最近下の記事がわりと多くアクセスをいただいています。
なんとも悲惨でひどい事件だと思うなぜこの記事にアクセスをいただいているのかよくわからなかったのですが、どうもこの事件のためのようですね。
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神戸市の男児死亡事件 スーツケースの用意 次男が指示か
06月25日 09時54分
神戸市西区の草むらでスーツケースに入れられた6歳の男の子の遺体が見つかった事件で、一緒に住む祖母が警察に対し、スーツケースを用意するよう、次男がきょうだいたちに指示していたと話していることがわかりました。
警察は、男の子の遺体が遺棄されるまでの経緯を詳しく調べています。
6月22日、神戸市西区の草むらで、近くに住む穂坂修くん(6)が遺体で見つかった事件で、警察は、同じ日に修くんの祖母への監禁と傷害の疑いで、修くんの母親で、長女の穂坂沙喜容疑者(34)と次男の穂坂大地容疑者(32)らきょうだい4人を逮捕しています。
修くんの遺体は、スーツケースの中から見つかっていて、捜査関係者によりますと、祖母が警察に対し、6月19日ごろ、大地容疑者がきょうだいたちにスーツケースを用意するよう指示していたと話していることがわかりました。
修くんが死亡したのは、同じ19日ごろとみられ、自宅近くの防犯カメラには、この日の夕方にスーツケースをひいて歩く黒っぽい服の4人組が写っていました。
遺体の傷の状態から、修くんは暴行を受けた可能性があるとみられ、警察は、遺体が遺棄されるまでの経緯を詳しく調べています。
で、この家族の複数の人間に知的障害があるらしいというのが、私の過去記事と共通するので、拙記事がアクセスされたということのようです。こちらの記事より一部抜粋。
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「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」
母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。
垂水区の団地の住人はこう語る。
「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」
沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。
「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」
どうもこの家は、家じゅう知的障害や精神障害があるようですね。それで家庭環境はほぼ最悪・最低といっていいでしょうから、そうなるとますます救いがない。知的障害と精神障害あり家庭環境の悪い人間というものは、まったくどうしようもありません。
それで、私がご紹介した事件よりだいぶ以前ですが、21世紀最初の年に起きたこの事件を思い出しました。
詳細についてはWikipediaをお読みいただくとして、これまた実に凄惨な事件です。この事件も、なんで犠牲者は逃げなかったのだと世間で話題になったかと思いますが、知的障害者による知的障害者を犠牲者とする殺人事件だったということです。山本譲司著『累犯障害者』(文庫版)でもこの事件は紹介されていました。
過日このような記事を発表しました。
このような人物が成人したらどうなるか、想像するだけでもひどいものだと思うまさにこの次男は、「このような人物が成人したら」というのを地でいってしまったと思います。そしてこの記事もどうか。
どういう事情でそういう人物と結婚したり特異な関係性を持つにいたったかは定かでないが、サイコパスにひかれたり逃げることができなくなったのか記事で取り上げた、現死刑囚(現段階未執行)の人物から虐待されて殺されるにいたった被害者が、どうして逃げなかったのかは不明ですが、記事でも指摘しましたように、知的障害などの可能性もあるかと思います。
また下でご紹介したやはり知的障害者が起こした死刑事件(現在未執行)も、
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両親は死別し、兄弟も障害のハンディを抱え
とありますので、あるいはですが、複数の家族が知的障害である可能性もありそうですね。記事では知的か身体か書いていませんが、身体障害(知的ではない)なら、「身体障害」と書くのではないかと思います。いや、もちろん断言はしませんが。しかしたぶんこの家は極貧だったのでしょうね。そうでなければ、たぶんこの死刑囚も、死刑になるほどの大罪は犯さなかったでしょう。
行政その他の支援がなかったことが非常に悪い事態をもたらした大きな要因と思われる強盗殺人事件の実例今回の神戸の事件も、犠牲者の6歳の子どもが逃げるのは不可能でしょうが、母親も、何らかの事情で逃げられなかったんでしょうね。車椅子を使用している現状では逃げるのが難しいでしょうが(今回逃げることができたのも、たぶんですが、協力者がいたのではないか。誰が協力したかはともかく)、たぶんそれ以前の状況で逃げることが困難だったのではないかと私は感じます。
そう考えると、ほんと絶望的な気分になりますね。他人が助けてあげないとどうしようもないし、といって他人ができることにも限界がある。そういったことのプロである児童相談所にも、理由はともかく限界がある。下の記事を参照してください。児相がしっかり対応していれば、この事件での子どもは助けられたと思います。
虐待で、子どもの一時保護が実施された親が、児童相談所との面談を拒否したという時点で完全にアウトだと思う(夫婦間のDVでもすさまじいものもある)すみません、記事を書いていておもいっきり鬱になりました。今日はこれでやめます。が、これからも同趣旨の記事はまた書くことになろうかと思います。