みきわめの日、教習所で配車手続きをします。そして同時に次なる予約を入れました。みきわめが今日OKなら明日第二段階のシミュレーター授業を受けられるが、今日NGならシミュレーターは不可だといいます。当然な話ではあります。控え所へ行きます。プロテクターほかをつけますが、ヘルメットとブーツは私にフィットするサイズがありません。前の時間の人が外したものを付けることとします。ヘルメットとブーツを着用しますが、ブーツはともかくヘルメットは汗だくだったので、けっきょくXLのでかいものを着用となりました。お手洗いに行き気を落ち着かます。それでは教習です。教官じゃなくて指導員が、前回みきわめがダメだったのは何が問題でしたと聞いてきたので、総合的にダメだったと正直なことを話します。
ところで前の記事で、白人女性と話をしたということを書きまして、その後彼女を見かけることはなかったということを書きましたが、この教習の日付けの日記を読み返すと(この一連の免許取得記は、教習の直後に書いたメモに基づく日記を、ですます体の文章にして、また公けに書くべきことでないことを削除して、説明が必要な部分とわかりにくい部分を書き加えるという形で記事にしています)、この日にこの女性を見かけていましたね。話はしていないと思いますが(まったく記憶にないし、話していればその内容を日記に書いているはず)、やはり人間の記憶力というのも当てにはならんなと思います。私は、かなり記憶力はいい人間ですが、それでも英単語、数学や物理の公式、フランス語の動詞の活用、歴史の年号などは、なかなか覚えるのは大変です。好きなことならいくらだって覚えますが、そうでないことはなかなかそうはいきません。
余談が過ぎました。教習の話に戻ります。
まず肩慣らしで3周ほど外周を回ります。そのあと卒検の際のコースを走ります。S字カーブはまあまあ。スラロームはまあまあ。一本橋はうまくいかず、坂道発進は大きく吹かすが何とかできました、クランクはうまくいかないというところです。それでクランクを集中して行います。指導員から、フロントブレーキを利用していることと、視線が近くなっていることを指摘されます。クランクをする際には、フロント(前輪)ブレーキ(自転車についているブレーキと同じく右ハンドルの下にあるレバー。左側のハンドルにあるのはクラッチ)を使ってはならず、また視線も遠くにやるというのは鉄則です。それを気を付けていたら、なるほど、だいぶスムーズに曲がれるようになりました。ほんのわずかなところなのだなとあらためて思います。計8回くらいしたか? やはりこういうのは、数をこなしてさまざまなアをドバイスを受けて上達するのでしょう。繰り返ししないと自分の弱点がわからないし、それではじめていろいろ有益なアドバイスを受けられるというものです。
そのあとスラロームと一本橋をやったら、スラロームはいいので、では一本橋を集中的にということになりましたが、やはり苦戦します。前回はラスト2回できたのですがね。すぐふらつきます。指導員から、脚がよくないので、つま先をバイクにくっつけて、それでニーグリップをしっかりし、さらにハンドルでうまくさばくよう話がありました。それでやってみると、ようやくだいぶ安定してきました。なんとか一本橋を通過できるようになり、3回か4回通過できるようになったでしょうか。ある程度技量がアップしてきたのだと思います。そうしたら雨がぽつーらぽつーら降ってきました。やばいなと思いましたが、なんとか本格的な降りになるというところまでは崩れる前に教習が終わりました。遺憾ながらみきわめは次回も。が、次回でなんとか終わりにしたいものです。
では3回目のみきわめです。配車手続きをします。指導員ははじめて担当してくれる人でした。まあ誰が来ても同じだと腹をくくるしかありません。雨が降りそうなので、いちおうプロテクターをつけますが、雨合羽の着用は避けられないかなと覚悟します。指導員の人はなかなかの好男子でした。やはり雨合羽を着たほうがいいというのでそうします。が、まさに運動選手の減量時のように汗だくになることとなりました。今回のバイクは、教習の際に私が使用することの多いバイクでした。教習用のバイクはたくさんありますが、同じバイクを使用することが、他人はわかりませんが、私の場合はわりと多かったように思います。
まずはウォーミングアップ走行。外周を3周ほど走ります。最初にスラローム、一本橋から始めます、スラロームはまあまあですが、一本橋はいただけません。すぐ落ちます。8の字はうまくできました。クランクは、前回の指導員の言うように、遠くを見ることによりうまくいきました。坂道発進は、ブオーンと大きくふかしてしまいましたが、なんとか発信できました。こういうのを経験すると、やはり四輪のマニュアル車の経験が大変活きていると思います。
ひととおり終わった後、エンストに関する注意(ややクラッチの切りが悪い)とか、サードで発進しようとしたことなどが指摘されました。これなどは、やっぱり緊張しているのが悪いのかなあと思います。それでいよいよ本日の教習の本番・真打の一本橋の本格的な教習になります。これを何とかすることが、今日のみきわめ成功のカギです。何回かやるがうまくいきません。それで、もっと勢いよくスタートしていいということを言われます。私も、ニーグリップをしっかりします。ただまっすぐバイクを、橋(コンクリートの平均台様のもりあがったもの)に向けたのはいいといわれました。これもネットでもらった情報です。それで何回かの失敗の後、指導員の人が私を後ろに乗せて、走行中頭が動いていないことを示します。それでちゃんと一本橋ができるのだから、この人たちの技術のすごさには感服しました。さらに、足を付いて、それでやってみらたらどうかと勧められてそうしたら、なんとかちゃんとできました。これを2回だか3回やります。今にしてみるとイメージトレーニングなのだと思います。そうしたら指導員は、橋の前で止まらなくていいからどんどんやってみてくれといわれた。そうしたらうまくできました。指導員がほめてくれます。またやったらうまくできました。後になって考えてみると、精神的に勢いがついたので、それでスムーズに橋に乗れたのだと思います。それで今度は、ちゃんと停まってやってみます。するとうまくいきます。2度目もうまくいきました。指導員からほめてもらえました。3回目はうまくいきませんでしたが、だいぶわかってきたような気がします。指導員も「開眼したようですね」といってくれました。リアブレーキを使ってスピードを抑えるようにもなれました。指導員も満足そうな顔です。
「どうやらみきわめは大丈夫そうだな」と私もひと安心。前々回、前回のみきわめは、正直だめで仕方ないと思っていましたが、今日はぜひ成功したいと思っていたので、我ながらうれしく思います。今日だめだったらそうとうへこんだと思います。そうならなくて幸いでした。指導員からも「ありがとうございます」といわれました。変な話ですが、彼も、今日はぜひ私に合格してもらいたいと考えていたのでしょう。それにしても大型で一本橋10秒というのはほんと驚異だと思います。ちょっと現状自分には想像できません。そしてそれは、私が大型自動二輪免許を取得する際、骨身にしみて理解することとなります。詳細は、この連載が終わった後の大型自動二輪免許取得記でごってり書かせていただきます。
控え所にもどります。バイクを車庫にいれようとしたら、いやそれはしなくて結構ですといってもらえました。無事みきわめ良好をもらえます。指導員に礼を言います。事務の窓口で「ついにみきわめをもらえました」といったら、よかったですねと事務の人にも言ってもらえました。この日ばかりは意気揚々と帰宅します。
(つづく)