なにをいまさらながら「どうもなあ」の話ですね。
>黒川検事長が辞表提出 首相「批判は受け止めたい」
2020年5月21日 21時17分
東京高検の黒川弘務検事長(63)が新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言中に産経新聞記者や朝日新聞社員らとマージャンをしていた問題で、森雅子法相は21日、黒川氏が賭けマージャンを認めたとする法務省の調査結果を安倍晋三首相に報告した。また、「不適切な行為」として黒川氏を訓告処分にしたことを明らかにした。黒川氏は21日、安倍首相あてに辞職願を提出。22日の閣議で承認される見通し。森氏は後任について「速やかに決める」としている。
東京高検検事長は検察のナンバー2で、次期検事総長の有力候補とされる。過去の法解釈を変更してまで定年を延長し、黒川氏を留任させる正当性を主張してきた政府にとって、不祥事による引責辞任は大きな痛手になりそうだ。
同省の調査結果によると、黒川氏は緊急事態宣言下の5月1日と13日の計2回、報道機関関係者3人とマンションの一室で、金銭をかけたマージャンをした。帰宅の際は費用を負担せずにハイヤーに乗った。ただ、国会などでは、常習性の認定には至らなかったと説明した。
森氏は「誠に不適切と言うほかない。責任を痛感している」と述べつつ、黒川氏の定年延長については「適切なプロセスだった」と改めて強調した。
一方、安倍首相もこの日、報道陣から任命責任について問われ、「最終的には内閣として決定しているので、当然責任がある。批判は真摯(しんし)に受け止めたい」と語った。また、今国会での成立を断念した検察庁法改正案については「法案をつくった時とは状況が違うという意見が自民党にもある。しっかり検討していく必要はある」と述べた。一般の国家公務員の定年を延長する改正案などと一本化した「束ね法案」を見直す可能性に言及した形だ。
政権内には廃案も選択肢として浮上しており、政府高官は「会期末に野党側がどう対応するかだ」と語った。
政府は1月31日、2月7日に退官予定だった黒川氏の定年を8月7日まで半年間、延長する人事を閣議決定。63歳の定年を規定した検察庁法ではなく、国家公務員法の定年延長規定を適用した。慣例に従えば、今年7月に勇退する稲田伸夫検事総長(63)の後任にする布石だとの見方が広がり、野党は「政権に近い黒川氏を検事総長にするためだ」と批判した。森法相は「重大かつ複雑、困難な捜査公判に対応するため」と説明した。
政府は3月、当初案にはなかった検察幹部の定年延長規定を盛り込んだ検察庁法改正案を国会に提出。野党は黒川氏の定年延長を「後付けで正当化するものだ」と批判を強め、SNS上でも抗議が広がった。政府は18日、改正案の今国会での成立を断念した。
東京高検検事長が自身の不祥事で監督上の措置を受けるのは極めて異例。過去には1999年に当時検事総長候補と目された検事長が女性問題で厳重注意を受けた例がある。
記事に出てくる
>過去には1999年に当時検事総長候補と目された検事長が女性問題で厳重注意を受けた例がある。
とあるのはこの件ですね。当該人物(則定衛)のWikipediaより。注釈の番号は削除しました。
>1999年、月刊誌「噂の眞相」5月号が「高検検事長が愛人ホステスを公費出張に同伴し偽名で宿泊、愛人と別れる際には慰謝料をパチンコ業者に肩代わりさせた」という女性スキャンダルをスクープとして報道し、朝日新聞が同年4月9日付でこれを引用する形で一面トップ記事としたことから主要新聞、スポーツ紙、週刊誌も大々的にこの問題を報じ、混乱の責任をとらされる形で辞任に追い込まれた。
この2人は法務大臣官房長、法務事務次官、東京高検検事長とだいたい出世コースは一緒です。黒川の方は刑事局局長はやっていないようですが、法務省経由で出世する検事としては、まさにエースというわけです。
それでですよ、上の記事にもあるように、政府側は定年延長について
>重大かつ複雑、困難な捜査公判に対応するため
なーんて言っていましたが、黒川が東京高検検事長でいつづけたおかげで、なんか複雑、困難な捜査公判に対応できた事例ってあるんですかね(苦笑)? 日本の検察というのが、そんないい加減でデタラメなものとは私には信じられないんですが。
いろいろな報道によると、どうも現検事総長が勇退を嫌がったので(これは特に報道されているわけではないので私の想像でしかありませんが、黒川が検事総長になるのを嫌ったんですかね?)、これでは黒川が検事総長になれないので安倍晋三がむりやり検察官の定年延長を図ったというのですが、しかし安倍によると、これは自分でなく法務省からの提案だったそうです。記事を。
>定年延長、無関係強調に疑問の声
2020/5/19 08:13 (JST)5/19 22:10 (JST)updated
©一般社団法人共同通信社
今国会成立が見送られた検察庁法改正案が批判されるきっかけとなった黒川弘務・東京高検検事長の定年延長について、安倍晋三首相がインターネット番組で「法務省が提案した」と説明した発言が物議を醸している。法務省が沈黙する中、自身は無関係だと強調する姿勢に、元官僚らからは疑問の声が上がる。
「霞が関の幹部人事は、官邸に握られていることは明白。首相の言っていることは形式論」。検察庁法改正案に反対する前川喜平・元文部科学事務次官は、こう指摘する。
国民民主党の小沢一郎衆院議員も、黒川氏の人事を巡る首相発言について「総理は何事でも平気でうそをつく」とコメントした。
てめえ! 嘘もいいかげんにしろ!!!
といくら罵倒しても罵倒し足りませんが、そもそも論として安倍は首相なのだから、言い出したのは法務省だ(よって自分には責任はない)なんてことにはならない。どんだけ馬鹿でクズなんだか。
だいたい記事にある「インターネット番組」とは、櫻井よしこが主宰する「言論テレビ」なる極右番組ですが、こんなところでこんなことを話す安倍も狂っているし、そんな嘘を拝聴して垂れ流す櫻井も本当に狂っていますね。櫻井がいちキチガイ右翼、安倍キチガイでしかなく、安倍が現在無役のいち極右政治家なら知ったことじゃありませんが、安倍が現実に首相であってしかもこのように櫻井を利用している現状では、笑ってばかりもいられない。さすがに安倍も、こんな与太を記者会見で話す気にはならないということなのでしょうが、こんな愚劣な嘘を拡散させる櫻井よしこというのも、ほんとの極右政治活動家ですね。いや、たいていの政治活動家は、櫻井ほどのクズじゃないでしょう(苦笑)。
それで、こちらの件はいかがでしょうか。
>河井夫妻100人近くに総額2千万円超を配布か
疑惑について夫妻は詳しい説明をしていない
日テレNEWS24 2020/05/19 17:00
河井克行前法務大臣と妻の案里議員が、去年の参議院選挙前に広島県の地元議員らに現金を配ったとされる疑惑で、現金を配った地元関係者が100人近くにのぼり、総額で2000万円を超えるとみられることが、関係者への取材で新たにわかりました。
河井克行前大臣と案里議員は、去年7月の参院選前に広島県内の複数の地元県議や後援会などに現金を配り、案里議員の当選に向けて買収した疑惑がもたれています。
その後の関係者への取材で、克行議員らが現金を配ったとみられる関係者が100人近くいることが新たにわかりました。現金の総額は2000万円以上にのぼるとみられます。
広島地検は、現金の配布先を示したリストを押収しているとみられ、公職選挙法違反での立件に向けて上級庁などと時期を含めて慎重に検討しているものとみられます。
河井夫妻はこれまで疑惑について詳しい説明をしていません。
この件について私は、前に次のような記事を書きました。
選挙に無理があったことが、この件の遠因ではないかという気がする(河井案里の不祥事)記事でも書きましたように、そもそも問題となった昨年の参議院選挙での参議院広島県選挙区
での選挙は、2議席確保と称して自民党から現職の溝手顕正氏と河井案里が出馬し、溝手氏が2万5千票下回り落選したわけです。これは、本気で2議席確保をねらったというより溝手氏を落とすことが目的だったと考えられます。拙記事から引用すれば、
>安倍晋三は溝手氏を恨みかつ憎んでいます(笑)。2012年に溝手氏が、安倍を過去の人だと批判したからです。これには私も、「よく言った」と思い(今もそう思います)、つい記事を書いてしまいました。
遅すぎるがよくぞ言ってくれましたその後安倍は、私にとって大変遺憾ながら、「過去の人」から復活しましたが、やっぱり安倍は、溝手氏に対する怒りがすさまじかったのでしょうね。それで、2013年の改選時はさすがにできなかったが、2019年には刺客を送り込んで、溝手氏を落選させたと。どんだけ馬鹿なのよと思いますが、安倍という人物は、そういう人間なのでしょう。
というわけです。それで、溝手氏に勝つために、河井克行は広島県中に銭を配り歩いたわけです、って、こんなんおそらく河井案里も好きで出馬したわけじゃないだろうし、自民党県連も反発したわけです。それで溝手氏が落選したから、おそらく溝手氏サイド、およびさすがに腹に据えかねた県連が積極的に検察に情報を流したのでしょう。これもですよ、安倍が下らないことを考えて実行したからこうなったわけで、安倍でない余人では、さすがに馬鹿らしくてとてもしないでしょうが、安倍はそういうことをするわけです。馬鹿でクズにもほどがあります。
それでたとえば産経新聞にも次のような記事が出るわけです。4月28日付です。
【主張】公選法違反事件 河井夫妻は議員の辞職を - 産経ニュース
このような問題で、安倍ほからの思惑に先んじて産経が意見を主張するとは私には思えないので、たぶん安倍の周囲でも、なんとか辞任させようという声が大きいんでしょうね。ただそうすると河井夫婦からすれば馬鹿を見るにもほどがあるということにはなりますね。もともと安倍が、無理な要求をしなければこんなことにはならなかったわけです。それでまた産経はこんなことを書いています(苦笑)。
> 案里氏の秘書の公判について問われた菅義偉官房長官は「コメントを差し控える」と述べ、克行氏の説明責任を問う声には「政治家個人は、常日頃から自らの行動について説明責任がある」と一般論で答えた。克行氏は、菅氏の側近とされる。
自民党のトップは安倍であるわけで菅に責任転嫁してもしょうがないでしょう。えんえん官房長官をしている側近なのだし、また河井克行の法相就任も、明らかに溝手氏を落選させたことへの褒賞というやつでしょう。安倍のためなら(最近関係が悪いとも言われますが)側近の菅すら斬り捨てようとするのが産経新聞です(笑)。何をいまさらながらろくでもない連中です。
まーったく安倍みたいな馬鹿でクズを首相に復活させて、それで漫然と安倍内閣支持だったり自民党に投票しているからこんな愚劣な事態になるのです。そういう点では、自民党の連中ももちろん、産経とか、花田紀凱、百田尚樹、櫻井よしこ、拉致被害者家族といった安倍絶対支持の連中の下の下の下の下の下ぶりというのはほんと最低最悪ですね。民主党への政権交代が評判が悪いとかいろいろあるにしても、森内閣や麻生内閣などの時は、まだそれなりに世論も自民党政権に物を言っていたように思いますがね。はてはてこれからどうなるか、私も観ていきたいと思います。