>ジョージ・マイケルさん死去 53歳、元「ワム!」
ロンドン=渡辺志帆2016年12月26日12時08分
英国のシンガー・ソングライター、ジョージ・マイケルさんが死去した。53歳だった。マイケルさんの広報担当者が25日、「自宅で安らかに息を引き取った」と発表した。
マイケルさんの自宅があるイングランド南部オックスフォードシャー州の地元警察によると、同日午後2時前、要請に基づいて自宅に出動し、その場で死亡を確認した。死亡時刻や死因は不明だが、事件性はないとしている。米音楽雑誌「ビルボード」(電子版)は男性マネジャーの話として、マイケルさんがベッドに横たわったまま亡くなっているのが見つかったと報じた。
マイケルさんは1980年代にヒット曲「ラスト・クリスマス」や「クラブ・トロピカーナ」などを生んだポップデュオ「ワム!」の一人としても活躍した。(ロンドン=渡辺志帆)
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1963年英国生まれ。80年代前半、学生時代の友人アンドリュー・リッジリーさんとポップデュオ「ワム!」を結成。クリスマスソングの定番「ラスト・クリスマス」や日本人歌手たちがカバーした「ケアレス・ウィスパー」、「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」「フリーダム」などを世界的にヒットさせた。86年の解散後はソロ活動を本格化させ、87年発表のソロアルバム「FAITH」は世界で1500万枚を超える売り上げを記録し、88年のグラミー賞アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞。エルトン・ジョンさんやクイーン、ホイットニー・ヒューストンさんらとも共演した。
98年に自ら同性愛者であることを公表。2010年に大麻を吸って車を運転して事故を起こし、実刑判決を受けた。
ドキュメンタリー映画「ジョージ・マイケル~素顔の告白」が日本で公開された05年に来日している。
別に私は、彼の熱心なファンというわけではなく、プリンスが亡くなった時に感じたような、わが人生の一つが終わったみたいな感慨はありませんでしたが、しかし彼も、好き嫌いは別として、どこかでその歌を聞いたことがあるくらいの実力と知名度を誇る人間でしたから、やはり「え!」です。
で、最初に私が感じたのは、「もしかしたら彼って、あの病気で死んだの?」ということです。記事にもあるように、彼は同性愛者だったし、失礼ながら彼がセイフティセックスに気を遣っているようにも思えない。
が、報道によると、いわゆる病に苦しんで亡くなったというよりは、寝ていながら亡くなったようですね。ということは、やはりドラッグのたぐいでそうとう体がやられていたのかもと感じます。
ところで私は、上にも紹介されています「ジョージ・マイケル~素顔の告白」をたしか渋谷で見ています。面白い映画でしたが、まああの映画を見ながらも一筋縄ではいかない人間だなと思った記憶がありますが、こんなに早くこの世の人でなくなってしまうとはねえ。
それにしてもプリンスもそうだし、マイケル・ジャクソン、古くはジミ・ヘンドリックスからジム・モリソン、ジャニス・ジョップリン、キース・ムーンでも誰でもいいですが、過度のドラッグ使用や酷使その他で才能あるミュージシャンが亡くなるのは本当に痛い気がしますね。ジョン・レノンやオーティス・レディングなど、殺されたり飛行機事故で亡くなったりしたらそれはどうにもなりませんが、心が追い込まれたりしてドラッグやそうでなくても鎮痛薬などに逃避してそれで結果的に命を縮めたら悲しいにもほどがあります。
彼は、上の記事にもあるようにギリシア系英国人でした。そう考えると彼も、まさに多民族国家英国を象徴する人物だったのかもです。となると、カズオ・イシグロやサルマン・ラシュディらと同様の位置づけで考えていいかもしれません。
ジョージ・マイケルさんのご冥福を祈ってこの記事を終えます。またYouTubeで、ワム!とソロの代表曲を貼り付けます。それにしてもクリスマスソングの定番を作った人がクリスマスに亡くなるというのも皮肉というべきか。
Wham! - Last Christmas
George Michael - Faith (US Version)