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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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どうもねえの記事(毎度おなじみの光景)

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昨日(4月14日)、見かけた記事を。産経新聞の記事です。

精神年齢「4歳」…「刑罰」を理解できない累犯障害者

2014年4月14日(月)12:03

 重度の知的障害を理由に心神喪失状態だったとして、一度は無罪とされた京都市内の男(36)が3月14日、同じ自動車盗を繰り返したとする常習累犯(るいはん)窃盗罪で起訴された。男は、出所後すぐに罪を犯して服役することを4、5回繰り返した「累犯障害者」だった。

◆「車見てたら欲しくなる」

 今回の犯行は京都市内にある自動車販売会社の整備工場が舞台だった。2月22日午後、事務所で昼休みをとっていた男性工員(22)は、聞こえるはずのないエンジン音を耳にした。

 窓越しに外を見ると、さっきまで整備していた中古車(20万円)が向きを変え、エンジンが空ぶかしになっている。だれかがギアを入れずにアクセルを踏み込んでいるらしい。ほどなく男が降りてきて、傍らの自転車に乗り換えると、車を置いたまま走り去った。

 男からは、慌てたそぶりがうかがえなかった。去り際には目も合った。なのに顔色一つ変えず、何かをつぶやくだけだったという。

 京都府警はすぐに付近を捜索し、自宅近くで自転車に乗っていた男を発見。所持品から物証となるエンジンキーが見つかり、窃盗容疑で緊急逮捕した。

 男は「車を見てたら欲しくなる」と供述した。直近の犯行で無罪放免となった「心神喪失者」の立件に踏み切った府警。「被害届が出ている事件。放っておけない」。捜査関係者は淡々と語った。

◆再発防止に役立たなかった「無罪」

 男は、重度の知的障害というハンディを背負っている。文字はひらがなしか書けず、数字は9、10ぐらいまでしか数えられない。前回の自動車盗は、精神年齢が「4歳7カ月」という鑑定結果に基づき平成25年8月、京都地裁で無罪が言い渡された。

 検察幹部は語る。「施設に入れるならともかく、無罪は再発防止に役立たなかった。あのときの裁判官はどう思ってるだろうね」

 知的障害者が絡む事件では、検察にも苦い記憶がある。22年11月、大阪地検堺支部が、放火事件で知的障害のある男性を起訴しながら有罪立証が著しく困難だとして公判前に取り消し、釈放した。知的障害者は取調官に迎合して真実ではない自白をすることがある。男性は言葉の表現能力に問題があった。同支部は、供述を誘導したと疑われれば公判がもたない、と判断せざるを得なかった。

 自動車盗の男は短い質問なら理解でき、意思疎通も図れるという。京都地検は取り調べの録音・録画を行い、万全を期して起訴した。人けのない機会を狙ったことなどを理由に「責任能力があった」と判断したとみられる。

 従来と同じ刑事手続き。この先、男は「罪の意識」を深められるのだろうか。

◆罰を罰として理解できない

 「近所中が迷惑してるんです」。近くに住む男性(81)は、半ばあきらめ顔でそう話した。

 男は、母親と2人で京都市内の公営住宅に住んでいる。ペットが禁止されているのに犬を飼い、当番が回ってきても共有スペースの掃除をしない。話しかけても、「うん」ぐらいしか答えがない。

 噂が噂を呼び、男が塀の内と外を行き来してきたことが知れ渡った。実際、20歳を過ぎてからは、刑務所で暮らさなかった日がほとんどなかった。近所の男性(79)は「刑務所から出てくると、みんな『心配やな』って言います」。今回の事件で周囲の不安は増幅し、男との間にますます大きな溝ができている。

 ただ、普段から接している福祉関係者の証言からは男の別の横顔が浮かぶ。作業所のある通所施設に毎日通い、ちらしのポスティングやねじ回しといった仕事を黙々とこなしていた。根深い犯罪傾向がやわらいだと感じていたというのだ。

 福祉関係者はこう明かした。「彼は、罰を罰として理解できないだけだ」

【累犯障害者】 再犯を重ねる障害者のこと。刑務所を出所した後で犯罪に手を染め、刑務所に戻ることを繰り返す知的障害者を指す場合が多い。平成18年度の厚生労働省研究班による調査では、服役中の知的障害者の約7割が再犯者とされている。同年に元衆議院議員の山本譲司氏が同名の著書を出版し、社会問題になった。

私がこの記事をご紹介するのはほかでもありません。過日の記事でご紹介した死刑囚と酷似しているからです。

>男が塀の内と外を行き来してきたことが知れ渡った。実際、20歳を過ぎてからは、刑務所で暮らさなかった日がほとんどなかった。

>20歳から8度、刑務所に入った。(死刑囚)

>男は、重度の知的障害というハンディを背負っている。文字はひらがなしか書けず、数字は9、10ぐらいまでしか数えられない。前回の自動車盗は、精神年齢が「4歳7カ月」という鑑定結果に基づき平成25年8月、京都地裁で無罪が言い渡された。

>逮捕時の簡易鑑定で中程度の知的障害とされ、20代のころの裁判では、刑事責任が減軽される心神耗弱と認められたこともあった。刑務所の知能テストでも小2以下の知的障害と診断された。(死刑囚)

>男は「車を見てたら欲しくなる」と供述した。

>他人の軽トラックを乗り回し、燃料が切れると放置する。(死刑囚)

たぶん死刑囚の人よりは、今回起訴された人物のほうが知的障害の度合いは重いのでしょうが、実刑判決が下って下獄したとしても、どうせまもなく釈放されるのですから(そんなに長い懲役生活になるわけがない)、また

>車を見てたら欲しくなる

で再犯になるんじゃないかという気が(強く)しますね。検察関係者の言う通り

>施設に入れる

くらいしか解決の方法がないかも。しかしなかなかこのような累犯障害者を引き受ける施設などありはしません。

この人物が起訴されるのは仕方ないでしょうが、しかし

>罰を罰として理解できない

人物を刑務所に入れてもあまり効果はないでしょう。前の記事で紹介した死刑囚が、たかがスナックのつけを払うために2人も人を殺してしまったように、刑罰による抑止効果は期待できない。およそ救いのない結論ですが、やはりこの人物はこのままでは刑務所にほとんど入りっきりの人生を送るのでしょうか。なんともはやです。

累犯障害者の問題は、これからもこのブログではこだわっていきたいと思います。


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