『007 ゴールドフィンガー』でボンドガールを演じた オナー・ブラックマンがお亡くなりになりました。記事を。
>ボンドガールのオナー・ブラックマンさんが死去 94歳
2020年04月7日
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映画「007 ゴールドフィンガー」でボンドガールのプッシー・ガロアを演じた英女優オナー・ブラックマンさんが亡くなった。94歳だった。
ブラックマンさんの遺族は声明で、ブラックマンさんはイースト・サセックスの自宅で安らかに自然死したと説明した。
ブラックマンさんはボンドガールのほか、1960年代のテレビシリーズ「The Avengers(邦題:おしゃれ㊙探偵)」で、主人公ジョン・スティードの相方キャシー・ゲイルを演じたことでも有名。
ジョン・スティードを演じたパトリック・マクニ-氏とは、1964年にデュエットソング「キンキー・ブーツ」を発表。この曲は、1990年に復刻リリースされた際にイギリスでトップ10入りした。
このほか、1963年の「アルゴ探検隊の大冒険」でヘラを、1990年のテレビシリーズ「ジ・アッパーハンド」でローラ・ウエストを演じた。
オナー・ブラックマンさんは1964年の映画「007 ゴールドフィンガー」でボンドガールのプッシー・ガロアを演じた。この時のジェイムズ・ボンドはショーン・コネリー氏が演じた
ブラックマンさんの遺族はさらに、「母として祖母として愛されていたと同時に、オナーは創造的な才能にあふれた俳優だった」と述べた。
「美貌と知能、身体的な技量を兼ね備え、さらに独特の声色と献身的な職業倫理によって、映画・エンターテイメント業界で比類ない立場を築いた」
「演技をとことん追求する心と、努力の賜物であるプロ精神によって、彼女は現代の傑作と呼ばれるいくつかの映画や舞台作品に名を残した」
こうコメントした上で遺族は、プライバシーを尊重してほしいと結んでいる。
コメディアンでボンドファンでもあるデイヴィット・ワリアムズ氏は、ブラックマンさんはプッシー・ガロアとして「永遠に生き続ける」と追悼した。
映画監督のエドガー・ライト氏も、ブラックマンさんは「究極のボンドガールで、元祖アヴェンジャーだ」と振り返った。
「The Avengers」50周年イベントで、ポール・オグレイディー氏(左)と共に。写真は2011年のもの
ブラックマンさんは1925年にロンドン東部プレストウに生まれ、ギルドホール音楽・演劇スクールで演劇を学んだ。
007シリーズ3作目となる「007 ゴールドフィンガー」では、悪役オーリック・ゴールドフィンガーに協力する女性パイロット、プッシー・ガロアを演じた。武芸の経験が役に立ったという。
ガロアは、イアン・フレミング氏の原作小説では同性愛者を公表している人物だが、馬小屋でジェイムズ・ボンドと親密な仲になり、ボンド側に寝返る。
ブラックマンさんは生前この役について、「すでにジェイムズ・ボンドのファンだったが、役を受ける前にゴールドフィンガーを読んでほしいと言われた」と語っていた。
「小説を読んで、これは正に私だと確信した」
だが、この役は女優としては必ずしも魅力的な仕事ではなかったという。
2008年にロンドンのパインウッド・スタジオで行われたイベントで、ブラックマンさんは、「どこかエキゾチックな南国で撮影したと思われているけれど、とんでもない。すぐそこのイギリス空軍ノースホルト基地までしか行かなかった」と振り返っている。
「ばかな美人ではない」
ブラックマンさんは第2次世界大戦中、伝令兵として従軍した
また、「アヴェンジャーズ」では、黒いジャケットに蜜を包んだ活発な女性エージェントを演じた。
これでブラックマンさんは次世代の女性として、また男性の欲望の対象として有名になった。
聡明かつセクシーで、男性の相手役より一枚上手の女性を多く演じた。
最初のアクションの仕事は、ウエストエンドの舞台「The Guinea Pig」の代役だった。主演女優が体調を崩した時に、代役を買って出た。
「ゴールドフィンガー」に出演したのは39歳の時。主役のショーン・コネリー氏より5歳年上で、ボンドガールを演じた女優としては当時最年長だった。
ブラックマンさんはかつて、「ほとんどのボンドガールは、頭の空っぽな美人だけど、私は違うは(引用者注:原文のまま)」と話していた。
(英語記事 James Bond actress Honor Blackman dies aged 94)
ではさっそく彼女の写真を。
『ゴールドフィンガー』での写真ですね。ショーン・コネリーは、彼女より年下です。いくつかコネリーとの写真を。
強い表情が印象的です。
バイクに乗る女性は、それだけで親近感を盛っちゃいます。
こうやって見ると、当然ながらスタイル抜群ですね。
上もそうですが、レザーの服が似合います。
出は晩年のお写真を。
彼女の場合、年をとってもきれいな女性という印象がありますね。ほんとの美女だったのでしょう。
それで、彼女は『刑事コロンボ』にも、犯人役で出演しています。コロンボがロンドンに出張したといういわば視聴者へのサービスエピソードとでもいうべき『ロンドンの傘』です。このエピソードは、撮影をジェフリー・アンスワースが担当していたりとけっこうとんでもないところがあるのですが(英国での撮影だから引き受けたのでしょうが、それにしてもよく彼が撮影を担当したものです)、彼女は英国人の犯人で登場します。もっとも彼女の相方であるリチャード・ベイスハート(『道』で、アンソニー・クインに殺された人)は米国人ですが。1972年47歳くらいの彼女です。ちなみに日本語版では岸田今日子が声を担当して、これはなかなか怖いというのは単なる偏見?
オナー・ブラックマンさんのご冥福を祈ってこの記事を終えます・・・といいたいところですが、そうはいきません。やっぱりあっちの系統の写真をご紹介しないとね。
あまりいい写真ではありませんが、彼女自身はヌードもいとわない女優だったようです。