがらない連中は一向にやめたがりません。頭がいかれているんじゃないのと本気で思います。
そうなると正直思うに、私たちは体育の授業、あるいは部活動、運動会(の練習)など、社会人になってからもそうですが、特に事実上強制参加である学校体育関係のことで、相当危険な目にあう可能性があるんじゃないんかなと思います。たいていの人間は合わないで済みますが、体育のおかげで死ぬとまでは言わずとも、後遺症が残るケガをしている人もいるわけで、けっこう危険な状態なのだと思います。ただ私たちのほとんどは、当事者じゃないからそれが見えないだけです。
さらに上の事故ですが、たぶん不可抗力であり、正直たまたま当たり所が悪くてこのような事故にいたったというところでしょう。学校側や相手選手に(おそらく)過失はない。だから怖いと思います。運が悪ければこのような最悪の事態になる。
かつて、詳細は書けませんが、ラグビーで意識不明の重体になり、その後死亡した人物を見舞ったことがあります。その時は、本人の手を握りました。親だか身内の人は泣き続けていました。たぶん医者から死の宣告を受けていたのでしょう。彼も急性硬膜下血腫だったと思います。今思い出しても、とてもその場にいられたものではありませんでした。
いろんな考えはあるのでしょうが、やはり運動での事故というのは決して少なくない数発生しているのであり、そういうことに私たちはもう少し注意したほうがいいと思います。そういったことに無頓着(かどうか、正確なところは知りませんが)な教員、保護者その他、組体操などが大好きな人たちも、自分(たち)にはそのような事故が起きないなんていう根拠のない考えは捨てたほうがいいでしょう。自己責任なんて言っていて、アフガニスタンに行ったりヨットで太平洋横断をしようとして失敗して自己責任どころの話じゃなくなった辛坊治郎のような無様で無残な事態にはならないようにしなければいけません。 何回かご紹介している、組体操普及につとめている大阪教育大学付属池田小学校の教員(当時)なんか、自分が組体操指導している児童が死亡あるいは意識不明の重体なんかになったらどうするんでしょうか。公務員ですから、この人個人の責任は問われないかもですし、またその事故は不可抗力だったとしても、たぶんこの教師は非常に困った立場になるんじゃないんですかね。あるいはそれでもめげずに組体操普及に邁進するのかもですが、いずれにせよこのような教員に、自分の子どもの教育を任せたいという気には私はなりません。
亡くなった高校生の方のご冥福を祈って、この記事を終えます。