過日の記事より。
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消防署仮眠室で現金盗む 消防士を懲戒免職 尾道市消防局 所持の紙幣と控えた番号一致
広島県の尾道市消防局は3日、尾道西消防署の仮眠室で消防士2人の財布から現金を盗んだ疑いで、地検尾道支部に書類送検された同署の男性消防士(25)を懲戒免職処分したと発表した。同消防署長はけん責とした。
市消防局によると、男性消防士は3月19日午後3時ごろ、仮眠室2部屋に置かれたかばんの中の財布から計1万2千円の紙幣を抜き取った。被害に遭った消防士が同日、上司に相談。男性消防士に聞き取りをしたところ「小遣いかせぎでやった」と認め、所持していた紙幣の番号が2人が控えていた番号と一致したという。2人は4月5日、尾道署に被害届を出し、同署は5月2日に書類送検した。
坂本勉局長は「消防局内での不祥事を深くおわびする。市政に対する信頼回復へ、職員一丸となって取り組む」と謝罪した。
事件自体は論外にもほどがあるものであり、懲戒免職も仕方ないところでしょうが、ただ私が「?」と思ったのが、別の記事で書かれているところです。
>消防士は現金を盗んだことを認め、「2月以降、6回ほど盗んだ。信頼を失うようなことをして申し訳ない」と話しているという。
同じ消防署で1月半くらいで6回も盗んでいれば、それはどう考えても「変だ」「あいつが怪しい」ということになるでしょう。あるいはギャンブルか何かで、金の入手方法に躊躇がなかったのか。そのあたりは書かれていないのでさだかでありませんが、ちょっとお話にもなりませんね。
私見では、どうもこの人物は、完全に後先のことを読む能力を失ったのでしょうね。消防士になるくらいの人間なら、その程度のことを読む能力はあるはず。それを失ったのは、前述のようにギャンブルか、あるいは女(同性愛者なら男の可能性もあります)関係か。だいたい記事にもあるように、
>所持していた紙幣の番号が2人が控えていた番号と一致した
なんて、よほど同僚が怪しいと思っていなければ、やろうとは思いいたらないでしょう。紙幣の番号を控えるというのは、つまりは、盗んだ相手の金をすぐ確認できる(可能性がある)と考えなければ成立しない話。そこまで繰り返し犯罪をしなくてもいいと思いますが、理由はともかくそこまでしてしまったわけです。
犯罪の次元は全然異なりますが、死刑が確定しているこちらの事件なども、どうも「犯罪」というものに関する意識が、この事件の犯人はものすごく鈍化しているように思います。
事件の詳細は、上のWikipediaを読んでいただくとして、この事件が解決した過程はというと、
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事件後 - 逮捕までのLの行動一方でLは、犯行後も万引きなどの軽犯罪を繰り返していた一方、後述のようにDNA型鑑定が行われるまで捜査線上に浮上することはなく、2011年(平成23年)3月には5年間在学した三重大学を卒業した。また、腎臓病の治療や婚約者の女性と会うことなどを理由に、度々中国に帰国しており、多い年には年3回帰国していた。
三重大卒業後、Lは2011年4月に新卒で三重県亀山市の自動車部品メーカーに就職し、部品検査・組み立てなどの部署で勤務しながら、研修生の通訳を担当していた。当時の勤務態度は真面目で、同じ中国人研修生の同僚とも良好な関係を築き、休日は若手社員とともにフットサルを楽しんでいた。また、就職後には中国にいる交際相手女性を日本に呼び寄せ、結婚する計画を立てていた。
しかし2012年(平成24年)春、Lは「結婚したいので昇給してほしい」と会社に相談し、同僚たちに転職を示唆するなどした。結局、Lは上司らの慰留を断り、同年6月には「家のリフォームの仕事をする」と言って会社を退職。そして、より高給職を求めて三重県外の建設関係会社に転職したが、その仕事もすぐに辞め、同年8月には名古屋市内で放置自転車を盗んで乗車していたところ、愛知県警の警察官に職務質問され、所轄の警察署で事情聴取を受けた。しかし被害が軽微だったため、県警はLの身元確認はしたものの、逮捕・書類送検などの刑事手続きや、DNA型の採取などは行わず、警察内部だけで処理する「微罪処分」に処した。
逮捕・起訴2012年10月18日14時40分ごろ - 同日16時10分ごろまでの間、Lはかつて在学していた大学(三重大学)の第一体育館2階男子更衣室で、携帯電話機1台(時価約60,000円相当)を窃取した。また同年10月19日、津市栗真町屋町の駐車場で会社員男性所有の乗用車1台(ETCカード1枚など2点積載、時価約160万円相当)を窃取したが、同日中にこの車を同県鈴鹿市内で運転していたところ、鈴鹿警察署(三重県警察)の署員に発見され、窃盗容疑で同署に逮捕された。三重県警は2008年にLを摘発した際、指紋を採取したのみでDNA型は採取していなかったが、この逮捕時に任意で「前科があるため念のために」とLのDNA型を唾液から採取し、これが本事件解決のきっかけとなった。これら2件の窃盗事件について、津地方検察庁は同年11月9日に10月19日の自動車盗事件について、(本事件解決後の)12月11日には10月18日の三重大での窃盗事件について、それぞれ窃盗罪で起訴した。
2012年11月下旬、三重県警が採取したLのDNA型を警察庁のデータベースに登録・照合した結果、LのDNA型は本事件の現場にあった味噌汁の飲み残しなどに残されていたDNA型と一致することが判明した。これを受け、愛知県警蟹江署特捜本部が被疑者Lを取り調べたところ、Lは「間違いありません」と強盗殺人容疑を認める供述をしたため、特捜本部は12月7日、強盗殺人・同未遂容疑で被疑者Lを逮捕した。
というわけです(注釈の番号などは削除)。
逮捕されればまず死刑は免れないような重大犯罪をしておいて、中国に逃げかえれば間違いなく逮捕されずに済んだし、そうでなくったって自転車や自動車の窃盗なんぞしなくてもいいだろうと思いますが、そのあたりの理由は定かでないとして、ほんと馬鹿にもほどのある人間だと思います。現在彼は、死刑執行を待つ身分で、名古屋拘置所に拘留中です。たぶん生きて出られる日は来ないでしょう。
この人物は、最初からサイコパスか精神障害者なのかもしれませんが、つまりはもはや軽微な犯罪をするということになんら良心の呵責を感じない状態だったのでしょう。それで、ほぼ完全に逃げおおせたとおもわれたのに窃盗がきっかけで逮捕されていたら世話ありません。
これはかなりひどい例でしょうが、万引きや痴漢、盗撮、飲酒運転、’あるいはそれ以上に意味不明な犯罪(下に、私がそのような犯罪の典型と考えた事件を紹介した記事をリンクします)なども、やはり癖になってくるということなのでしょう。私が繰り返しご紹介する性犯罪者なども同じようなものでしょう。堂上隼人やHysteric Blueのギターだった二階堂直樹、性犯罪加害者更生団体を主宰しながら性犯罪を現在進行形で続けていた自称「うずしお先生」らとも一致します。
あらゆる人間が不快になり、迷惑をする救いのない話(再説)いずれにせよ人間そこまでいくと、ちょっと救いがありません。累犯犯罪者ではありませんが(ただしDVでの逮捕歴あり)、佐藤忠志氏のように本当に取り返しのつかないところまで行ってしまって孤独死してしまった人もいます。佐藤氏が累犯犯罪者にならなかったのは幸いでしたが、彼もそうなる素質はかなりあったのではないかと思います。