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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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スポーツによって、選手によってもいろいろ考えは違うものだと思う(ビーチ系スポーツや陸上におけるビキニ着用について)

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先日読んでいろいろ考えさせられる記事を。

>#CHANGEDESTINY
2021年07月21日 14時27分 JST | 更新 19時間前
ビキニ拒否で罰金、「ユニフォーム短すぎる」と注意…納得できない規定に女性選手ら「もうたくさんだ」
ユニフォームが「短すぎる」と注意されたパラリンピアン。その一方でビーチハンドボール選手たちは「ビキニを着ろ」と言われています。
Lee Moran
納得できないユニフォーム規定に対して、女性選手たちが不満を表明している。

ノルウェーのビーチハンドボールチームは、競技大会でのビキニ着用を拒否した。 

その一方で、イギリスでは、東京パラリンピックに出場する陸上選手が、ユニフォームが「短すぎて不適切」だと注意された。

女性選手だけビキニ必須のルール 
ビキニ着用を拒否したのは、ノルウェーの女子ビーチハンドボールチームだ。

そしてビキニの代わりに短パンを着用したことで、ヨーロッパハンドボール連盟に1500ユーロ(約19万4000円)の罰金を科された。

同チームは7月19日、ビーチハンドボール・ヨーロッパ選手権の3位決定戦でスペインチームと対戦した際に、短パンを着用した。

ヨーロッパハンドボール連盟は声明で「ノルウェーチームが着用した短パンは、国際ハンドボール連盟のユニフォーム規則に違反した」として、1人あたり150ユーロ、合計1500ユーロの罰金を科したことを明らかにした。

国際ハンドボール連盟のユニフォーム規定では、ビーチハンドボールの女性選手は「女性用ビキニパンツを着用しなければならない」と定められている。

さらに形状は「ぴったりとした脚の付け根に向かって切り込んだ形のビキニパンツ」で「側面の生地の幅は最大10 cm とする」と決められている。

一方、男性選手は短パンの着用が求められており「膝上10センチ以上で、たるみすぎていなければ長くても構わない」というルールになっている。

しかし、ビキニ必須ルールを「必ずしも競技に必要ではない」「性的対象として見られている」と感じる女性選手もいる。

ニューヨークタイムズによると、ノルウェーハンドボール連盟は2006年から、ビキニ着用について国際ハンドボール連盟に異議を申し立ててきたが、何の対応もなされなかったという。

同連盟はInstagramで次のように述べ、選手たちを支持する姿勢を明確にした。

「私たちは、ビーチハンドボールヨーロッパ選手権に出場した選手たちを誇りに思います。彼らは声をあげ、もうたくさんだということを伝えました」

「ノルウェーハンドボール連盟は、選手たちをサポートし、快適にプレーできるユニフォームを着用できるよう、ユニフォームの国際規程を変える闘いを続けます」

続きは、また引用します。

私も正直(って、このブログを読んでいただいている方には一目瞭然)アスリートのセクシー系のユニフォームを嫌いじゃないしもちろん好きですが、しかしこの件についてはノルウェーの選手たちにやや同情しました。それはやっぱり恥ずかしいところはあるでしょうね。2017年のノルウェー代表の写真が下のようなものです。出典はこちら

それでこの件でちょっと記事を検索していて「おや」と思った記事をちょっとご紹介。

>ビキニ禁止で独代表ペアがカタール大会ボイコット
[2021年2月24日16時28分]
ビーチバレー独代表女子のカーラ・ボルゲルとジュリア・スードのペアが、来月カタールのドーハで開催されるFIVEビーチバレーワールドツアーをビキニの着用禁止を理由にボイコットすることを表明した。

報道によると、2人は自国のラジオ番組に出演し、「仕事で行くのに、仕事用の服の着用を禁じられる。政府が私たちの仕事に対して指図してくるのは、あの国とあの大会だけ。それを非難する」とコメントし、大会に出場しないことを明言した。

男子ツアーは7年間にわたり定期的に行われているが、同国で女子ツアーが行われるのは今回が初となる。イスラム教を国教とするカタールでは肌の露出が高い服装は不適切とされており、国際バレーボール連盟は女子選手に対して文化と慣例に敬意を払ってシャツと長ズボンの着用を求めるルールを定めていた。

一方、各国の五輪委員会連合主催で2019年に行われたワールドビーチゲームズでは、特例としてビキニの着用が認められており、同国のバレーボール協会は今回の発言を受けて、全選手が歓迎されて居心地の良さを感じてもらえる大会にするとコメント。出場選手は全員、各国の代表ユニホームを自由に着て競技に参加できると語り、ビキニ着用を禁止しない意向を示している。

しかし、酷暑のドーハで2019年に行われた世界陸上では棄権者が続出するなど批判が噴出していたこともあり、ボルゲルは3月でも30度を超える猛暑の同地で大会を開催する必要性はないと語っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)

つまりこの記事を読んだ限りでは、ボルゲルとスードは、ビキニの着用を要求しているわけで、むしろビキニNGに反発しているわけです。それでカーラ・ボルゲル(ボルガー表記もあり)の姿がこのようなものです。出典はこちら。

スードのほうはこのようなものです。

写真の大きさに他意はありません。念のため。みておわかりの通りかなりの極小ですね。

彼女らは、ビキニ姿であること自体はいとわないようですね。たぶんですが、ビーチバレーの選手になった時点でビキニの問題とかを彼女らは割り切ったのでしょうね。恥ずかしいとかいう段階ではなく、一番プレーでフィットするのがビキニということなのでしょう。

これは事実だと思うので書いてしまうと、たぶんですが、ビーチバレーという新興スポーツがオリンピックの種目になるまでには、様々な戦略が遂行されたわけで、おそらくビーチバレー界の幹部たちの思惑に「セクシー系で売ることも辞さない」という考えはあったはず。ビキニのユニフォームもその一環のはずです。そしておそらくですが、ビーチハンドボールにもそのような考えがあるのでしょう。そんなことは公然と語られるかどうかはともかく、誰しも感じていることであるわけで、特に気にしない選手も大勢でしょうが、心に引っかかっている人たちもたくさんということでしょうか。

で、私の個人的な意見を言いますと、けっきょくこういうのは、ユニフォームを一元的に決めてしまうというところにあるのでしょうね。それ相応の合理性みたいなものがあるのか。ある程度もう少し幅を広く見る必要があるのでしょうね。ノルウェーのユニフォーム着用拒否というのは、いわばパンドラの箱を開けたような性質のものであるはず。今後様々なチームが、これに歩調を合わせる可能性がある。逆に、国際ハンドボール連盟が規制を厳しくして、厳格な態度を取る可能性も否定できない。今後どうなるかは予断を許しませんが、やはりこのようにユニフォームをあんまり厳しく規定するのは、ジェンダーとか自己決定権とかをかんがみてもあまりよろしくないなと思います。海岸とか公園とかで、個人的な立場やいわば自分の肉体をさらすことを前提として露出度の激しい水着を着ることはかまいませんが、スポーツ選手のユニフォームで確定的に規定されるというのは、やや問題がありそうです。ただそういうことが、スポーツの振興発展において決定的なマイナスになるとかいう話になったら、これまた「どうもなあ」ですね。ビーチハンドボールでそこまでの話になるかどうかはわかりませんが、なったとしても不思議でもないでしょう。そして最初に引用した記事の続きを引用します。

>短すぎて不適切」と注意
その一方で、ユニフォームが短すぎると言われた選手もいる。

イギリスのオリヴィア・ブリーン選手は、7月18日に開催されたイギリスの国内大会で、女性委員の一人から「ユニフォームが短すぎて不適切だ」と注意されたという。

ブリーン選手はTwitterに「言葉を失った」と投稿している。

「同じスタイルのユニフォームを、私は何年も着用しています。競技用にデザインされたもので、東京大会でも着用したいと思っています。男性アスリートも同じ批判を受けるだろうか、と疑問を感じました。他の女性アスリートに同じような問題がなければいいと思います」

「規定やガイドラインが必要だということはわかります。しかし競技中に、女性が何を身につけているかを気にさせられるべきありません。安心して競技できるようにすべきです」と、ブリーン氏はつづっている。

ガーディアンによると、イングランド陸上競技会がこの件について調査をしており、広報担当者が同メディアに「アスリートの健康や安心は最も重要なものであり、すべての人が安心してスポーツ競技に参加できるべきです」とコメントしている。

写真をご紹介。

同じ競技会の写真ですかね。それで、過日ご紹介したドイツの走り幅跳び選手のスーザン・ティートケがちょうどユニフォームが非セパレートからセパレートになる過渡期の選手で、だいたい1990年代の半ばにセパレートになってきたんですかね。そして陸上選手のユニフォームがだいぶ小さくなってきました。いまは、日本の高校生もセパレートなくらいです。

写真に特に他意はありません。出典はこちら。2020年10月の写真。4人とも高校生です。

スーザン・ティートケ(Susen Tiedtke)の写真をご紹介(1) スーザン・ティートケ(Susen Tiedtke)の写真をご紹介(2)

ブリーンのほうが小さいかもですが、ただ競技に有利であれば(女性の場合、胸が出ているので、セパレートの方が走りやすい)そういうことになるでしょう。これも本来なら、ブリーンの自由というものであってそのようなことに介入するのはよろしくないと私は考えますが、どうなるんですかね。ただこういったことは、まさにジェンダーとか商業主義、自己決定権にかかわりますから難しいですね。自己決定がジェンダーにそぐうかというと必ずしもそうではないし、商業主義とジェンダーは相反することも多い。自己決定は、商業主義とは直接関係ない。関係したとしても、関係ない自己決定も当然存在する。スポーツ関係のせめぎ合いは今後も続くし、決定的な回答はこれからもたぶんないのでしょう。まさにそのときそのときで、ジェンダーと自己決定で商業主義的な思惑と対応していくということになるのでしょうね。いうまでもなく、商業主義を一概に悪いと決めつけることはできない。いろいろ今回のような事態は、スポーツとは何かを考えるヒントにもなるかもです。


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