inti-solさんが面白い記事をお書きになっています。
内容は、右翼ライター(彼女のWikipediaには、「ジャーナリスト」とありますが、まあ実態は商売右翼のライターでしょう)の有本香が書いた無茶苦茶なクズ記事への批判です。
「国民一丸」阻む敵は誰か? 批判ばかりの左派野党にあぜん、不安あおるワイドショーには罰則を
inti-solさんは、
>いやはや、「ネトウヨ機関紙」産経の、本性丸出しの記事です。タイトルを見ただけで「おなか一杯」で、中身もまったく予想を裏切らない内容です。
それにしても、有本と「国民一丸」になる気など、私には絶対ない、ということだけは、声を大にして言っておきたいですな。
>ただし、安倍や、その取り巻き連中はこれまで散々「悪夢の民主党政権」などと言い続けてきたのです。そう言ってきた以上は、自分たちは、震災と同じような緊急事態に際して、民主党政権とは違う、よほどご立派な対応策が提起できるんですよね?
前述のとおり、民主党政権だって「布マスク2枚」とたいして違うことはできなかったと思いますよ。だけど、いや、だからこそ民主党政権は、その一挙手一投足に至るまで徹底的に批判され続けたのです。それも、批判の多くは、自民党、安倍とその取り巻きの保守系の連中によるものでした。
ならば、安倍政権が「悪夢の民主党政権」と大して違うことができない時点で、非難を浴びるのは「あったりまえだろ」としか言いようがないのです。だいたい、自民党だろうが民主党だろうが、為政者がその政策について各方面から批判を浴びるのは当然のことです。その中には理不尽な批判もあるかもしれない。だけど、それは政治家としての宿命。それが耐えられないなら政治家なんてやめちまえ。
それを「なぜか相いれない人たち」「こんな人たちにつけるクスリがない」って、馬鹿も休み休み言ってくれとしか言いようがありません。
とお書きになっています。まーったく有本ほからのクズ野郎どもは心底からうんざりさせられます。
それでですよ、引用文のあとの次のくだりは、いろいろな意味で考えさせられますね。
>ちなみに、有本は2月28日、百田とともにに安倍と会食した「お友達」の一人です。政府が感染拡大防止に向けて大騒ぎになり、夜の宴会の自粛などが取りざたされている中でも堂々と会食したくらいに大事なお友達というわけです。
安倍晋三が有本や百田尚樹みたいな連中と一緒に食事をするというのは「まあ連中ならそうするだろうな」と思う程度のことですが、しかしそう考えると、やっぱり有本や百田などの連中、さらには櫻井よしこそしてもちろん産経新聞なども、安倍晋三への絶対支持、盲従をし続けるんだろうなと思います。だって安倍が首相であり続けることがこの連中の利権になっているのだから、それは当たり前というものです。
現実問題として自民党政権であり続けても、安倍晋三が首相でなければ、有本や百田のような連中が現役の首相と会食するなんてことがあるわけがない。まともな人間がかかわるような連中ではありません。百田がNHK経営委員会の委員をやるなんてことも、これも安倍が首相でなければ空想次元でありえない。
有本だってかつては旅行関係のライターをやっていたわけですが、まあ失礼ながらこんな人間と食事を公然と共にする首相なんて、安倍晋三以外にありえません。おそらく安倍が首相から降りればこいつらが政治の世界で日が当たる立場になることはないでしょうから、それは連中としてはぜひ安倍にはいつまでも首相でい続けてほしいということになるでしょう。
櫻井よしこだって同じようなものじゃないですか。数え上げればきりはないですが、たとえば中央教育審議会の委員にあんな人間(何しろ彼女は、体罰についてこんな記事を書いているくらいです。今年1月発表です)が選出されるなんて、これまたありえない話です。
おまけにですよ、現実に安倍晋三が櫻井とかの支持する政治をしているかというと、少なくとも昨今はそうでもないですよね。たとえば彼女は、Wikipediaにも書かれている話ですが
>福田康夫については「親中派」とみなし、平成19年(2007年)の自由民主党総裁選挙で福田が選出されると「日本の国益を損ねる媚中外交が開始される」として政権発足前から懸念を表明した
とありますが、現実に現在安倍はどうですかね。中国国家主席を国賓で迎えようとしていたじゃないですか。コロナ騒動で一応延期になりましたが、それがなければそうなったでしょう。さすがに櫻井も、雑誌などで安倍にいろいろ話をしたようですが、安倍を翻意させることはできないわけです。ほかにも靖国神社にも参拝しない、河野談話破棄断念とかも、これも明らかです(ご当人参拝しないとか破棄は断念したとか語ってはいませんが、事実上見込みはないでしょう)。改憲だって、はっきりいってポーズばかりでそれどころではないというのが現状です。しかしやっぱり絶対的な支持をし続ける。それは、もちろん改憲とかで本気で動いてくれる政治家(?)で力のある人間が安倍くらいしかいないということもあるのでしょうが、最終的にはこれも安倍が首相であり続けることによって彼女が享受できる利権でしょうね。上にも例を挙げましたし、また卑近なことを書くと、自称ジャーナリストでガチの極右(彼女は、現在完全な極右政治活動家であり、ジャーナリストとしての実態はないでしょう)のくせに、大相撲観戦でトランプ大統領と握手したり(右翼のくせにどんだけ馬鹿でクズなんだか)、あるいはつい先月にも自民党の幹事長と会談したりもできるわけです。こんなこと、安倍のアレンジがなければ実現できるわけがない。
>二階氏「憲法改正の環境つくる」 櫻井よしこ氏と会談
2020.3.25 21:08政治政局
自民党の二階俊博幹事長は25日、党本部でジャーナリストの櫻井よしこ氏と会い、憲法改正について意見交換した。櫻井氏は改憲議論が停滞していることを指摘した上で、憲法審査会の早期開催を要請。二階氏は「どんな状況であっても憲法改正を進める環境をつくらなければいけない」と応じ、今後1千人規模の憲法集会を複数回開くなどして世論喚起を図っていく考えを示した。
会談には、林幹雄幹事長代理と山谷えり子拉致問題対策本部長も同席した。二階、櫻井両氏は日中関係や女性活躍推進の政策についても意見を交わした。
二階氏からすれば安倍から「会ってやってくれ」と頼まれて、それで櫻井も安倍からお話をしていただきたいといわれたということで実現したのでしょうが、だいたい櫻井は、二階氏をさんざん「媚中派だ」とか批判していたわけで、櫻井もそうかもですが、二階氏からすればこんな人間まったく会いたくないでしょう(苦笑)。こんな連中の間で対話なんか成立しないでしょう。「意見交換」とありますが、日中関係や女性活躍躍進なんて、櫻井がまともな意見を持っているわけがない(笑)。双方ともどもとてもまともに意見を交換でき、賛同しないまでも相手の考えにそれなりの敬意を払うなんていうレベルですらないでしょう。産経が具体的なことを書いていないので、どんなやり取りがあったか不明ですが。たぶん発表する気もないし、産経も書く気も起きない程度のものだったのでしょう。だいたい改憲についても、二階氏の対応もきわめておざなりですよね。
>今後1千人規模の憲法集会を複数回開くなどして世論喚起を図っていく考えを示した。
なんて、そんなこと当分できるわけないじゃないですか(笑)。いや、もちろん二階氏の言っていることはコロナウイルスの件が収束してからということでしょうが、そんなのいつになるかわからないし、なるまでにはあまりに他にしなければいけないことが山積で、とても改憲に手が回るような状況ではないんじゃないんですかね。二階氏がどれくらい本気の改憲論者なのか(あるいはそうでないのか)当方存じ上げませんが、しばらくの間は改憲の優先順位は低いでしょう。
余談が過ぎました。つまり私が何を言いたいかというと、これだって安倍のおかげで自民党幹事長との「意見交換」(?)が成立するということです。櫻井からすれば、「もっと自分たちと考えの近い幹事長を任命してほしい」と考えているのでしょうが、それにしたってこれは相当な安倍の便宜でしょう。安倍以外の首相で、こんなものを手配する人間はいない。
さてさて、そうなると本命の産経新聞はいかがですかね。前にこんなことが報じられました。
>産経新聞社がフジHD傘下入り秒読み 背景に首相の「一声」
(中略)
10月初旬、産経新聞社の飯塚浩彦社長が、フジテレビの持ち株会社であるフジ・メディア・ホールディングス(FMH)を実質的に率いる日枝久取締役相談役の招きで、FMHの「社長会」に出席した。フジサンケイグループの関係者は「社長会はFMHの最高意思決定機関とされる。正式な取締役会などとは違い、日枝氏の意向がなければ、たとえ希望しても出席できない」と解説する。産経のトップが参加するのは初めてという。
この関係者は「社長会に飯塚社長が出席したことは、日枝氏がFMHとして産経を支援する方針を示し、産経からはFMHに“恭順の意”を示して子会社入りをお願いするという立場を示したと言える」と話す。なお、FMH広報は「社長会は意思決定機関ではない」としている。
そもそも産経とFMHは、よく知られる「フジサンケイグループ」という名称から関係が深いように思われがちだが、実際は「待遇面はもちろん、報道の姿勢も違うし、ほとんど関係はない」(産経若手社員)。
資本的にはFMHが産経株の39.9%を保有しており、産経はFMHの持ち分法適用会社に過ぎない。保有比率が40%を超え、経営に一定以上関与があれば連結子会社と定義される。
「FMHはあえて40%を保有せず、連結子会社にしないようにしているようだ。経営が苦しい産経を子会社化するのは、株主から歓迎されないのが目に見えているからだ」(関係者)
ただ、新聞業界の長期低迷を受け、産経も苦境にあえぐ。急浮上したFMHによる産経の子会社化は、産経にとっては強力な救済策となる。
産経は昨年来、大規模な希望退職を募ったり、支局の大半を閉鎖したりする大リストラを行った。また、報道姿勢の特徴だった嫌韓路線を抑えることや、自社サイトへの独自記事の積極的な出稿を促すことで、ネット広告収入の増加も目指している。
一連の改善策は「少しでも赤字を減らすことでFMHに支援してもらうためでは」との見方が社内外にあったが、飯塚氏の社長会の参加でこうした見方が裏付けられたと言えそうだ。
一方でFMHにとっては、産経の子会社化はほとんどメリットがないようにみえる。FMHは中核のフジテレビの苦戦が続いており、2019年3月期の売上高は1.1%のマイナスだった。関係者は「FMHの株価は、13年に発表し今も検討を続けている『お台場カジノ構想』への期待から、視聴率ランキングで低迷している割には高い。いま産経を子会社化すれば暴落するだろう」と話す。
これじゃまさに背任じゃないですか。上場企業がそんなことしてどうするのか。だいたいご想像の通りの事情のわけです。
>FMH関係者によると、日枝氏は昨年7月、産経シンパで知られる安倍首相から直接「産経が潰れてもいいんですか」と支援を持ちかけられたという。そのため今回の動きについては「社長会に飯塚氏を招聘したのは、安倍首相へのポーズでは」という声も聞かれる。
そんなことを頼む馬鹿でクズな首相がどこにいると思いますが、これじゃあ産経だって安倍を最後の最後まで絶対的に支持しますよね。こんな馬鹿なことをしてくれる首相は安倍以外にありえない。産経がつぶれて困るのは、安倍レベルの右翼だけでしょうが、いずれにせよ産経が生きながらえれば、これはまさに安倍にむかって足を向けては寝られないのたぐいです。まったくもって愚劣で無様で無残な光景です。なお背任の話は、興味のある方は下の記事をご覧になってください。
赤字の会社がそのような資金援助を行うのってのは、完全な背任じゃないのという気がするまたこの記事は、前掲のinti-solさんの記事のほかに、bogus-simotukareさんのこちらの記事を参考にしました。感謝を申し上げます。