もう3年も前のことになりますが、下のような記事を書きました。
三千万円孫へ贈与しておいて、金がないと寝ぼけたことをほざかれてもしょうがないほとんどよそ様の記事を引用しただけのものですが、私の見解はタイトル通りのものでしかありません。記事で書いたように
>あの・・・。孫に三千万円贈与しておいて、
>>貯金は底をついてしまったから、節約しながら細々と生きていくしかないわ。あと何年生活保護のお世話にならずに生きて行けるかしら
もないんじゃないのと思うんですが(苦笑)。
ということに尽きると思います。
それでですよ、ネットを見たら、こういう記事がありましたね。
>長男の住宅資金援助が落とし穴…孫で“老後破綻”が増えている
記事投稿日:2020/10/17 11:00 最終更新日:2020/10/17 11:00
「孫にお金を使っているうち、老後資金がいつの間にか消える『孫破産』という悲劇が増えていることをご存じでしょうか?」
こう話すのは、老後資金の問題にくわしいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。孫で破産する? にわかに信じられないが、具体的な例をもとに、長尾さんに解説してもらおう。
■孫のために住宅支援贈与をしたばかりに、自宅売却!
50代のAさん夫婦には2人の息子がいた。ともに独立、結婚し、孫も誕生。Aさん夫婦は毎月、どちらかの孫と週末を過ごす幸せな日々を送っていた。
「先に長男が住宅の購入のため、お金の援助を求めてきました。いまは住宅取得資金贈与の特例で500万円までは非課税になります。長男の嫁の両親は、これを利用して500万円支援してくれるというのです。相手の親に対する見えもあり、Aさん夫婦も老後資金から500万円を長男夫婦に贈与せざるをえませんでした」
すると、続けて次男から「実家の近所に住むから、これからは毎日、孫と会えるよ」と、住宅購入支援の話がくる。長男に500万円贈与したので、当然、次男からも同じ金額を期待され、老後を万全にと貯めていた虎の子の1,000万円が泡のように消えた。貯金が底をついたその矢先、新型コロナ不況が直撃。Aさんの仕事先が倒産。自宅のローンが払えなくなってしまったという。
「長男、次男も自分たちの生活にきゅうきゅうとしていて、とても親を助けられる状況にはありません。やむなく、Aさんは自宅を手放すことになったのです」
これが典型的な「孫破産」。新型コロナがなければこうした悲劇は起きなかったかもしれないが、そもそも孫かわいさから、老後資金を使ってしまわなければ、自宅を手放すこともなかったのだ。
「アットホーム『住宅購入時の“親の資金贈与”実態調査』によると、親からの平均贈与額は平均564万円。親が同じ地域に住む場合は、さらに増えて平均642万円です。贈与額500〜600万円が全体の22.9%で、1,000〜1,500万円も13.0%にのぼります。近くに家を建てると、支援額が増えるのは、これは孫がそばに住んでくれるということや自分の介護を頼みやすいからということの表れでしょう。決して、Aさんの事例はひとごとではありません」
孫と一緒にいるのは、生きがいにもつながる大切なこと。しかし生活が苦しくなるまで老後資金をつぎこむのは本末転倒。すべてはほどほどが無難のようだ。
「女性自身」2020年10月27日号 掲載
記事にもあるように、
>そもそも孫かわいさから、老後資金を使ってしまわなければ、自宅を手放すこともなかったのだ。
>しかし生活が苦しくなるまで老後資金をつぎこむのは本末転倒。すべてはほどほどが無難のようだ。
に話は尽きますね。気の毒ですが、前記事の老女と同じで、経済的な実力にそぐわない援助をするからこういう事態になるのだということです。損な援助をしていて、老後の生活が真っ暗ではお話にもなりません。たぶん
>自分の介護を頼みやすいからということの表れでしょう。
というのが大きなポイントかもですね。いずれ孫なんか寄り付かなくなるでしょうが、その時は介護が現実的な問題となりますからね。介護目当てという側面は、確かにあるのでしょう。だから多額の援助もいとわない・・・のかもしれませんが、しかしそのために老後資金が亡くなったら、介護以前の問題でしょう。
それではもう1つ。これはYahoo!のニュースサイトの記事ですが、同じく「女性自身」の記事です。イントロと最後は省略します。
>孫破産の実態!孫の大学入学費用を肩代わりして生活保護へ
10/17(土) 11:34配信
(前略)
■孫の大学入学費用を肩代わりして生活保護に
70代のBさんは、先日、夫を亡くし、月6万円の老齢基礎年金とわずかな貯金で、細々とアパートで一人暮らしをしていた。いちばんの楽しみは高校生になる孫の成長を見守ることだった。
「ところが3年前、娘夫婦が離婚し、シングルマザーになったことから、歯車が狂いだしました。娘はパートで必死で働いていますが、生活は困窮。『孫の大学入学金が払えない』と、Bさんのもとに、娘がお金を無心にきました」
孫の大学入学費用は初年度学費も合わせて、約100万円。「それさえ払えれば、あとは奨学金とアルバイトで卒業できる」と言われ、Bさんは、手元にあったなけなしの貯金を渡したという。
いくら女性の一人暮らしとはいえ、月6万円の年金だけでは生活は立ち行かない。貯蓄が尽きた彼女は生活保護を申請し、年金と生活保護の受給で、なんとか生活を維持しているとか。
「Bさんのように、子どもがシングルマザーになると、孫の進学もままならなくなる。祖母として、自分を犠牲にしても、孫の手助けをしたいという気持ちは痛いほどわかります。老齢基礎年金だけでは生活できないという社会保障の問題も含め、社会のひずみが『孫破産』を生み出しているという一面もあるといえそうです」
(後略)
これもねえ。それは確かに、
>祖母として、自分を犠牲にしても、孫の手助けをしたいという気持ちは痛いほどわかります。
ではあると思いますが、1か月6万円の年金とわずかな貯金で暮らしている母親(祖母)に100万円の用立てを頼みに行く娘というのも「どうもなあ」ですね。私が祖母なら、「馬鹿言うな」と追い返しますが、そういうことが現実にしてくれるかどうかは何とも言いがたいですが、孫は、ぜひ長期でいいから100万円は祖母に返すべきですね。社会人になったら、まともなところへ就職して早急に金を返さないとまずいでしょう
いずれにせよこれは本当に困ったことですね。孫だからといったって自分の人生のほうが(当たり前ですが)優先します。私に言わせれば、たとえばBさんについていえば、10万円の援助をしてやれば(私は、その必要はないと思います)いいんじゃないんですかね。息子が家を建てたがっていようが、娘がシングルマザーで金がなかろうが、孫の大学費用が大変だろうが、自分がまかなえる以上の金をあげる必要は、ないでしょう。
というようなことを考えてネットを検索していたら、次のようなHPを見つけました。
あなたにも”孫破産”のリスクが待っている!こんな方は要注意!
> 最近、”老後破産”という言葉が目に付きます。その原因の一つに、可愛い孫に入れ込み過ぎての「孫破産」があるようです。孫の世話は楽しみの一つですが、関わる程度によって気持ちや経済的な面でつい無理しがちで、悠々自適のはずのシルバーライフが根本から崩れてしまうケースも少なくないとか。
そこで今回は”孫破産になりやすい方の特徴”をご紹介しましょう。
以降は、項目だけ引用します。興味のある方は引用先をお読みになってください。
>注意すべき人-その1 自分の財産と将来の必要資金の把握をしていない方
>注意すべき人-その2 求められるまま援助してしまう方
>注意すべき人-その3 お金や物で孫の気を惹こうとする方
いやー、どれも「ごもっとも」「左様でございます」としか言いようがないですね。私が前に書いた記事での女性も、まさにこれじゃないですかね。特に②の、求められるまま援助するというのはぴったりです。上にも書いたように、3000万円援助して、それで金がないもないものです。自分の財産と将来の必要資金を把握していて、子ども(孫)の援助にしっかりと意見をし(援助するなとは言いませんが、それで自分の生活を苦しくしてもしょうがありません)、お金や物で孫の気を惹こうとは考えていない人間は、孫破産はしないでしょうね。特に金で相手の気を引くというのは、典型的な男(女)で人生をつぶすものです。前に私はこんな記事を書きました。
金をためられる人、財産を残せる人は、けっきょく金にシビアなのだと思う(追記あり)その記事で取り上げた女性も、ほんと最後の一文まで男に貢いだみたいですからね。こういう事例は枚挙にいとまがありません。けっきょくこういうのは、そう言っては身もふたもないというレベルですが、自分で自分を律するしかありませんね。子どもなり孫なりなんなりが、そういうことを言わないでくれる人間ならいいですが、残念ながらそういう人間ばかりではない。私は正直他人から嫌われてもかまわない人間ですから、何だろうがそういう依頼を受けてもけんもほろろに断りますが、世の中私みたいな不人情な人間ばかりでもないのでしょう。しかし自分のことは自分で守らないといけません。守らないで後で苦労するのは自分です。孫が苦労するより自分が苦労するほうがいいという人もいるのでしょうが、正直言います。そういう考えは、あとあと非常に嫌な経験になります。
というわけで、子どもなり孫なりを援助するにしても、前記事や上の引用記事でご紹介したような愚か者(と私は断言します)にはならないように、私たちは生きていきましょう。