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福岡の少年による女性刺殺事件の求刑が本日ある(備忘録を兼ねて、関係する報道記事を掲載)

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このような記事を、先週(7/6)発表しました。

 

その後の報道について、いくつかの記事を引用しながらご紹介します。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d791e9d0cfcafacface293c67b9c550b8799b38c?page=1

「学校教育の限界超えた子ども」商業施設殺人事件、少年の複雑な生い立ち
7/7(木) 13:53配信

西日本新聞

 福岡市の商業施設で2020年、買い物客の女性=当時(21)=が刺殺された事件で、殺人罪などに問われた少年(17)の裁判員裁判初公判が6日、福岡地裁(武林仁美裁判長)であった。少年は「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は「更生可能性が乏しく刑事処分が相当」と主張し、弁護側は「根本的に治療しないまま社会復帰すれば再犯の恐れもある」として、少年院で治療や教育を行う保護処分が相当だとして家裁移送を求めた。

【法廷イラスト】弁護人の隣に座る少年の前にはついたてが置かれ、傍聴席から姿が見えない措置が取られた

 事件当時15歳の少年が、成人と同様の裁判員裁判で審理されるのは極めて異例。弁護人の横に座った少年の前には、傍聴席から姿が見えないように、ついたてが置かれ、その場で罪状認否などに答えた。武林裁判長から「名前や生年月日は起訴状に書かれた通りか」と問われ、「あ、大丈夫です」と落ち着いた声で話した。審理は少年の名前を明かさずに進行した。

 関係者によると、被害者の遺族は被害者参加制度を利用し、傍聴席との間についたてが置かれた検察官席側から傍聴。検察官が凶器とされる血のついた包丁を証拠として掲げると、すすり泣く声が聞こえた。

 起訴状によると、少年は20年8月28日夜、商業施設内で包丁2本を盗み、女子トイレで女性の首や顔を何度も突き刺して殺害したなどとされる。 (田中早紀、津留恒星)

弁護側「再犯防止へ教育を」、検察側「更生可能性乏しい」
 6日の初公判では、弁護側、検察側双方が冒頭陳述などで少年の生い立ちや複雑な家庭環境、事件に至った経緯を明らかにした。幼少期に家庭内で虐待を受け、小学校時代から問題行動を繰り返し、少年院などの施設を転々としたとされる。「再犯を防ぐためにも矯正教育が必要」とする弁護人と、厳しい刑を求める検察官の主張は、真っ向から対立した。

 弁護人は冒頭陳述で「少年は幼少期から家庭内で暴力を振るわれ、小学3年から病院や少年院などを転々とし、適切な支援を受けられなかった」と指摘した。

 弁護側は小学4年の時に担任だった教諭の供述調書を読み上げた。少年は小学校で他の児童の首を絞めたり、教諭に「殺すぞ」と暴言を吐いたりするなど、問題行動を毎日のように繰り返したという。

 教諭は「(少年の家族は)問題行動に関心が薄いなど、取り巻く環境はとても厳しかった」とも指摘し、「可能な限り指導したつもりだが、学校教育の限界を超えた子どもだった」と振り返った。少年は精神科病院に入院したこともあったという。

 粗暴な行為によって児童自立支援施設などに入所する保護処分を受け、14歳だった2019年に少年院に送致。20年8月、少年院を仮退院して福岡県内の更生保護施設に入所した。

 検察側の冒頭陳述などによると、少年は入所翌日に施設を抜け出し、コンビニで出会った若い男性に「お金に困っており、泊めてほしい」と何度も頼み込んだ。男性からは断られたものの、現金3千円を渡してくれた。

 翌朝、そのお金で始発のバスに乗って福岡市・天神に向かい、偶然見かけた別の女性の後をつけているうちに事件現場の商業施設に着いたという。

 商業施設では、キッチン用品店で包丁2本を万引し、男子トイレの個室で刃の部分にトイレットペーパーを巻き付け、ズボンに差し込んで隠した。4階のゲームセンターに立ち寄り、エスカレーターで1階に戻った際、友人と一緒に買い物に来ていた被害者の女性を見かけ、「後を追いかけることにした」という。

 検察側は「性的な行為をしようと女性の後をつけて女子トイレに入り、女性を多数回刺した」と指摘。保護処分での更生可能性は乏しく、「刑罰を科すのが相当だ」と結論づけた。

 (吉田真紀)

「少年に変化も」文通続ける女性
 6日の初公判には殺人罪などに問われた少年(17)と文通を続けている中本忠子(ちかこ)さん(88)=広島市=が弁護側証人として出廷し「手紙から少年の変化を感じる」と証言した。

 中本さんは非行少年の更生に約40年取り組み、「ばっちゃん」の呼び名で知られる。弁護側の求めで昨年3月ごろから月4通のペースで手紙を交わす。

 中本さんは「最初は私を試すような内容で文章もできていなかったが、今は字もきれいで感謝の言葉もある」と述べた。少年は「自分は自己中心的で身勝手だったと考えるようになった」とつづり、自らを省みる様子もうかがえるという。

 「被害者にかける言葉は見つからない。そうかと言って、この子がいい方向に成長するよう支える人間がいなくちゃいけない」と、支援の重要性を強調した。

 (山口新太郎)

https://news.yahoo.co.jp/articles/fffef20c32d4236745e36f47424d4e603bc75668

>少年「母親と姿が重なり怒った」 福岡の商業施設で女性刺殺 第2回公判(1) 福岡地裁

TNCテレビ西日本

7/7(木) 12:17配信

TNCテレビ西日本

2020年、福岡市の商業施設で女性が殺害された事件の裁判員裁判で、殺人などの罪に問われている当時15歳の少年が、女性に包丁を向けたときの気持ちについて「母親と姿が重なり怒った」と語りました。

殺人などの罪に問われているのは17歳の少年です。

起訴状などによりますと、少年(当時15)は2020年8月、福岡市の商業施設1階の女子トイレ内で、買い物に訪れていた面識のない女性(21)を包丁で刺し殺害するなどした罪に問われています。

7日に福岡地裁で開かれた裁判員裁判は、6日と同様に少年の姿が見えないようついたてが設けられ、少年に対する被告人質問が行われました。

質問は、初公判で弁護側が読み上げた、少年が小学4年生の時に担任だった女性の供述調書をもとに始まりました。

◆供述調書より(少年の元担任の女性)
「少年は、父・母・姉・兄との5人家族」
「少年は家庭環境に問題があった」
「父親からは電話でのクレームが度々あり、『お前が来い!お前の対応が悪いから子供が言うこと聞かないんだ!お前を辞めさせてやる!』と言われた」
「母親は、自分で家事ができない、料理が出来ない」
「祖父は学校運営協議会の会長でクレーマーだった」
「少年が車のドアに挟まれた時、『先生のせいにして、カードを買ってもらう、ケガが証拠になる。おじいちゃんに言って先生をやめさせる』と言うことがあった」
「少年は人間関係を冷静に見ることができる」

**************************
<少年の家庭環境について>

◆弁護側
「(元担任の供述調書を聞いて)どう思った?」

◆少年
「自分勝手な行動をしていたなと思います」

◆弁護側
「(自分は)どんな子供だった?」

◆少年
「暴力的な子供だった」

◆弁護側
「原因は?」

◆少年
「家でのストレスなどで、外でストレス発散していた」

◆弁護側
「家でのストレスとは?」

◆少年
「親とうまくいかなかった。兄弟ともうまくいかなかった」

◆弁護側
「けんかは誰と?」

◆少年
「兄とけんかしていた」

◆弁護側
「兄とはどういうことでけんかしていた?」

◆少年
「テレビのリモコンで。どっちが先に見るかでよくけんかしていた」

◆弁護側
「兄とは何歳差?」

◆少年
「兄とは4歳差です」

◆弁護側
「兄から暴力は?」

◆少年
「けんかでは、よく首を絞められた」

◆弁護側
「止めてくれる人はいなかった?」

◆少年
「だれもいなかった」

◆弁護側
「なぜあなたに暴力を?」

◆少年
「兄が父親から暴力をふるわれ、(その)ストレスで自分に」

◆弁護側
「どんな暴力?」

◆少年
「殴ったり、蹴ったり。ほうきで殴ったり」

◆弁護側
「母親はあなたにどのような態度で接していた?」

◆少年
「わりと普通に接してくれていた」

◆弁護側
「(あなたは)病院に行っていたが、何と診断された?」

◆少年
「ADHD(注意欠如・多動症)と診断された」

◆弁護側
「何歳のときに?」

◆少年
「小3のときに」

◆弁護側
「家族の態度は変わったか?」

◆少年
「すごく変わりました」

◆弁護側
「(家族)みんなの態度が変わった?」

◆少年
「みんなが変わったし、一番 母が変わった」

◆弁護側
「どういう風に?」

◆少年
「腫れものに触るような感じに変わった」

◆弁護側
「どのように感じた?」

◆少年
「期待されていないように強く感じた」

*************************
<事件の前日、保護施設を抜け出したことについて>

◆弁護側
「なぜ保護施設を出ていこうと思った?」

◆少年
「保護施設の人とうまく馴染めなくて」

**************************
<事件当日の状況について>

◆弁護側
「(事件現場の)商業施設にたどり着いたのはたまたま?」

◆少年
「たまたま着きました」

◆弁護側
「商業施設に入ったのはなぜ?」

◆少年
「スタイルのいい女の人が通りかかって、その人に付いて行ったら商業施設に入った」

(検察側によると、少年はこの女性を見失い、その後、施設内で被害女性を見かけた、とされる)

◆弁護側
「包丁を盗んだのは何のため?」

◆少年
「空腹でしたので、自殺しようと思って包丁を盗みました」

◆弁護側
「自殺願望があった?」

◆少年
「強くあった」

◆弁護側
「なぜ女子トイレまで付いていった?」

◆少年
「…自分でもわからない」

◆弁護側
「性的目的は本音?」

◆少年
「当時は自暴自棄だったので性的目的と言ってしまいました」

◆弁護側
「被害女性になぜ包丁を向けることになった?」

◆少年
「自分の悪い癖で、何も言わないでも自分が困っている状況を分かってくれるだろうと思い自分勝手な行動に出た」

◆弁護側
「女性の反応は?」

◆少年
「とても驚いていらっしゃいました」

◆弁護側
「(女性に)声をかけられた?」

◆少年
「自首をすすめられました」

◆弁護側
「(女性の)行動としては?」

◆少年
「包丁の持ち手を持って、自首をすすめられました」

◆弁護側
「どう思って、どう反応した?」

◆少年
「母親と姿が重なり、怒ってしまいました」

◆弁護側
「『母親と重なった』というのを詳しく」

◆少年
「少年院を出るとき、引き取り手として母のもとへ、と話が進んでいたのに、直前になって断られて、期待した気持ちが強かったので、その気持ちが重なった」

***************************
<被害女性への気持ちについて>

◆弁護側
「被害女性は正しかったと思いますか?」

◆少年
「正しいと思います」

◆弁護側
「女性をどういう方だと思う?」

◆少年
「優しい方だと思う」

◆弁護側
「被害者に落ち度はない?」

◆少年
「はい」

◆弁護側
「謝罪の言葉は?」

◆少年
「自分の勝手な行動に、将来のことなど、いろんなものを自分の行いで奪ってしまったことは申し訳ないと思います」

◆弁護側
「被害者の家族には?」

◆少年
「自分が生活を壊してしまったと思っています」

◆弁護側
「ごめんなさい、はある?」

◆少年
「特にないです」

◆弁護側
「最後に遺族に伝えたいことは?」

◆少年
「特にないです」

******************************

裁判は、このあと検察側の被告人質問が行われました。

テレビ西日本

https://www.tnc.co.jp/news/articles/NID2022070714425

 

2022/07/07 18:33

少年「クズはクズのまま変われない」 福岡の商業施設で女性刺殺 第2回公判(2) 福岡地裁

2020年、福岡市の商業施設で起きた女性刺殺事件の裁判員裁判で、殺人などの罪に問われている当時15歳の少年が、更生の意思について聞かれ「クズはクズのまま変われない」と答えました。

殺人などの罪に問われているのは17歳の少年です。

起訴状などによりますと、少年(当時15)は2020年8月、福岡市の商業施設1階の女子トイレ内で、買い物に訪れていた面識のない女性(21)を包丁で刺し殺害するなどした罪に問われています。

7日に福岡地裁で開かれた裁判員裁判は、6日と同様に少年の姿が見えないようついたてが設けられ、少年に対する被告人質問が行われました。

午前中に始まった弁護側の質問に続き、午後からは検察側などの質問が行われ、少年は女性トイレで犯行に至った経緯などについて詳しく語りました。

****************************
<検察側の質問 ~女性殺害の状況について~>

検察側の冒頭陳述によると、街を徘徊しながら「性行為がしたい」と考えたとされる少年は、事件現場となった商業施設内の店舗で包丁二本を万引きします。

◆検察側
「被害者と友人は女性トイレへ後ろからついていった?」

◆少年
「はい」

◆検察側
「2人に性的な行為をしたかった?」

◆少年
「そういう気持ちもあったかもしれないが、詳しくは覚えていない」

◆検察側
「トイレの個室から女性が出てきた?どちらの女性?」

◆少年
「被害者の女性」

◆検察側
「あなたはどうした?」

◆少年
「包丁を慌てて向けましたね」

◆検察側
「(包丁は)長いほう?短いほう?」

◆少年
「短いほう」

その後、少年が向けた短い包丁を被害者の女性もつかんだままもみ合いになり、短い包丁が床に落ちたといいます。

そしてー。

◆少年
「(女性を)ずっと押さえるのが無理だったので、とっさに刺した」

◆検察側
「刺したのはどの包丁?」

◆少年
「(自分の)腰に差していた長い包丁」

◆検察側
「どこを刺した?」

◆少年
「はっきり覚えていないが背中の後ろへん」

◆検察側
「何回刺した?」

◆少年
「はっきり覚えていない。何回も刺しているように思う」

◆検察側
「傷は腰、首、顔?」

◆少年
「刺していたと思う」

◆検察側
「刺している中で女性は?」

◆少年
「血が上っていてあまり覚えていない」

****************************
<被害者側弁護士からの質問>

続いて被害者側の代理人の弁護士が質問に立ちました。

◆弁護士
「あなたがこの事件に向き合っていると思えない。変われないからですか?」

◆少年
「人間クズはクズのまま変われないと思う」

◆弁護士
「更生したい?」

◆少年
「できないと思う」

◆弁護士
「なぜ?」

◆少年
「人はそんなに変われないと思う」

*********************************
<裁判長からの質問>

◆裁判長
「あなたの大切な人が殺されたらどうする?」

◆少年
「すぐ仕返しに行きますね」

◆裁判長
「自分の大切な人が殺された遺族には何か言わないといけないんじゃないですか?」

◆少年
「それとこれとは別なので、特に思わない」

◆裁判長
「きのうの(裁判で)ソーシャルワーカーの調書で『少年ならやるだろうと思っていた』とあったが、どう思った?」

◆少年
「よく分かっているなと思った」

◆裁判長
「家庭裁判所の審判で『1人くらい死んでも構わない』と言った理由は?」

◆少年
「それほど他人の死に、あまり興味がなかった」

少年は事件後、被害女性の遺族に宛てて2回、謝罪文を書いたといいますが、送ってはいませんでした。

この謝罪文について裁判長はー。

◆裁判長
「遺族への手紙は本心?」

◆少年
「…本心ではなかった」

◆裁判長
「なぜ手紙を書いた?」

◆少年
「そうした方がいいかなと思って書いた。形として謝罪文を残した方がいいと思って書いた」

********************************

裁判は、8日に検察側と弁護側の証人尋問が行われます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8e7d22321a0e6cd23f313c2602a01d50ab399fce

女性刺殺 少年は「面倒くさくて逆ギレした」
7/7(木) 20:30配信

九州朝日放送
提供元:九州朝日放送

福岡市の商業施設で当時15歳だった少年が、面識のない女性を包丁で刺して殺害したとされる事件の裁判員裁判で7日、被告人質問が行われました。

少年は動機について「面倒くさくなり、逆ギレした」などと話しました。

裁判では2020年8月、当時15歳の少年(17)が福岡市の商業施設で包丁を盗んだうえ、買い物に来ていた女性(当時21歳)を包丁で繰り返し刺して殺害した罪などに問われています。

7日午前の弁護側による被告人質問では、少年は施設内で包丁を盗んだ理由について「自殺しようと思った」と説明。

包丁を向けた理由については「自分の悪い癖で、何も言わなくても困っていることが分かるだろうと思い込んだ」と話しました。

その後、女性が包丁の持ち手部分を持って「自首を勧めた」ことに対し、少年院の仮退院後に母親に引き取りを拒否されたことを挙げ、「母親と重なり怒ってしまった」と話し、「被害者の将来を奪ったことは申し訳ない」と謝罪の言葉を口にしました。

しかし、7日午後の検察による質問で、少年の口調は一変しました。

殺害の状況について問われると、もみあいになる中で「女性を抑えるのが無理で面倒くさくなったのでとっさに刺した」と説明し、「逆ギレしてたので何度も刺した」とも話しました。

また、被害者遺族参加制度で出廷した遺族の代理人が更生の意思を問うと「できないと思う」と答えました。

「人間、くずはくずのままでそのまま変われないと思う」とも話し、「謝罪というのがどういうものかわからないので、特にない」と答えました。

少年は拘置所で被害者遺族への手紙を2通書いていたということでしたが、裁判官から真意を問われると、「本心ではなかったと思う。書いた方がいいかなと思ったので一応書いた」とも話しました。

8日の裁判では、少年犯罪の更生について詳しい関係者への証人尋問が予定されています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/747ff605e7335ef3981e1f744501625634f85d1f

女性刺殺少年裁判 精神科医「刑罰が刑罰にならず」
7/8(金) 17:15配信

九州朝日放送

福岡市の商業施設で、当時15歳の少年が女性を刺殺したとされる事件の裁判で、精神科の医師が証人として出廷し「少年は治療を受けて初めて反省できる」と証言しました。

福岡地裁で行われている裁判員裁判で、当時15歳の少年(17)はおととし8月、福岡市の商業施設で面識のない女性(当時21歳)を繰り返し刺して殺害した罪などに問われています。

検察側は、少年刑務所で刑罰を受けさせることを求めている一方で、弁護側は、更生を目的とした少年院への送致を求めています。

8日午後、弁護側の証人として、罪を犯した少年について少年院送致の必要性などの調査を行う、少年鑑別所に勤める精神科医が出廷しました。

少年に対して行われた心理鑑定書を読んだという医師は、少年の今の状態について「刑罰が刑罰にならず、被害者を思うには到らない」と述べました。

そして「親族から受けたとされる虐待のトラウマに向き合えるよう、治療を受けてから初めて反省できる」とし「いろんな刺激を与えて内省させられるのは更生施設である少年院」と証言しました。

次回は、少年の心理鑑定をした医師への証人尋問が12日に予定されています。

https://www.fnn.jp/articles/-/388186

商業施設で女性刺殺 少年の鑑定人「極めて不適切な養育環境」「治療的な関わりが妥当」 福岡地裁
テレビ西日本
2022年7月12日 火曜 午後4:45

2020年、福岡市の商業施設で起きた女性殺害事件の裁判で、被告の少年を精神鑑定した専門家が出廷し、当時15歳の少年の処遇について「治療的な関わりが妥当」と述べました。

起訴状などによりますと、17歳の少年は2020年8月、福岡市の商業施設に買い物に訪れていた面識のない当時21歳の女性を包丁で刺して殺害した罪などに問われています。

7月12日に福岡地裁で開かれた裁判には少年を精神鑑定した専門家が出廷し、鑑定の結果について「家庭環境に問題があるのだろう。40年以上虐待を見てきた私から見ても信じがたい内容の虐待行為が行われていて、極めて不適切な養育環境」だと述べました。

その上で専門家は、「少年はこれまで精神的な診療や福祉的な手当を十分に受けていない」「治療的な関わりが妥当で更生の可能性はある」などと話しました。

裁判は7月15日に検察が求刑し、25日に判決が言い渡されます。

https://www.asahi.com/articles/ASQ7D6S7MQ7DTIPE03H.html

女性刺殺事件公判、被告少年に「人との関係に葛藤」鑑定の専門家証言
中山直樹2022年7月12日 20時28分

福岡市の商業施設で2020年8月、同市の女性(当時21)を刺殺したなどとして殺人などの罪に問われた、当時15歳の中学生だった少年(17)の裁判員裁判が12日、福岡地裁(武林仁美裁判長)であった。少年の心理鑑定をした山梨県立大の西沢哲教授(臨床心理)が弁護側の証人として出廷し、「日常的な家庭内での虐待などにより、共感能力や罪悪感が欠如していたことが犯行につながった可能性がある」と指摘した。

 西沢教授は、少年が兄から日常的に暴力を受け、母親から「死ねばいい」と言われて育ったことを挙げ、「複雑な成育環境のせいで、人の気持ちを考え、信頼することができない」と説明した。少年は保育園や小学校で周囲に暴力をふるい、10歳で児童自立支援施設に入所。その後も問題行動を繰り返し、少年院に入った。

 西沢教授は少年が「人との温かい関係を求めながらも拒否する葛藤状態にあった」と分析。「施設も少年を腫れ物に触るような扱いをし、適切な治療をしてこなかったのではないか」とし、少年には、保護処分による「治療的養育」が必要だと述べた。(中山直樹)

本日(7月15日)に検察の休憩があり、25日に判決があります。どのような判決があったとしても、控訴もあり得ます。それにしても12日の西沢教授の証言

>家庭環境に問題があるのだろう。40年以上虐待を見てきた私から見ても信じがたい内容の虐待行為が行われていて、極めて不適切な養育環境

というのは、言葉を失いますね。ともかくこの少年には、仮に刑務所に行くことになるにしても、医療刑務所で治療する必要がないか。少年時代殺人をして、その後どでかい犯罪をした人も現実に複数います。例を挙げれば、

三菱銀行人質事件 スナックママ連続殺人事件 大阪姉妹殺害事件

などです。事件の詳細については、上のWikipediaのリンクをご覧になってください。三菱銀行の事件は、その場で射殺(病院に運ばれましたが、助かりませんでした)、スナックママと大阪姉妹の事件は、死刑判決となり、すでに執行済みです。三菱銀行の事件も、4人も殺している(しかも2人は警官)ので、裁判になっても死刑は間違いない。犯人も、自分は死刑だと覚悟を決めていた模様です。

決して冗談でなく、この少年は、上の事件犯人のような人間に成人後になる危険があると私は思います。性犯罪の要素があるという点では、スナックママの犯人と近いものがあるかもしれない。ともかく判決、およびそれ以降もふくめて、私なりに見守り記事も書いていきたいと思います。


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