最近芸能人の訃報の記事ばかり書いているような気もしますが、これにはさすがに驚きました。
>高見知佳さん死去、60歳 アイドル歌手として「くちびるヌード」などヒット、7月参院選に出馬
[2022年12月21日15時51分]
元アイドルの高見知佳さんが21日午後、愛媛県新居浜市内の病院で死去した。60歳。関係者によると「最初は子宮がんと診断され、その後、肺に転移したと聞いています」としている。
高見さんは、16歳でアイドル歌手としてデビュー。「くちびるヌード」などのヒット曲で知られ、映画やドラマ、バラエティーなどで長く活躍したが、2001年(平13)の結婚と沖縄移住を機に芸能界を引退。離婚、シングルマザーとして子育てを経験し、4年前に母(90)の介護のため、ふるさと新居浜市へ戻り、イベントの司会などを務めていた。
今年7月の参院選では愛媛選挙区(改選定数1)から立憲民主党の推薦を受け、無所属で出馬したが落選していた。「国民に不安を抱かせる政治を変えたい」と決意。選挙戦では「みなさんの暮らしの中で困っているという声を受け止めています。この切実な声を国政に届けたい」と訴えていた。
永江孝子参院議員によると、今年10月には次の選挙に出ると準備を進めていたが、本人が不調を訴えたので病院に行ったようです。永江議員は「本当にとても残念です。芸能界の荒波を乗り越えた方でしたが、シングルマザーとしても頑張り、介護にも真摯(しんし)に向き合っていた。選挙の際も相当しんどい仕事を引き受けていただき、頑張っておられました。落選後も次の選挙へ向けて頑張っていました。本当に悔しいです」と話した。
上の記事自体がやや文章が混乱していますが(「今年10月には次の選挙に出ると準備を進めていたが、本人が不調を訴えたので病院に行ったようです」のあたり)、それはともかく。
私特に高見知佳のファンというわけでもないのですが、そして彼女の出たドラマや映画をそんなに観ているわけでもないのですが、やはり私が印象に残るのは、『江戸川乱歩の美女シリーズ』の二代目文代役ですかね。明智小五郎の助手である文代(原作では明智と結婚しますが、美女シリーズでは秘書兼助手)は、初代(第1作 - 第19作)が五十嵐めぐみ、2代目が彼女(第20作 - 第23作)、3代目が藤吉久美子(第24作・第25作)で、ここで主演の天知茂が急死してしまい、以後北大路欣也ヴァージョンが佐藤万理(第1作 - 第4作)、高見恭子(第5作・第6作)であり、ラストの西郷輝彦ヴァージョンが、星遙子(現・星よう子)が担当しました。つまり、計6名が演じているというわけですかね。
作品の質も高く、また長く担当していたせいもあり、このシリーズの文代役というと、どうしても五十嵐めぐみのイメージが強いですが、高見も4作品担当しているわけです。1983年から84年にかけての放送であり(20作目は、83年の1月1日の放送ですので、撮影は82年ということになります)、私も観ていますが、やや五十嵐の後継というと、少し荷が重かったですかね。なお五十嵐は、もともと天知茂が経営していた芸能プロダクションに所属していまして、現段階所属しているというプロダクションは、Wikipediaから引用すれば、
>担当マネージャーであった吉川愛美と独立して現在の所属事務所でもある愛企画に移籍した。愛企画には宅麻伸も所属している。
とあります(注釈ほかは削除)。実は、このブログで、わりと多くのアクセスをいただいている北原遥子(本名・吉田由美子)を、無理にテレビドラマの撮影に誘って宝塚歌劇団から追い出すきっかけとなった人が、上にある吉川愛美であり、その撮影時彼女の相手役になった俳優が、件の宅間だったわけです。
世の中ここまでひどい迷惑をうける人がいる(北原遥子のこと)なにがどうしてそうなったのかは定かでありませんが、あまりに迷惑すぎてお話にもなりません。なお宅間も天知茂の弟子であり、「美女シリーズ」にもちょいちょい出演していました。天知氏は、そういう雰囲気でもありませんが、実はわりと面倒見のいい人だったとのこと。つまりは、「愛企画」というところは、天知の会社の後継の会社の位置づけと言った過言でないわけです。
さて、高見は1962年生まれということで、過日私が記事にした渡辺徹や笠浩二と言った人たちと同じくらいの年齢です。渡辺は1961年生まれ、笠は同じ62年生まれです。
やはり人工透析まで行くとかなりまずい(渡辺徹の死に寄せて) 当然といえば当然だが、渡辺徹の早逝の原因は、大食いだけでなく、休むべき時に休まなかったことだろうと思う(たぶん同じ年の生まれの香川伸行も同じ) やはり糖尿病は恐ろしい病気だと思う(笠浩二の死に寄せて)(追記あり)渡辺とか笠の死は、糖尿病などが悪化したことによる合併症や人工透析などで体に負担がかかったことによる死ですが、上の記事によると、高見の場合、10月に体調の不良を訴え(それ以前から、やや体調不良を感じていたのかもしれませんが)、それから2か月くらいの命だったわけです。うーん、7月に国会議員に立候補した人が10月に病に倒れ、その2か月後にお亡くなりになるというのもねえ。選挙から、半年にも満たない命だったわけです。
治療が悪かったのか、そのあたりはわかりませんが、さすがに病に倒れて余命2ヶ月は短すぎます。本当に気の毒です。それにしてもねえ、彼女選挙に出るにあたって、たぶんメディカルチェックも受けていたはずで、その時はこれといった問題がなかったのでしょうか。多分そうなのでしょうが、それもどうかです。
それで思うに、あるいはもっと以前からそうなのかもですが、人間60歳くらいになると、いつ死んでもおかしくはないなと痛感させられますね。渡辺徹は、自他ともに認める暴飲暴食ぶりだったようだし、笠浩二も体調は以前からよくなかったようですが、彼女はそうでもないはず。こちらの表によると、男女総計では、死因としては、15歳から39歳までは、自殺が一番多い死因であり、男性は44歳までそうであり、女性は30歳以上は悪性新生物(がん)が最多の死因になります。当たり前ですが、人間年齢を重ねると、加速度的に死亡率が上がる。
そういうことを考えると、やはり可能なうちにいろいろとやるべきことをやっておくべきだと痛感しますね。やはり人間60歳くらいでは死にたくない。仕事でなくても、映画も見たいし旅行も行きたい、社会問題についていろいろなことも語りたいし、美女の探求も続けないといけません。しかし人間いつ死ぬかわかりませんから、可能な限りいろいろとやって行こうと思います。
高見知佳さんのご冥福を祈ってこの記事を終えます。なお写真は、美女シリーズの、彼女が出演した第1作「天使と悪魔の美女」のフロントクレジットと、彼女の初登場シーンです。正月の放送なので晴れ着です。とうぜんこれは、視聴者サービスでもあるし、また彼女へのサービスでもあったのでしょう。手元にあったDVDからのキャプチャー画面です。