Quantcast
Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4143

『地下鉄のザジ』で主人公を演じた子役のカトリーヌ・ドモンジョの最近の姿をご紹介

$
0
0

特に意識してるわけではなかったのですが、このブログの名物の一つが、かつて子役、あるいは成人の一歩手前くらいの年齢を演じた俳優、女優たちのその後を追いかけるもののような気がします。まあアニセー・アルヴィナを追い求めていれば、派生的にそうなるのは自然なのかもしれません。

それで、子役が大活躍するので有名な映画に、『地下鉄のザジ』があります。ルイ・マル監督の作品です。

それでこの映画で、主人公の女の子を演じたのが、カトリーヌ・ドモンジョ(Catherine Demongeot)という子役です。1948年生まれ(日本語のWikipediaより。英語やフランス語のWikipedia、IMDbでは、1950年生まれ)で、60年に『地下鉄のザジ』に出演しています。彼女はこの映画に出演した後、ジャン=リュック・ゴダールの『女は女である』に、同じザジ役で出演しています。

しかし彼女は、1967年に映画界を去り、その後の消息がつまびらかでありませんでした。日本語のWikipediaによれば、

>2006年(平成18年)に、ルイ・マル監督の弟で映画プロデューサーのヴァンサン・マルが、イギリスでの『地下鉄のザジ』のDVDリリース(オプティマム・リリーシング社、親会社はヴィヴェンディ)に際してのインタヴューによれば、それ以上の映画出演はしなかったし、のちに歴史家になったとのことである

とのこと。私も彼女の消息を追いかけましたが、なかなかその後の写真を見つけられませんでした。が、ようやく先日、彼女の最近の写真を見つけましたので、読者の皆様にご紹介します。

いかがでしょうか。2007年の写真ですから、これでもすでに11年前の写真ですが、それでも読者の皆さんの大半は、たぶんこのような時期の彼女の写真を見たことがないはず。

これは、こちらのツイッターで紹介されたもので、フランス語のツイートを翻訳しますと

>ルイ・マルへの敬意のため、スクリプトのシルヴェット・ボードロとカトリーヌ・ドモンジョがシネマテークで再会した、『地下鉄のザジ』撮影47年後に!

とあります。なおボードロという人は、アラン・レネロマン・ポランスキーの映画などを多く担当している模様。

うーん、あんまり顔変わっていないね。

彼女自身は、たぶん一生女優を続ける意思は最初からなかったのでしょうが、この写真のように屈託なく笑顔を見せてくれていると、もちろんそう単純ではないのでしょうが、ビョルン・アンドレセンのような、自分の出演作に一生苦しめられているということはなさそうです。それなら大変いいことです。彼女にとってザジとは、アンドレセンのタッジオに近いものがあるはず。

この2人も、メロディを演じたトレイシー・ハイドも、シベール(フランソワーズ)を演じたパトリシア・ゴッジも、絶対それを上回ることができない役柄を演じたわけで、それが幸なのか不幸なのかはともかく、アンドレセンを除く3人が役者稼業をやめてしまったのも、つまりはあれ以上のことはできないという諦念もあるのかもしれません。そう考えると、カトリーヌ・ドモンジョの笑顔には救われます。

1948年生まれであるならば、彼女は今年70歳です・・・。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4143

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>