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あらためて窃盗癖(クレプトマニア)の怖さに驚愕する(3月5日更新)

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おいおいという記事を読みました。私も記事にした人の件です。

これはなかなかすごい記事だ(江川紹子執筆の窃盗癖についての記事)

>マラソン元日本代表の女、執行猶予中に菓子“万引き”

3/5(月) 17:45配信 TBS News i

 マラソン元日本代表の女が群馬県太田市のスーパーで菓子を万引きしたとして、逮捕・起訴されていたことが分かりました。女は去年、栃木県内でも万引きをし、有罪判決を受けていました。

 逮捕されたのはマラソン元日本代表で栃木県足利市に住む原裕美子被告(36)です3月。原被告は先月9日、太田市のスーパーで菓子およそ380円相当を万引きした疑いが持たれています。

 警察によりますと、原被告は取り調べに対して「商品を戻すつもりだった」と容疑を否認していましたが、前橋地検太田支部は今月2日付けで起訴しました。原被告は去年、栃木県のコンビニで化粧品などを万引きし、懲役1年・執行猶予3年の有罪判決を受けていました。(05日15:35)

最終更新:3/5(月) 17:45
TBS系(JNN)

もうひとつ

>2018.3.5 12:36

マラソン原裕美子容疑者、執行猶予中に群馬で逮捕 キャンディーなど万引で再び起訴

 栃木県足利市のコンビニエンスストアで万引したとしたとして執行猶予判決を受けたマラソンの元世界選手権代表選手で飲食店店員の原裕美子容疑者(36)=栃木県足利市=が判決後に群馬県内で万引した疑いで逮捕されていたことが分かった。前橋地検太田支部は窃盗罪で原容疑者を起訴した。

 起訴は2日付。起訴状によると、原被告は2月9日午後8時45分ごろ、群馬県太田市のスーパーでキャンディー1袋など3点(販売価格計382円)を盗んだとしている。

 群馬県警によると、店側が取り押さえ、太田署に現行犯逮捕された。「店を出る前に商品を戻すつもりだった」と容疑を否認している。

 原被告は栃木県足利市のコンビニで化粧品や食料品を万引したとして、昨年11月に宇都宮地裁足利支部で懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の有罪判決を受けていた。

 公判で原被告は「しっかりと治療を続け、今後このようなことがないよう、事件のことを忘れることなく日々を過ごしていきたい」と述べていた。

 原被告は平成17年、名古屋国際女子マラソンで初優勝し、同年のヘルシンキ大会では6位に入賞するなど世界陸上に2度出場した。

うーん、すごいですねえ。あんだけ世間でも騒がれて、江川紹子も報道したような事件の当事者が、たった数か月でこれですか。どれだけ自分の人生台無しにしたら気が済むんだよと思いますが、でもこれが「窃盗癖」というものなのでしょうね。前にこのような事件をご紹介しました。

>摂食障害:女性被告に実刑判決…服役待機中に食品万引き
毎日新聞 2013年11月06日 22時12分

 窃盗罪で実刑が確定した後に半年以上刑務所に収容されず、その間に食品を万引きした摂食障害の女性被告(31)に対し、さいたま地裁は6日、懲役2年2月(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。弁護側は「収容を待つ不安と恐怖で大量の精神安定剤を飲み、心神喪失状態だった」などと無罪を主張していたが、西村真人裁判官は「障害克服に向けた努力を怠っており、摂食障害を有利に考慮するのは相当でない」と述べた。

 判決によると、被告は5月、埼玉県内のスーパーで牛肉など10点を万引きした。別の万引きで昨年10月に実刑が確定し、服役を待っている間だった。今回の判決が確定すれば、前の刑の懲役1年2月が加算される。

 女子刑務所は過剰収容状態にあり、被告と同じように摂食障害の女性が食べ物の万引きを繰り返すことも一因になっている。【山田奈緒、石川淳一】

 ◇被告「治したい」
 被告は判決前の1日、さいたま拘置支所(さいたま市)で取材に応じ、「自分の意思だけでは万引きをやめられなかった。少しでも前を向けるようになるため、治療で摂食障害と盗癖を治したい」と語った。

 10代で食べては吐くことを繰り返す摂食障害になり、同時に食品などの万引きを重ねた。拘置支所でも症状は改善せず、吐いたものを再び口に詰め込んだこともある。

 逮捕前、入院先で同じように摂食障害と衝動的な万引きに苦しむ仲間と出会い、文通が心の支えになっているという。15分間の面会で被告は「ちゃんと治したい」と繰り返した。【山田奈緒】

はっきりいって原という人はほとんどこの被告人(当時)と同レベルじゃないですかね。たぶんですが、頭に完全に霞がかかるようなものじゃないでしょうか。窃盗癖の人は、一瞬意識が飛んで、それで気づいたら万引きをして取り押さえられているというような話をよくします。彼女も率直なところそのたぐいじゃないかなと思います。

しかし今回は執行猶予中の犯罪ですから、実刑になったって文句が言えません。しかしそれでは仮に収監・服役となったとして、出所したらまた万引きを繰り返す可能性が否定できないですね。たぶん現状そうなる可能性が高いと思います。

彼女はちょっと外に出るというのも危険という感がありますね。外に出たらいつ万引きをするかわからない。窃盗癖の人は、その気にならないように店にも入らないとかいろいろ努力する人もいるようですが、彼女ははたしてどうだったのか。努力していたとしてもこうなったんだからよろしくおありませんが、いずれにせよ服役するかどうかはともかく釈放後に相当強い医学的治療と周囲の監視を必要としそうです。江川の記事によると

> 原さんは、なんとか治したいと、ひそかに摂食障害治療で知られる病院に入院したこともあった。しかし、院内でのグループミーティングなどでも、自分のことは語れなかったようだ。病院の時間的制約で、走ることもままならないため、途中で退院。以後、医療とつながることもないまま、摂食障害ゆえの葛藤を抱えてきた。

だそうで、昨年11月の記事ではこう書いています。原の発言です。

>「あの時に戻れるなら、あの時の自分に『やっちゃダメだよ』と言い聞かせたい。このような大事になってしまったことを、胸に深く刻んで、一生忘れないようにし、治療に励み、再犯防止に努めて、失った信頼を回復させたい。家族にもこんな辛い思いをさせないようにしたい」

さらに

> 原さんは、現在、食べ吐きや万引きへの欲求を抑える治療のため、入院中。

とのことですが、11月8日に判決をもらって、2月の9日にもう逮捕ですか。それ以前にも万引きしているかもしれないし、治療があまり役立たなかったってことですかね。そうなんでしょうが、彼女の親は、

> 退院後も、通院治療を続けることを誓った。被告人質問に先立って証人尋問が行われた原さんの父親も、通院や買い物などには、自分か妻が付きそうなど、家族として支えながら再犯防止に努めることを約束した。その証言の間、原さんは被告人席で何度も涙をぬぐっていた。

と語り、

> 弁護人の林大悟弁護士は、「病気のことを理解しつつ、刑事責任を認定しており、非常にバランスのいい判決」と受け止めている。「犯罪だからけしからん、と言うだけでは再犯防止にはつながらない。彼女の場合、今回の事件が報道され、注目されたこともあって、女子マラソン界など多くの人に迷惑をかけてしまったという自責の念が強く、真面目に治療に取り組んで、幸い効果も出てきている」と語った。

 原さんは判決後、林弁護士に「重く受け止めている。(嘆願書を書いてくれた被害者や執行猶予をつけた裁判官の)期待を裏切らないようにしたい」と語った、という。原さん側は、この判決を早期に確定させ、治療に専念する方針だ。

とのことですが(ゴチック原文のまま)、完全なぶち壊しですね。ちょっと手に負えない次元です。治療をちゃんとしたのか、そのあたりも詳らかでないですが、これくらいこの精神障害はすさまじいものだということです。なるほど、上のさいたま地裁の被告人が服役待機中にすら万引きをしたというのも、例外ではないのだなということがわかります。

すみませーん、赤の他人の私も、すっかり鬱になってしまいました。


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