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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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なにを北朝鮮が群馬県なんかで苦労して拉致をするんだか

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荒木和博の書いていることというのは、2言目には「なにを非常識なことほざいているんだか」「でたらめばっか」「うそつき」「わらをつかむ人たちをだましてばっか」という話ですが、これも「どうもなあ」です。例によってbogus-simotukareさんの記事で知りました。

加藤八重子さんについて

【調査会NEWS1414】(25.9.29)
加藤八重子さんは昭和53(1978)年9月22日に群馬県群馬町の自宅から失踪しました。

 当日朝、お嬢さんが八重子さんの部屋を見たら姿がなく、寝ていた掛け布団が真ん中だけ膨らみ、誰かに引っ張られて出されたという感じで残されていました。当時38歳。ご主人はその晩夜勤で不在でした。前夜は2人のお子さんとともにテレビを見ていて、お子さんたちは午後10時過ぎに就寝しています。部屋は変わった様子がなく、本人のパジャマを除いて現金、履物、衣類、鞄など全て残っていました。

 昨日お嬢さんとお会いし、あらためて色々お聞きしたのですが、お話ししていてふと気付いたことがありました。加藤さんのケースは大多数の特定失踪者と異なり、失踪直後から警察が事件性を察知して動いたケースだということです。 

いや、なぜ北朝鮮が、内陸(海なし県)の群馬県で拉致をするんですか? なお、注釈をつけますと、「群馬県群馬町」は、現在高崎市に合併されています。

いままで明らかになっている日本国内での拉致は、すべて海沿い、しかも鹿児島県が現場の市川・増元さんカップルの拉致以外は日本海沿岸です。新潟(市内、佐渡、柏崎)、福井、あと北朝鮮側は入国を確認していないとしていますが、日本の協力者によって北朝鮮工作員に引き渡された事件も、石川県の能登半島が現場です。ほかにも北朝鮮側が拉致に失敗したとされる事件もやはり日本海側だし、また原敕晁さんも九州の海岸で北朝鮮側に引き渡されています。

群馬県の現高崎市は、現在でこそ新幹線や高速道路などが通っていて新潟に行くのも容易でしょうが、当時は在来線、あるいは国道などで新潟に行くしかありません。太平洋側に行くには、最低同じく海なし県(埼玉、栃木)を通らないと太平洋側にたどりつけません。拉致をするには、とても都合が悪い場所ではありませんかね。少なくとも不特定の人間を拉致するという目的なら、群馬県というのは非常に条件の悪い県でしょう。

もちろんその可能性皆無とまでは私も言いませんが(以前そういうことを言って恥をかいた経験あり)、「蓋然性」「可能性」ということを言い出せば、北朝鮮の拉致である見込みはきわめて低いでしょう。

しかし、特定の人間だったら、また話は違ってはきます。つまりこの女性をあらかじめ見定めて拉致をした可能性(あるいは、同意の上で連れて行く)です。

実は、よど号事件の犯人たちの奥さんらは、いわゆる北朝鮮シンパサイザーで(つまり日朝友好サークルのたぐいに入っていたとか)、おのおのだまされたのか(つまり、短期旅行のつもりで行ったのか)本人の意思だったのかはともかく、北朝鮮に渡って、よど号メンバーたちと結婚したわけです。で、この行方不明者の女性について荒木は

>ところで加藤八重子さんは電電公社(現在のNTT)の職員でした。そしてご主人は国鉄(現在のJR)に勤めていました。どちらも労働組合は旧社会党系です。またご主人は1か月前、職場の野球大会のとき家の鍵を盗まれていました。

 失踪時に警察は事件性を考えてかなり綿密に調べているのですから、家族が犯人でないと分かった時点で、他に何がありうるかを考えたはずです。そのとき、北朝鮮とまでは思わなかったとしても、職場のことを考えなかったとは思えません。

 と書いていますが、ぜんぜん証拠がないじゃないですか。だいたい高崎市って国鉄管理局、現JR支社があるくらいの鉄道の街だし、電電公社(当時)というのも地方都市では地域の大企業なわけで、「公社つながり」かどうかわかりませんが、そのカップルをそんな思わせぶりに書いてどうしようというんでしょうか(そもそもお二人とも組合と関係していたのかどうかすらこの記事を読んだだけでは不詳です)。おまけに

>群馬県は金丸・田辺訪朝団で有名な田辺誠・元社会党委員長の地元でもあります。様々な意味で北朝鮮との関係も深く、後に原敕晁さんを拉致して成り代わる北朝鮮工作員辛光洙が高崎や前橋のパチンコ屋に身を隠していたこともありました。

 このところ色々な情報が出てくる中で、日本人協力者、特に社会党ないし社会党系労組にいた北朝鮮シンパの活動が注目されています。職場の野球で家の鍵が盗まれていること、ご主人の夜勤のときに奥さんが失踪していることからして、周囲にいる事情に詳しい人間が動いた可能性も少なくありません。

 加藤さんの失踪は35年前の事件ではあっても、未解決の刑事事件として警察に何らかの記録は残っているはずです。また当時盛んだった自民党・社会党の裏取引の中でこのような問題が握りつぶされたことはなかったのかとの懸念もあります。これまでただ一人の拉致実行犯も起訴できていない警察としては、「一所懸命やっている」というだけではなく、ぜひ結果を出して真相を究明していただきたいと希望する次第です。

とまで書く始末。関係者は、荒木に厳重な抗議をしたほうがいいんじゃないんですか。失礼にもほどがあるというものです。たぶん多くの人間は、「こんなやつ相手にしたってしょうがない」と無視しているのでしょう。それは確かにそうですが、こういう男は、そういったところに付け込んで非常識極まりないことをほざきますから悪質にもほどがあります。

だいたい特定の人間を拉致するのであれば、こんな警察沙汰になるような方法は通常取らないんじゃないんですかね。買い物にでも出かけることを装ってふらっと消えるほうがよっぽどいいのでは。そうすれば一般の家出とみなされて、警察も動かないでしょう。ていうか、当時既婚者で子どものいる女性を拉致するというのも、周囲が騒ぐのは当然予想できるわけで、その理由が理解に苦しみます。この女性が、たとえば通信などについての特殊な技術でも持っているとかの事情でもあれば話は違いますが、戦中生まれ(1978年で35歳ということは、1942年〜1943年生まれということでしょう)のご年齢ですと、たぶん技師でなく事務職として電電公社にお勤めだったんじゃないんですかね。もっとも、このあたりは未確認です。

この女性のご家族も、悪いことはいわないから荒木なんかとかかわらないほうがいいんじゃないんですか、とご忠告申し上げますが(あるいはこの記事を読んでいただけるかもしれません)、荒木はわらをつかむ人たちに徹底的につけこみますからね。なにをいまさらながら他人に迷惑をかける人間です。

bogus-simotukareさんに感謝を申し上げます。


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