なにをいまさらですが、千葉真一氏がお亡くなりになりましたね。記事を。
>コロナで入院の千葉真一さん死去、82歳…JAC設立でアクション俳優育成にも尽力
2021/08/20 06:37
日本のアクション俳優の草分けとして映画やテレビドラマで活躍した俳優の千葉真一(ちば・しんいち、本名・前田禎穂=まえだ・さだほ)さんが19日、肺炎で死去した。82歳だった。
所属事務所によると、千葉さんは、新型コロナウイルスに感染して8日から千葉県内の病院に入院していたが、肺炎が悪化して酸素吸入を続けていた。
福岡市出身。日本体育大で学んだ。1959年、東映ニューフェイスに合格した。特撮作品「新 七色仮面」に出演。その後、ドラマ「キイハンター」や「服部半蔵 影の軍団」で人気を集めた。映画「仁義なき戦い 広島死闘篇」「激突!殺人拳」「柳生一族の陰謀」「戦国自衛隊」「魔界転生」などに出演し、ダイナミックで野性味あふれる演技を見せた。90年「リメインズ 美しき勇者たち」では監督も務めた。海外でも「サニー・チバ」として人気を博し、米映画「キル・ビル」に出演した。
アクション俳優やスタントマンの育成にも尽力し、ジャパンアクションクラブ(JAC)を設立。真田広之さん、志穂美悦子さんらを輩出した。
2017年に死去した女優の野際陽子さんは元妻。娘の真瀬樹里さんも女優。再婚後に生まれた息子の 新田真剣佑さん、 眞栄田郷敦さんも俳優として活躍している。
上の記事にはありませんが、報じられるところでは、千葉氏はワクチン接種はしていなかったとのこと。そのあたりはご本人の意向ですので仕方ありませんが、なかなか治療もうまくいかなかったのですかね。
私個人は、千葉(敬称略。以下おなじ)が東映で出演した映画や、上の記事でも紹介されている『キイハンター』や『影の軍団シリーズ』を同時代で観ているわけではないのですが、現在訳あって東映チャンネルに加入しておりまして、『キイハンター』などは面白く観ています。記事にも指摘されているとおり千葉は、プロモーターとしてや若手育成の能力もすぐれていました。真田広之の現在の活躍は千葉あってのものだし、志穂美悦子も引退が早かったですが、後にも先にも彼女のような美人でアクションができて演技力もあって人気のある女優というのは、ほかにいません。
それで私が、千葉死去のニュースをきいて最初に考えたのが、これで『新幹線大爆破』の主要な3人の役者が亡くなったということです。
つまりこの映画で、フロントクレジットでピンで表記されるのが、高倉健、千葉、宇津井健です。映画では、宇津井が最後に表記されていて(いわゆる「とめ」の位置)、彼が2番目の格であり、千葉は3番目ということになります。なお丹波哲郎が、エンディングで「特別出演」としてクレジットされていますが、実際には彼の出演シーンはそれなりにあります。上のポスターをご確認ください。それでは『新幹線大爆破』の予告編を。2つの予告編が、いっしょに収録されている動画です。
新幹線大爆破 予告篇
それにしてもこの予告編ひどいですねえ(苦笑)。千葉は、新幹線の運転士役なのに
関係ない画像だし、
志穂美も
多岐川裕美も、映画とは関係ない姿です。志穂美は映画では、国鉄本社電話交換係でワンショット(アップです)、多岐川は、空港のシーンでSASの係員を演じています。ほとんど詐欺じゃないですか(笑)。
それにしてもアクションスターの彼を、新幹線の運転士役にするというのもなかなか大胆ですが、Wikipediaによると
>当初別の役だったが、坂上が何とかお願いして青木運転士を引き受けてもらった
とのこと。「坂上」氏とは、東映のプロデューサーです。
それでこの映画のクライマックスシーンの、酸素切断機で床を焼き切るシーンで彼はゴーグルをかけてヤケドまでするという大変な役を演じていますが、これは千葉のアイデアだそうです。写真は、拙ブログの過去記事からの再掲です。
宇津井、高倉が2014年に亡くなり、千葉も7年後にこの世を去ったわけです。佐藤純弥(佐藤純彌)監督も2019年に亡くなっています。公開から今年で46年の映画ですから、それも当然でしょう。この映画もまさに「歴史」になったのだなとおもいます。そんなことを痛感させる千葉真一の死でした。なおこちらの記事もよろしければお読みになってください。
「新幹線大爆破」についての面白いエピソード千葉真一さんのご冥福をいのってこの記事をおえます。