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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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なんとも無様で無残な話だと思う(拉致被害者家族の有本明弘氏)

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神戸新聞の記事より。

>「この6年半、拉致問題は進んでいないが…、北朝鮮にモノが言える政治家は安倍首相しかいない」

 神戸市出身で北朝鮮による拉致被害者、有本恵子さん=失踪当時(23)=の父明弘さん(91)は、自らに言い聞かせるように語る。

 自民党も参院選で「外交の安倍」を前面に押し出している。6年半に及ぶ政権の安定した土台と、米トランプ大統領との蜜月を生かした外交面の実績を強調。選挙公約に「世界の真ん中で力強い日本外交」と見出しを掲げ、各国首脳と会談する写真を掲載した。

 だが、安倍首相が掲げてきた拉致解決の道筋は見いだせない。「圧力を最大限にし、北朝鮮から対話を求めてくる状況をつくる」。従来の強硬路線は、拉致進展を開催条件にした日朝首脳会談、さらには無条件開催の呼び掛けへと、態度の軟化が続く。

 対話ムードへの転換について「トランプ大統領とも連携しているはず」と明弘さん。参院選で与野党が「拉致解決」を訴えているが「外交は票にならないとされ、拉致問題に熱心な政治家が減っている」と話し、本気度を見極めようとしている。

だからこういうことを何回書いたかわかりませんが、安倍晋三が首相になって何をしてくれたんですか、第二次安倍政権が現在のところ6年半以上つづいていますが、具体的に拉致問題で何らかの成果があったんですかということとじゃないですか。有本氏は、「これこれこういう成果があった」ということを言えるのか。言えないでしょ、悪いけど。

だいたい有本氏の発言だって、まったく論理性がないですよね。

>この6年半、拉致問題は進んでいない

>北朝鮮にモノが言える政治家は安倍首相しかいない

じゃ、まったく内容がそぐわないじゃないですか。拉致問題は進んでいなくても、安倍晋三は北朝鮮にものを言える政治家だからそれでいいのか。何の意味もないでしょ、そんなこと。といいますか、こんなことを有本氏が本気で考えているかも疑わしい。何しろこの記事ですら、

>自らに言い聞かせるように語る。

ですから。そんなこといまさら考えちゃいないでしょう。だいたい記事にもあるように、安倍って、最近北朝鮮にたいして、なんか厳しい発言していますかね? していないでしょう。有本氏は、この期に及んでまだ安倍のことを信じているんですかね。私にはそうは思えませんね。いまさら自分(たち)の誤りを認めたくないっていうことに尽きるんじゃないんですかね。つまり、ほんと自分たちのために動いてくれた、考えてくれた人たちを切り捨てて、自分tナチを徹底的に利用しようとするばかりの人間とつきあってしまったことを。

けっきょく拉致被害者帰国に導いた小泉元首相、田中均氏といった人たちを罵倒して田中氏にいたっては職を追われることになり、蓮池透氏を家族会から追い出した。それでその代わり、安倍晋三とか荒木和博とか西岡力みたいな役にも立たない馬鹿なクズ連中との関係を維持し続けて、それで今日の姿になったわけです。あまりにひどすぎますね。

 前にこんな記事を書きました。

いまにして思えば、拉致被害者家族会にこのようにきっちり話をした外務官僚がいたことが感慨深い

で、その記事に書いたことを再掲しますと、

だいぶ前ですが、荒木和博が次のようなことを書いていました。

>2014年12月10日

たった10人 

【調査会NEWS1722】(26.12.10)

 「たった10人のことで日朝正常化交渉がとまっていいのか。拉致にこだわり国交正常化がうまくいかないのは国益に反する」

 これは平成11年(1999)12月の自民党外交部会で槇田邦彦・当時の外務省アジア局長が言った言葉です。当時拉致被害者は「7件10人」と言われていました。槇田氏は私が救う会にいた当時、家族会の人たちと外務省に要請にいったとき、帰り際増元照明さんを呼び止めていました。後で聞くと運動団体の人間と一緒にやらない方が良いと「忠告」したそうです。

 さすがにこんなことを公然と言う人間はいなくなりました。それでも比較的最近、「特定失踪者で確実なのは10人位」と言う官僚がいたとの話は聞いています。それならそれで10人だけでも取り返せよと言いたいのですが、そういうつもりはないようで、結局大したことではないと言いたいだけなのでしょう。そういう人はおそらく、数が百だろうと千だろうと関係ないのだと思います。やがて自分は別のところに異動する。それまでに仕事を増やすよりは仕事をやっているふりをした方が遥かに楽です。

(後略)

荒木の言う

>さすがにこんなことを公然と言う人間はいなくなりました。

というのは、いまはこのような非常識なことを言う人がいなくなった、という意味かと思いますが、正直私は、「ああ、当時は、増元氏などにこのようにきっちりと話をする外務官僚がいたのだなあ」ということのほうが感慨深いですね。荒木の言う

>さすがにこんなことを公然と言う人間はいなくなりました。

とは、つまりは、外務省のみならず、拉致被害者家族たちに親身になって忠告する人がいなくなったということです。

 もちろん荒木の立場からして

>後で聞くと運動団体の人間と一緒にやらない方が良いと「忠告」したそうです。

というのは認めるわけはありませんが、しかしですよ、拉致被害者帰国まではいいとしましょう、それ以後「救う会(私の表記では「巣食う会」)」その他関係団体は、拉致被害者家族たちになんらかのプラスになることを何かしたんですかね。何もしてはいないでしょう。文字通り足を引っ張っただけです。それでいて荒木など「特定失踪者」とかの話にのめりこんでいるのだからお話にもなりません。

有本氏は、この外務省の役人の言っていることは間違っている、荒木さんらは我々を本当に親身に助けてくれたと本気で言えますかね。彼もそれは言いかねるんじゃないんですかね。安倍も荒木も西岡ほかも、自分たちのために拉致被害者家族を使い倒しただけです。だから荒木は金大中氏を罵倒するし、蓮池透氏を会から追い出したのです。本気でこの連中が拉致被害者のことを考えていたら、もうすこしまともな態度でしょう。有本氏ではないですが、横田さんたちもだいたいそのように考えているから、巣食う会にも家族会にも黙って、モンゴルでお孫さんたちに会いに行ったのでしょう。そしていまだ巣食う会と家族会と関係を続けているこの人たちの自己欺瞞も、最低最悪のレベルだと思います。

で、安倍とか荒木とか西岡らは論外として、有本氏に限りませんが、こういう自分たちの誤りを認めたくないが故の自己欺瞞で安倍ほかを支持するなんていう態度は、ほんと迷惑ですね。bogus-simotukareさんがお書きになっているように、

> 「米国に言われるがまま、中国から撤退したら、日中戦争で死んだ英霊に申し訳が立たない」として米国との戦争に踏み切った「戦前日本政府」と同じような考え

というレベルじゃないですかね。こういう態度では、拉致問題なんかかかわるのを嫌がられて当然でしょう。それで有本氏は、

>参院選で与野党が「拉致解決」を訴えているが「外交は票にならないとされ、拉致問題に熱心な政治家が減っている」と話し、本気度を見極めようとしている。

なんて語っていますが(これも定番の発言です)、私が下の記事

けっきょく巣食う会と言っていることが変わらない(代弁しているだけじゃん)

で指摘したように、家族会は、平壌に連絡事務所を置くことすら

>「聞こえの良い隠蔽工作」には絶対反対する立場を私達は貫きます。

として拒否します。つまりまともに動こうとすれば絶対反対なんだから、政治家だって動けないし、動く意思すらなくなるでしょう。そもそも拉致問題なんて、選挙でどうこうというものではない。与野党問わず誰だって「何とかしたい」となるでしょう。しかしそのための道筋を片っ端から家族会が反対しているんだから、お話にもなりません。つまり巣食う会からああしろこうしろといわれてそれをはいさようですかとオウム返しに語っているだけです。それで、巣食う会は、拉致問題は反北朝鮮の道具としか考えていないんだから、そういうめちゃくちゃなことを平気で主張する。安倍晋三だって、自分が何もしなくったって拉致被害者は自分を支持してくれるんだから、こんな扱いやすい連中はいないわけです。お話にもなりません。

で、この惨憺たる状況の最終的な仕上げが、やっぱり蓮池透氏の追放だったなと思います。あれで、完全に巣食う会の家族会でのヘゲモニーが完成した。この件で家族会に同情する気には全くなりませんね。あまりにひどすぎる。まったく無様で無残な光景です。

この記事は、bogus-simotukareさんの上に引用した記事からヒントを得ました。感謝を申し上げます。


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