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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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少年事件だと、親が陳謝する必要もあるかもだが、高校は何もできないと思う(また放火が、日本では、外国における無差別乱射に近いものになっていないか)

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先日の記事を。

>心より申し訳ない」 少年の父親がコメント―受験生刺傷
2022年01月16日15時31分

 東京大前の路上で受験生ら3人が刺された事件で、逮捕された名古屋市の少年(17)の父親は16日、代理人弁護士を通じ、被害者の高校生らに対し、「心より申し訳なくおわびします。一日も早い回復をお祈り申し上げます」とのコメントを発表した。

被疑者が通っていた高校からも。引用はこちらから。なお報じられるところによると、この高校は過日亡くなった海部俊樹氏の出身高校でもある東海高校とのことですね。

>刺傷容疑の少年が通う高校が謝罪コメント 「コロナ禍で生徒が分断」
2022年1月16日 12時05分

 大学入学共通テストの受験生らが刺された事件で、殺人未遂容疑で逮捕された少年(17)が通う高校が16日、コメントを出した。全文は次の通り。

     ◇

 本校在籍生徒が事件に関わり、受験生の皆さん、保護者・学校関係者の皆さんにご心配をおかけしたことについて、学校としてお詫(わ)びします。

 本校は、もとより勉学だけが学校生活のすべてではないというメッセージを、授業の場のみならず、さまざまな自主活動を通じて、発信してきました。また本校の長い歴史のなかで、そのような校風を培ってきました。ところが、昨今のコロナ禍のなかで、学校行事の大部分が中止となったこともあり、学校からメッセージが届かず、正反対の受け止めをしている生徒がいることがわかりました。これは私たち教職員にとっても反省すべき点です。「密」をつくるなという社会風潮のなかで、個々の生徒が分断され、そのなかで孤立感を深めている生徒が存在しているのかもしれません。今回の事件も、事件に関わった本校生徒の身勝手な言動は、孤立感にさいなまれて自分しか見えていない状況のなかで引き起こされたものと思われます。今後の私たちの課題は、そのような生徒にどのように手を差し伸べていくかということであり、それが根本的な再発防止策であると考えます。

私はこのブログで、何回か大学生が起こした事件について大学側が陳謝のコメントを出しているのを、大学が誤ることじゃないだろと指摘しました。

こんなことで大学が謝ることはないだろ 学生の起こした不祥事に、大学が陳謝する必要はない

女子サッカー選手と合コンした学生や、大学が休みの最中に殺人をした学生に対して、大学が陳謝をする必要はないと思いますが、「高校」となるとまたいろいろ違う問題もありそうです。また、少年事件ですと、親の責任も出てきますね。この件の場合親が具体的にこの事件について何らかの責任がるわけではありませんが、「管理責任」というものは存在します。現実問題としてこの子どもについて親が何らかの事前にこの行動を止めることができたかは、たぶんできなかったでおしまいだと思います。それは仕方ないですが、子どもの行為の結果責任みたいなものは、子どもが未成年である以上問われます。今回の3人の被害者ほかに、この親は何らかの慰謝をする必要があるでしょう。この子どもはたぶん何らかの矯正施設に収容されることは避けられません。そうである以上どっちみちこの子どもにはほとんど何の経済的な負担をかけることはできそうにない。けっきょく親が子どもを代行して、陳謝もするし慰謝料も払わざるを得ません。それにしてもこれがたとえば継続的に誰かをいじめたり恐喝などをしていたとかなら、より大きな管理責任が出てきますが、この少年は突発的な事件ですからね。管理責任を問われるのは仕方ないとしても、親の側がこれといったことをできるのか。なかなか難しいと思います。そうなると高校のほうは、どうなのかなと思います。この高校だって、生徒のそのような非常識な行動に対して責任は持てません。が、大学とちがって、高校だとたしかに何らかの陳謝の談話のたぐいは出さないわけにはいかないのだろうなと思います。でもどうしようもないですよね。さすがにこんなことをしろなどとは教唆していないし、したところで実行する馬鹿もいない。

ところで京都アニメーション放火殺人事件や、その事件に影響を受けたらしい大阪市北新地ビル火災などの事件が昨今世間を騒がせましたが、この少年も放火をしようとしたらしい。そうなると、上の放火事件から何らかの影響を受けた可能性がある。幸い今回の事件は、上の2つの放火殺人事件と違い、この記事を執筆している現段階では死者は出ていませんが、特定個人でない大量殺人をねらった可能性がある。そのあたりは、現段階ではあまり滅多なことを言えませんが、この少年については、精神障害の問題もふくめていろいろな鑑定も行われるでしょう。ことによったらこの少年が、通っていた高校で暴発した可能性もある。彼がわざわざ地元の愛知から東京まで来て、よりによって彼が入りたかったらしい東京大学の前で事件を起こしたのは、彼なりの意味合いがあったのでしょうが、自分の通っていた高校に復讐する意味で事件を起こす可能性だってあったはず。そうなれば、高校も被害者になります。やや性質は違いますが、先日の京王線刺傷事件などとも似た要素がありそうです。

これはおそらくですが、北新地のビルの放火は、実行犯が死んでしまったので詳細はわかりませんが、仮にご当人が生きて取り調べを受けたところで、京都アニメーションの「盗作された」とかこの事件の少年のように「勉強がうまくいかず、事件を起こして死のうと思った」とかの支離滅裂な話以上の供述は得られない可能性が高いのではないか。どんな理由であろうと、放火したり人を刺していいわけもありませんが、まーったく他人に迷惑をかけるのもいいかげんにしろというレベルの話ですが、どうにもなりませんね、こんなの。先方がしようと考えたら、阻止できない。あとは、自分や自分の関係者は被害にあわないことを祈るしかありません。

それで私の思うに、昨今の日本では、銃に対する規制が厳しいため、放火というのが(時に無差別の)大量殺人の手法になっていると思われ,ます。上に書いた京都アニメーションの事件が1つの大きな転機になったのではないか。大阪教育大学附属池田小の事件なども、刃物でなくガソリンをまかれて火でもつけられたら、よりひどい事件になっていなかったか。銃よりも、ガソリンのほうが時に危険な凶器になりえます。それを阻止することはできません。そのような被害にあう可能性が高いとは言いませんが、ないわけではない。どうしようもないとはこのことです。


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