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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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2年ぶりに死刑確定者が出た(今年は、あと少なくとも2人の死刑確定者が出る可能性がある)

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最初にお断りしておきますと、私は死刑反対論者ですので、今回についてもいろいろ意見はありますが、以下の記事の内容は、私のそういった考えとは無関係です。その点についてご了解ください。

先日報道された記事を。

川崎・老人ホーム3人殺害、元職員の死刑確定 自ら上告取り下げ
 
神奈川
毎日新聞 2023/5/15 19:36(最終更新 5/15 19:36) 601文字

 2014年に川崎市幸区の有料老人ホームで入所者の男女3人(当時86~96歳)を転落死させたとして、殺人罪に問われた元施設職員、今井隼人被告(30)は11日付で、最高裁への上告を自ら取り下げた。死刑とした1、2審判決が確定した。

 弁護側は1、2審とも「3件の転落死はいずれも事故や自殺の可能性があり、被告は犯人ではない」と無罪を主張。今井被告は神奈川県警の任意の事情聴取では3人の殺害を認めていたとされ、自白の信用性が争点となった。

この事件は、川崎老人ホーム連続殺人事件という名前でWikipediaにあります。今回の確定の前の死刑確定が、関西青酸連続死事件です。Wikipediaによると、最高裁判決が2021年6月29日、判決訂正の申し立てが7月16日付で最高裁で却下されましたので、確定が17日です。2年弱ぶりに死刑確定者が出たことになります。

それで、今回の死刑確定者は、最高裁の判決を待たずして、自分で上告を取り下げたということになります。この事件は、2022年の3月に東京高裁で酵素が棄却されていますので、まだそこから1年強です。彼が上告を取り下げる時点で、5人の被告人が最高裁に死刑判決を不服として上告中であり、彼は最高裁上告中の被告人としては、4番目の古さでした。なお前の3番目が前に記事に書いた福岡県警元警察官で家族3人を殺害したとされる中田充被告であり、5番目が、先日東京高裁で控訴を棄却された小松博文被告です。日立妻子6人殺害事件です。彼についても以前記事を書いたことがあります。

だから奥さんの側にも責任があるとまではいわないが、しかし奥さんのDVがなければこの事件は起きなかったのではないか(福岡県警元警察官による家族3人殺人事件(二審死刑で現在最高裁に上告中)) 日立での家族6人への殺人と九州の実子2人と養子1人の殺害の事例もひどいにもほどがある

そして、現在中田被告の前の2人の人物が、最古株の人物は、すでに弁論が終わり、来月5日に判決予定、二番目に古い被告人は、2日に弁論が予定されています。以上の情報はこちらから。

マニラ連続保険金殺人事件

2番目の古さの事件では、Wikipediaに記載がないので、とりあえずこちらの記事をリンクします。

殺人、監禁致死で二審も死刑 「主犯」は無期 大阪高裁

人様の命にかかわることですからめったなことは言えませんが、死刑が確定する可能性が非常に強いとなると、今年は少なくとも3件死刑が確定する可能性がありそうですね。

そうすると、通例では7月に2番目の古い事件の判決が下りそうですから、そうなるとこの夏以降は、とりあえず最高裁に上告中の死刑囚は2人になりそうです。2番目の事件の高裁での棄却の日が21年2月19日ですので、2年4か月で最高裁の弁論となったわけです。中田被告に関しては、21年9月が高裁での棄却ですので、今年はまだ弁論にならないかもしれませんが、来年あたりにはなりそうです。今年の可能性もある。

で、このようなことを書いていてつくづく思うに、やはり死刑判決を受けたのなら、よほど積極的に自分は死刑を執行されたいのだと考えている人以外は、最高裁の判決までは受けたほうがいいということです。法の名で殺されるのだから、それなら最後まで法で与えられている権利を行使するのは当然です。死刑が確定して最終的に執行されるとしても、別に自分から最低の権利をさっさと放棄することはない。附属池田小事件宅間守土浦連続殺傷事件の死刑囚(金川真大)らは、1審で死刑を確定させて、そのまま執行されました。彼らは、本当に今後生きるのが嫌だったのかもしれませんが、死刑囚ですらその多くは自分の命は惜しいはずであり、だったら可能な権利は最大限行使すべきです。どんな極悪人であろうと、その程度の権利はあるでしょう。

いずれにせよ、今井被告(とこの記事では表記します)のように、死刑判決で上訴中である被告人は、いつでも取り下げることが可能なわけで、そうなると死刑が確定しますから、今年何人の死刑囚があらたに出てくるかは現段階読めません。昨年は死刑確定者が出ませんでした。その件で私も記事を書いています。

2022年には、新規の死刑の確定者が出ないかもしれない(死刑判決自体も、地裁では現段階なし)

私がこの記事を書いたのは昨年11月下旬であり、けっきょく昨年は、死刑確定者が出なかったわけです。この記事を書いている時点(2023年5月17日)で、最高裁係属中の死刑事件が5件、高裁が3件です。この人たちがみな死刑が確定するかはわかりませんが(高裁係属中の名古屋高齢夫婦強盗殺人事件は、被告人が末期がんだとのこと)、そう考えると、これからの時代死刑確定者は多くないなと思います。少なくとも現状8人くらいしか死刑判決を受けている人はいないわけです。あとは、検察控訴で死刑になる可能性がある被告人もいます。今後死刑判決が出る被告人もいるとしても、そんなに多くは出ないのではないか。2013年~22年で地裁で死刑判決を下された人は29人、死刑が確定した人は37名ですが、これからは死刑制度が続いても、さほど多くの確定者は出ないと思います。死刑確定者の数などは、こちらを参考にしました。


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