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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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あの事件どうしたと思ったら、ちょうど判決だった(生活保護ケースワーカーを巻き込まれた京都府向日市の傷害致死事件

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昨日(3月4日)「そういえばあの事件どうしたのかな」と思ってネットを検索したら、あーら偶然にもまさに判決が下った日でした。記事を。

>「犯行態様は危険かつ悪質」冷蔵庫に女性の遺体 交際相手の男に懲役14年03/04 15:58

 京都府向日市で交際相手の女性を暴行して死亡させ、遺体を冷蔵庫に遺棄した罪に問われた男に対し、京都地裁は懲役14年を言い渡しました。

判決によりますと橋本貴彦被告(57)は2019年6月、向日市の自宅アパートで同居していた小林美雪さん(当時43)に多数回暴行を加えて死亡させ、遺体を冷凍庫に隠すなどして遺棄しました。4日の判決で京都地裁は「被害者に障害があり日常生活に困難があったことを知りながら、思い通りの行動をしなかったことなどに腹を立て、身勝手な信条に基づいて激しい暴力をふるった」と指摘。「犯行態様は危険かつ悪質」として橋本被告に懲役14年を言い渡しました。この事件をめぐっては、橋本被告の担当ケースワーカーだった向日市の元職員も死体遺棄の罪で起訴され、2020年、執行猶予付きの有罪判決を受けています。

この事件が私にとって印象的だったのは、最後のくだりの部分です。

>この事件をめぐっては、橋本被告の担当ケースワーカーだった向日市の元職員も死体遺棄の罪で起訴され、2020年、執行猶予付きの有罪判決を受けています。

私もこの件にかなり強いショックを覚えたので、記事を書いています。

自分や子どもへの虐待などのDVで警察などに駆け込めない女性(ら)の心理も同じようなものかもしれない(京都での生活保護ケースワーカーの死体遺棄事件)

それと関連した事件について書いた記事がこちら。

あまりに無残で言葉もない(逃げることは、いろいろ重要だと思う)(追記あり)

関係ない市役所の生活保護ケースワーカーまで巻き込んで(おかげでこの職員はめでたく懲戒免職処分です)、さらにもう1人も巻きむんだから、この野郎のクズとキチガイぶりというのもひどいものですが、上の記事には触れられていませんが、この人物の悪質さというのはかなり特殊です。なにしろこちらの記事には触れられているように

>過去にも2件の傷害致死事件を起こしていて、今回の事件を起こしたことは強く非難される

と裁判長が非難したくらいです。2件傷害致死を起こして、今度は3件目というわけです。ちょっとやそっとの人間ではありません。たぶん相当ひどい精神障害者です。累犯障害者というやつでしょう。こういう人間というのは、それは法律上できない話ということになりますが、一生精神病院のたぐいに収容したほうがよさそうですね。とてもまともに対応できるような人間ではない。

さてさて、私がこの傷害致死事件を知った際「?」と思ったのが、この被害者の女性は、よくこんなキチガイと交際していたということです。いったい何がどうしてこういうことになったのかつまびらかではありませんが、最初の記事で書かれているこちらの点がポイントですかね。

>被害者に障害があり日常生活に困難があったことを知りながら、思い通りの行動をしなかったことなどに腹を立て

というくだりです。たぶんですが、被害者の女性は、知的障害者ではなかったか。あるいは精神障害者かも。併発しているかもしれません。身体障害者の可能性もあります。精神障害者の男が、なんらかの障害を持っている女性にひどい暴力をふるって死にいたらしてしまう、そしてその後始末を生活保護ケースワーカーほかに命じる・・・なんとも信じがたい無様で無残で悲惨な事件としか言いようがいいようがありません。

そういう点でいうと、昨今話題のこの事件はどうなんですかね?

>男児衰弱死させた疑い、母と知人女性逮捕 母を心理的支配か 
毎日新聞 2021/3/2 15:10(最終更新 3/3 11:32) 1157文字

 福岡県篠栗(ささぐり)町で2020年4月、5歳男児に十分な食事を与えず餓死させたとして、県警は2日、いずれも同町の無職で母親の碇(いかり)利恵(39)、知人の赤堀恵美子(48)両容疑者を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。赤堀容疑者は碇容疑者から生活保護費などをだまし取ったとして詐欺などの容疑で逮捕、起訴されている。県警は、碇容疑者の家庭の生活費を赤堀容疑者が事実上管理し、男児の命を保護する責任があったと判断し、今回の逮捕に踏み切った。

 県警によると、亡くなったのは碇容疑者の三男の翔士郎(しょうじろう)ちゃん。碇容疑者と小学生の兄2人との4人暮らしだった。

 逮捕容疑は共謀して、19年8月ごろから翔士郎ちゃんの食事の量や回数を減らし、20年3月下旬に重度の低栄養状態に陥ったにもかかわらず十分な食事を与えずに放置し、同年4月18日に餓死させたとしている。碇容疑者は「母親として後悔してもしきれない」と大筋で容疑を認めている。一方、赤堀容疑者は「碇家の食事の管理は一切していない」などと否認している。

 20年4月18日に翔士郎ちゃんが意識を失い、呼吸をしていないことに碇容疑者が気付き、赤堀容疑者が駆け付けた。知人が119番し、搬送先の病院が翔士郎ちゃんの死亡を確認した。翔士郎ちゃんは痩せ細り、体重は10キロほどで同年代の平均(19・6キロ)の半分ほどしかなかったため、県警が水面下で捜査をしていた。

 県警や近隣住民らによると、両容疑者は16年4月ごろ、それぞれの子供が篠栗町内の同じ幼稚園に通っていた縁で知り合い、「ママ友」として仲良くなった。しかし、次第に碇容疑者が赤堀容疑者の言いなりとなる関係になったという。捜査関係者などによると、碇容疑者が19年5月に離婚すると、その傾向はさらに強まり、碇容疑者は生活費の大半を赤堀容疑者に渡すようになったとみられる。

 赤堀容疑者は、碇容疑者の元夫が不倫をしていたとうそをつき、浮気調査費や不倫相手に渡す慰謝料の名目で、碇容疑者に児童手当や生活保護費などの中から現金を支払うよう求め、19年6月~20年4月、計約187万円をだまし取ったとして詐欺などの容疑で逮捕、起訴された。翔士郎ちゃんの死後の20年6月にも元夫を訴える裁判費用の名目で碇容疑者から12万円をだまし取ったとされる。

 捜査関係者によると、赤堀容疑者は碇容疑者の家庭からできるだけ多くの生活費を搾取するため、厳しい食事制限をしていたとみられる。赤堀容疑者は食料が尽きた一家に時折、米やパン、菓子を差し入れたが、一家はわずかな米をおかゆにして分け合うこともあった。ガスが止められ、家賃の滞納が続くなど一家の経済的困窮は深刻で、県警はとりわけ幼い三男の衰弱が進んだとみて捜査する。【浅野孝仁、大坪菜々美】

これもねえ、何がどうしてこんなひどい事態になったのか見当もつきません。事情は定かでないですが、碇容疑者は、たぶん逃げるタイミングを逸したのかなと思います。向日市の事件も米原市のそれも、それぞれのケースワーカーは、逃げれば少なくとも事件になるよりはましな状況だったでしょうし、キチガイに殺された女性も、逃げればまだよかった。碇容疑者の心理も正直私の理解の及ばないところにありますが、あまりに事態が悪すぎてお話にもなりませんね。本当に精神的に鬱になる事件です。赤堀容疑者という人物のキチガイぶりというのもちょっとやそっとのものじゃありません。事件のスケールはまたずいぶん違いますが、同じ福岡県で起きたこちらの事件とも似た部分があるかもですね。

北九州監禁殺人事件

そういう意味で言うと、やはり下の記事での指摘が当てはまりそうです。この問題については、これからも考えていきたいと思います。

世の中自殺をふくむ極端な行動をとる人は、発達障害や精神障害の場合が多そうだ(追記あり)

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