すでに何回か萩原健一についての追悼およびその関連記事を発表していますが、今回は追悼放送の情報を。
まずこれはDVD化されていますが、彼の演技が初めて高い評価を得た1972年の『約束』が放送されます。これは、萩原の役者人生の出発点といっていい映画ですので、ぜひ鑑賞したい。上は、映画撮影中のスチール写真です。
それでほかにも『誘拐報道』なども放送されますが、私が注目したいのが、やはりDVD化されていない映画です。具体的には、7月の放送になりますが、『青春の蹉跌』と『雨のアムステルダム』です。どちらもDVD化されていません。正直、『青春の蹉跌』の方は、DVDにしなければおかしいんじゃないのと思いますが、この時期の萩原の出演作品は、『アフリカの光』(『青春の蹉跌』と同じく神代辰巳監督)もDVD化されておらず、どうも東宝は、彼の作品のDVD化を嫌がっているのではないかという気もします。わかりませんが。
この70年代はじめというのは、やはり萩原にとって一つの絶頂期だったのでしょう。テレビドラマなどでの出演も充実していました。
それで、萩原と共演の多かった高橋惠子、撮影監督の木村大作(『傷だらけの天使』などを撮影しました)、『前略おふくろ様』や当ブログでも何回か記事にした『君は海を見たか』などの脚本家である倉本聰が萩原について語るという番組もあります。詳細な放送時間は、こちらを参照してください。倉本は、萩原の死後繰り返し、萩原と仲たがいしたことを各マスコミで語っています。何がどうしてそうなったかはわかりませんが、たぶん番組の中で倉本も、何らかのことを話してくれるでしょう。
おそらく映画館でも追悼上映もあるでしょうが、CSを視聴可能な環境にある方はぜひご覧になってください。なかなか面白そうです。
なお『約束』と『雨のアムステルダム』では、萩原が
>ヘタクソ
と言った三國連太郎と共演しています(笑)。
萩原健一というのも、むちゃくちゃな人間だと思うそれにしても 『青春の蹉跌』は、萩原が亡くなった直後に某ネットオークションに出品されたVHSが、最初に30,000円の根がついていましたkらね。私も相当な馬鹿ですが、これにはさすがに手を出そうと思いませんでした。そうしたら(予想はしていましたが)CSで放送されます。よかった。買わなくて。でもそのVHS,落札価格は確認していませんが、どうも誰かが買ったみたいです。金持ち(物好き)っているんだなと考えて、この記事を終えます。最後に、上にあげた3つの映画のロケ地が、下のサイトさんで調べられていますのでぜひお読みください。アムステルダムの写真を、私も提供させていただいております。また、この記事自体が、「居ながらシネマ」さんの『約束』の追加コメントからヒントをいただきました。強く感謝を申し上げます。
『約束』 (1972) 『青春の蹉跌』 (1974) 『雨のアムステルダム』 (1975)