bogus-simotukareさんの記事で、ちょっと興味深い、というか私も前々から気になっていたことに関する言及があったので、ちょっと記事にしてみます。
「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年5/21分:荒木和博の巻)
記事自体は、荒木和博の発言を紹介されているものなのですが、その件に関することです。
横田めぐみさんの拉致が分かるまで(R3.5.21): 荒木和博BLOG
それで横田さんの拉致問題に関して、このブログでもちょいちょい登場する(元?)ジャーナリスト高世仁もかかわっています。それは、彼のブログ「高世仁の「諸悪莫作」日記」にも繰り返し言及されています。それらについては、拙ブログではあえて紹介を省略しますので、興味のある方はbogus-simotukareさんの上の記事を参照してください。
それで私が興味を持った記事が、こちらです。2020年6月5日の記事です。横田滋氏の死にあたっての記事です。
横田滋さんの逝去によせて-覚悟の実名公表 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
> 拉致問題の転機は、1997年の2月3日の月曜日だった。衆議院予算委員会で西村真悟議員が橋本龍太郎首相に質問をし、『産経新聞』と朝日新聞の週刊誌『アエラ』が、横田めぐみさんの写真入りで拉致疑惑を大きく報じたのだった。これが北朝鮮による拉致被害者が、実名で全国に報じられた最初である。
(引用者注:紙面の写真は省略。アエラも同じ)
産経新聞1997年2月3日朝刊1面
「アエラ」1997年2月10日号(2月3日発売、店頭には2日から並んでいた)長谷川煕記者の記事
(中略)
そのとき私はお二人に、めぐみさんらしい日本女性を北朝鮮の工作員養成所で見たことがあると語る元北朝鮮工作員の取材動画をお見せした。これが初めての「めぐみさん目撃証言」だった。
この目撃証言は2月8日(土)、テレビ朝日の報道番組『ザ・スクープ』で報じられ、社会に大きな衝撃を与えた。各方面からのリアクションもすさまじく、取材した私たちを、韓国の諜報機関に踊らされたバカどもと罵倒する人々もいた。
誤解もされているので、この機会に「目撃証言」の顛末について記しておこう。
私はこれに今でも不思議な運命を感じている。
当時、「日本電波ニュース社」の報道部長だった私は、2月4日(火)にソウルで安明進(アンミョンジン)という元北朝鮮工作員をインタビューする予定で、3日(月)15時50分成田空港発の便を予約していた。
インタビューの目的は、もちろん拉致問題ではなく、東南アジアで起きた偽ドル事件の継続取材だった。
3日昼過ぎ、NディレクターとMカメラマンと3人で成田空港に行った。出発まで時間があったので、新聞を買おうと、空港の売店をのぞいた。すると―
「サンケイ朝刊一面で、横田めぐみさんの20年前の失踪が、実は北朝鮮への拉致ではないかとの記事が出る。きょう発売のアエラも特集。あす安明進にぶつけようと意気込む」(私の2月3日の日記より)
何というめぐりあわせだろう。
空港の待ち時間で、めぐみさんの写真入りの記事が載った「産経」と「アエラ」が目に入り、その二つを購入して私たちはソウルに向かうことになったのである。
(後略)
高世のこの記事執筆時点で23年前(大学を卒業して社会人になる年齢です(苦笑))、現段階24年も前であり、そんな話をいつまでも自慢げに書いているんじゃねえよと呆れますが、それはともかく。私がそれよりはるかに呆れるのが、
>私はこれに今でも不思議な運命を感じている。
>何というめぐりあわせだろう。
というところです(笑)。それ、高世が事前に知らないなんてことありえないじゃないですか(当たり前)。
bogus-simotukareさんは、
>おそらく「受け狙い(あるいは、救う会とのつながりを隠したいだけ)」で、高世がこう書いてるだけで、実際には救う会人脈から産経やアエラの記事発表前に「産経やアエラでも記事にするからテレ朝でも報じて欲しい」つう話が最初からあった(そしてそのことは高世も知っていた)とみるべきでしょう。荒木も、動画において「詳細は言わない」と断った上でこの「同時多発報道」は「単なる偶然」ではなく「救う会を含む関係者の各方面への働きかけの成果」であるとして自慢しています。
とお書きになっています。当然の話ですよね(笑)。
それにしてもほんと馬鹿ですよねえ、高世も(苦笑)。当然こんなのは、アエラ(長谷川)やテレ朝(高世)以外にもそこら中にオファーがあるわけで、産経、アエラ(長谷川)、テレ朝(高世)以外は、さすがに「そういうことをすると政治工作に加担することになる」とか「いくら何でもジャーナリズムに反する」とか、理由はともかくかかわろうとしなかったわけで、逆に言えば産経や長谷川、高世といったまともでない連中しか関係しなかったわけです。
だいたい本来ならこんなのは、自分が韓国へ取材に行く日にその関係の国会質問があるばかりか、複数のメディアで同じネタの記事がでるなんて「ふざけんじゃねえ!」「馬鹿にするな!」「どういうことなんだよ、これは!」と高世が激怒する話じゃないですか(笑)。それを大要「自分はその件とは別件で訪韓するつもりだった。この報道を知って驚いた」なんて、誰がきいたって信じかねる話をする(呆れ)。この時点で高世は、まともなジャーナリストではありませんね。
高世に非常に好意的に物事を考えれば、高世なりの何らかの「正義感」「義侠心」みたいなものがあって、そのためにはある程度の政治工作への参加、政治活動行為は許される、みたいな考えがあったのでしょう。産経はともかく、たぶん「アエラ」の長谷川にもそのようなところがあったのでしょう。しかしこの連中の現在をみると、とてもまともな状況とはいえませんね。産経は論外、長谷川は右翼の手先になって自分の所属していた会社を誹謗する始末です。この人物の最近の著書名を紹介しますと『崩壊 朝日新聞』『偽りの報道 冤罪「モリ・カケ」事件と朝日新聞 (WAC BUNKO 273)』ですからねえ(呆れ)。なおAmazonとかへのリンクはしませんので、ご興味のある方はご自分で調べてください。森友や家計なんて、朝日新聞の専売特許じゃないでしょうに。どこまで馬鹿でクズなんだか。そして高世は会社をこかした(苦笑)わけで、どいつもこいつも全くもって無様で無残にもほどがあるというものです(笑)。高世だって、こんなものにかかわらなかった方がむしろ会社の経営もよかったくらいではないか。長谷川も、たぶんですが、かかわらなかった方がまともなジャーナリストで現在いるでしょう。
それでさあ、荒木もそうだし産経新聞もそうですが、高世とか長谷川みたいな人間が近くによってきたあたりが、拉致問題や拉致被害者家族の取り返しのきかない禍根ですね。逆にこんなことですらいまだに「自慢話」「「めぐりあわせ」なんていうデマを吹聴している」のでは、高世もほんとにどうしうようもないですね(苦笑)。むしろ高世は、関川夏央みたいに北朝鮮・拉致問題から撤退したほうが傷が浅くなかったか。この報道で高世が勘違いして「日本電波ニュース」を退社、報道会社を設立したはいいが、会社をこかすというなんともお話にもならない事態になったわけです。
もはや韓国(人)にとっては、北朝鮮は「脅威」「打倒の対象」よりもメロドラマのネタ程度のものなのだろう(たぶん日本も同じ 関川某も自分の書いたことを撤回しろとおもう)長谷川もそうでしょうが、高世もけっきょく拉致問題とかかわりすぎて、そっちの界隈から逃げられなくなりましたね。関川は、「これはまずい」と認識して北朝鮮問題から逃げたのでしょう。それにしたって上の記事でも書いたように関川は、「自分の北朝鮮認識は間違っていました。撤回します」と表明したらどうか。
>しかし、それこそが常識人の常識であると知っていただきたいのである。
なんてえらそうな上から目線のことを自分の編著書で書いて、デマデタラメをほざいたのだからそれくらいの責務はあるでしょう。
しかしまあ、荒木といい高世といい長谷川といい関川ほかといい、もちろん拉致被害者家族もそうですが、徹底的に愚劣ですね。まったくもってお話にもならない。ほんと北朝鮮や拉致問題界隈での日本の関係者というのはどうしてここまでひどいのか。けっきょくそれは、家族会が安倍晋三にろくに意見も言えなかったようなところに象徴されているのでしょう。どうしようもないとはこのことです。
なおこの記事は、上のbogus-simotukareさんの記事からヒントを得ました。感謝を申し上げます。また記事の一部が、その記事に私が投稿したコメントを基本にしていることをお断りいたします。