過日こんな記事を読みました。
「飲酒運転は二度としない」誓った男が飲酒死亡ひき逃げ きっかけは交際相手の『花嫁衣裳』福島
題名からしていかにも不吉な予感のする記事ですが、読むと、その予感は予想をはるかに上回る状態で的中します。記事の要所を引用します。が、読者の皆さまに置かれましては、ぜひ元記事を読みいただけるようにお願いいたします。
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事件の数時間前にあたる4月15日午後10時すぎ、被告の携帯電話に交際相手の女性から、写真付きのメッセージが送られてきた。その写真に写っていた女性は「和風衣装」を着ていた。2人の結婚式で着てもらうため、被告が女性にプレゼントしたものだった。被告は女性に、接客の時にはその衣装を着ないよう注意していたため、その写真を見ていらつき、一言言いたい気持ちになった。
被告は午後10時半ごろ、南相馬市の寮からワゴン車を運転し、交際相手が働く福島市内のパブに向かった。コインパーキングに車を停め、午後11時40分ごろからパブでアルコール度数25度の焼酎をロックで2杯(約480ミリリットル)飲んだ。
被告は店内で交際相手の女性と和風衣装の件や今後について話したが、口喧嘩となってしまい、解決できないまま、16日午前2時半ごろに店を出た。被告の証言によると、この時は「酒に酔っていると言うほど感じなかった」という。
被告はコインパーキングに停めたワゴン車に乗り込み車を走らせた。被告にはホテルに宿泊するくらいの所持金はあった。車を運転した理由について、弁護士から問われると「交際相手の女性が近くを通るかもしれないと思った。顔も見たくなかった。イライラが抑えきれなかった」と答えた。
午前3時ごろ、被告の運転するワゴン車は時速70~80キロで、福島市内の国道114号のトンネルに差しかかった。被告はいつも、福島市と南相馬市を行き来する時、このトンネルを通っていた。しかしその日、被告はトンネルの壁に取りつけられた器具が気になり、わき見をした。そのままトンネルを出ると、前方約11メートルを走る原付バイクに気がつき、急ブレーキをかけたが間に合わずバイクと衝突した。
このあと被告人は逃げてしまってひき逃げになってしまうわけで、これもひどいですが、とりあえずこの記事はここまでのところを論じます。
裁判ではご当人の母親が証言台に立ち、
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裁判では、被告の母親が証人として証言台に立った。
弁護人からの質問
Q.栗城被告は2013年にも飲酒運転で事故を起こした。この時、被告と何か話したのか?
A.飲酒運転は二度としないと約束した
Q.今後、被告の運転についてどう考えているか?
A.二度と運転してもらいたくないが、必要ならば運転しなければならないが、できれば運転してほしくない
とのこと。
飲酒運転の事故を起こした人物が、裁判では、「もう飲まない」といったのに、その後また飲酒運転をするというのは、いつものパターンであって、「またか」ですが、この人の飲酒運転をするまでの過程がひどいね。
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南相馬市の寮からワゴン車を運転し、交際相手が働く福島市内のパブに向かった。コインパーキングに車を停め、午後11時40分ごろからパブでアルコール度数25度の焼酎をロックで2杯(約480ミリリットル)飲んだ。
被告は店内で交際相手の女性と和風衣装の件や今後について話したが、口喧嘩となってしまい、解決できないまま、16日午前2時半ごろに店を出た。被告の証言によると、この時は「酒に酔っていると言うほど感じなかった」という。
被告はコインパーキングに停めたワゴン車に乗り込み車を走らせた。被告にはホテルに宿泊するくらいの所持金はあった。車を運転した理由について、弁護士から問われると「交際相手の女性が近くを通るかもしれないと思った。顔も見たくなかった。イライラが抑えきれなかった」と答えた。
じゃあねえ。
いくらだって自分の行動にストップをかける機会はあったし、パブで酒を飲まなくてもいいわけだし、飲んだら飲んだで、車を運転しなくてもいいでしょう。驚かんほど飲酒運転への精神的障壁が低いですよね。しかも
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イライラ
っていうのもねえ。
あらゆる人間が不快になり、迷惑をする救いのない話>
万引きで検挙される65歳以上の高齢女性が右肩上がりで増えていることが、15日に公表された2013年版犯罪白書で明らかになった。「イライラが募り、後先のことなんて考えられなかった」。刑務所から仮出所中の女性(67)が毎日新聞の取材に応じ、万引きを繰り返していた時の自分をそう振り返った。
最初の万引きは十数年前。15年ほど別居していた夫が「体が悪い。面倒を見てくれ」と戻ってきたのがきっかけだった。寝たきりの夫から毎日、食べたいものを書いたメモを渡された。仕事をしながら、メモ通りの食品を買って渡す日々。「なぜ、こんな人のために」。お金に困っていたわけではなかったが、怒りで冷静さを失い、総菜を万引きした。
3回目に店員に見つかった。この時は警察に引き渡されずに済んだが、捕まる怖さをイライラが上回り、やめられなかった。ついに逮捕され、執行猶予判決が確定したが、店に行くと「次は刑務所」という考えも「飛んでしまった」。実刑判決を受け、65歳で初めて刑務所に入り、1年半服役した。
あらゆる人間が不快になり、迷惑をする救いのない話(再説)>
パンに縫い針…女逮捕 同店では3日前にも
2016年6月23日 00:06
北海道札幌市東区のショッピングセンターで22日、パンに縫い針を刺そうとした女が逮捕された。その瞬間を防犯カメラが捉えていた。
白い帽子を被った女がパンに触った次の瞬間、張り込んでいた警察官が女を取り押さえた。
偽計業務妨害の疑いで逮捕されたのは札幌市東区の女(69)。警察によると、女は22日午前11時半ごろ、札幌市東区北30条東8丁目のショッピングセンターの食品売り場で、売り物のパンに縫い針を差し込もうとした疑いが持たれている。
この店では、3日前にも針が刺さったハンバーガーが見つかっている。
調べに対し女は、「イライラしてやった」と容疑を認めていて、警察は3日前の事件も女の犯行とみて調べている。
「イライラ」ってのが、悪いことをする上での免罪符になるわけもありませんが、こんなくだらんことで人生をだめにすることもないと思いますが、それにしてもこのような連中をどうすればいいのか。万引きやパンに縫い針をさすなんてのも完全な精神疾患でしょうが、某登山家(?)と同じ姓であるこの被告人も、アルコール依存症かどうかは記事にはありませんが、その可能性が高くないか。おそらく実刑は免れないと思うので、どっちみち一定の期間は断酒ということになるかと思いますが、この人物には、
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検察は、被告の運転行為は極めて危険性が高く非常に悪質、危険運転致死事件にも匹敵する重大事案というほかないなど指摘し、懲役5年を求刑。一方、弁護側は深く反省の態度を示しているなどとして、情状酌量を求めた。
とのことなので、どっちみちそんなに遠くない時期に自由の身になります。運転免許の再取得には、ある程度の欠格期間があるとして(ご当人、記事によれば、
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検察官からの質問
Q.被告は2020年に免許を再取得したが、この時は何か話したのか?
A.夫(被告の父親)が酒をとるか免許をとるかと聞いたら、息子(栗城被告)は車を取ると言った
とのことで、前回は再取得に7年かかっています)、また運転免許を取ったとしたら、はたして酒をやめられるのか。ギャンブルでも、いくらしないと約束しても依存症の連中はまずやめられません。残念ながらそういうことです。いずれにせよそういわれたって、この被告人は怒ることはできません。当たり前の話。
今回の被告人は、たぶんアルコール依存症の可能性が高そうですが、それにしてもこの人物は、コインパーキングから車を出すとき、ここで車を運転するのはやばいというくらいのことすら頭から抜けていたのであり、過去自分が飲酒運転でトラブルを起こしたなどということは、まるで彼の愚挙に対する障壁とならなかったわけです。過去こんな記事を発表しました。
まさにアルコール依存症の人が起こした事故の典型だと思うその記事でご紹介したすさまじい飲酒運転の実例を。
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腹が減ったので」追突事故起こした44歳男は"無免許&酒気帯び"運転…5月の飲酒運転で取り消し処分に
北海道文化放送
2020年9月14日 月曜 午後6:55
無免許で乗用車を運転したとして、44歳の男が逮捕されました。
北海道札幌市西区八軒の44歳の会社員の男は、9月14日午前8時30分ごろ、札幌市西区八軒の路上で無免許運転をしたとして、道路交通法違反の現行犯で逮捕されました。
男は当時、渋滞で止まっていた車に追突。ケガ人はいませんでしたが警察官が駆け付け、無免許運転が発覚しました。
さらに、男から酒の臭いがしたため調べたところ、呼気から基準値以上のアルコールが検出されたということです。
警察によりますと男は、5月に酒気帯び運転で検挙され、8月に免許が取り消されていたということです。
調べに対し男は「仕事が休みで朝から家で酒を飲んでいた。腹が減ったので近くのコンビニに行こうとしたが、雨が降っていたので車に乗った」などと話しているということです。
たぶんこれ、酒を買いにコンビニに行ったのであり、無免許で飲酒運転して、それで事故を起こしたのだからお話にもならない。8月に免許取り消しになり、翌月に早くもこんな不始末をしでかしているわけであり、まさに飲酒運転をする人間の思考様式です。ほんと救いがありません。人間どれだけ落ちぶれても、こうはなりたくない。それが極端になると、無免許・車検切れの車・飲酒運転で車を運転して人身事故を起こして人を死なせてしまうキチガイもいますから、まったくどうしようもない。
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女性死亡…はねた猛スピード飲酒女、遺族に謝罪せず 懲役8年に…無職、無車検、無保険、無資産で賠償せず
2022/07/13/00:00
飯能市の県道で2018年10月、無車検、無保険の乗用車を酒気帯び状態かつ制限速度を96キロ超える時速約136キロで運転し、女性をはねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)や道路運送車両法違反などの罪に問われた、無職内田圭子被告(48)=飯能市原市場=の裁判員裁判の判決公判が12日、さいたま地裁で開かれ、北村和裁判長は懲役8年(求刑・懲役10年)の判決を言い渡した。
北村裁判長は判決理由で、被告が車検切れで強制保険にも加入していない車の運転が法律で禁止されていることを知りながら普段から運転し、犯行時は相当量の飲酒からそれほど時間が経過していないうちに緊急性もなく車を運転して事故を起こしたと説明。「個人的な感情に任せて、指定最高速度の3倍を超えるスピードで走行した。道路交通ルールを無視した身勝手な行為だ」と指摘した。
北村裁判長は量刑については「前科のない者による高速度類型の危険運転致死事案の中では重い部類に属する」と付け加えた。さらに被告が犯行後から公判が始まるまで、金銭賠償はおろか、遺族への謝罪の気持ちすら一切伝えてこなかった点にも触れ、「遺族の処罰感情が厳しいのも当然と言える」と断じた。
弁護側は、これまでの公判で被告が車の保険が使えず賠償に充てる資産もないとして「せめて自らが刑務所に入ることで最低限の責任を果たそうとしている」と述べた上で「衝突直前に回避行動を行っている」と主張。懲役6年を上限とする刑を求めていた。
判決によると、内田被告は18年10月2日午前9時40分ごろ、飯能市の県道を酒気を帯びた状態で無車検、無保険の車を制限速度の3倍以上の時速約136キロで運転。カーブを曲がり切れずに、対向車線の路側帯付近にいた女性=当時(50)=をはね飛ばし、前方の電柱に衝突させるなどして、死亡させた。
この人物(女です)は、遺族に謝罪すらしなかったというのだから、おそらく何らかの精神疾患(パーソナリティ障害のようなものもふくみます)があるのではないか。もちろん今回の事件の被告人である栗城被告は、内田受刑者(たぶん現在収監中でしょう)ほどのキチガイではありませんが、どちらにせよ人を死なせてしまうという重大事犯を犯したことは間違いない。これではどうしようもないにもほどがあるというものです。
で、昨日(7月25日)判決が出ました。
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酒気帯び運転で死亡事故 元会社員に懲役4年6か月の判決
07月25日 18時14分
ことし4月、酒気帯びの状態で車を運転して福島市の国道で原付バイクと衝突し、運転していた男性を死亡させたなどとして、過失運転致死などの罪に問われている35歳の元会社員に対し、福島地方裁判所は、懲役4年6か月の判決を言い渡しました。
会津若松市の元会社員、栗城裕被告(35)はことし4月、酒気帯びの状態で車を運転して福島市内の国道114号線で原付バイクと衝突し、そのまま立ち去って、原付バイクを運転していた76歳の男性を死亡させたとして、過失運転致死のほか、道路交通法違反のひき逃げと酒気帯び運転の罪に問われています。
25日の判決で、福島地方裁判所の三浦隆昭裁判官は、「事故から40分後の体内のアルコール量は相当に多く危険な犯行だった。飲食店で飲酒した後、帰宅するためという必要性、緊急性もない動機などに酌むべき点もない」と指摘しました。
その上で、「落ち度のない被害者の死という結果は取り返しのつかない重大なものだ。被告は平成25年以降、酒気帯び運転などの罪による3回にわたる罰金の前科があり交通法規軽視の態度は根深く、刑事責任は重大で、相当期間の実刑は免れない」などとして、懲役5年の求刑に対し懲役4年6か月の判決を言い渡しました。
求刑から半年差っ引かれていますが、かなり厳しい判決ですね。5年という求刑自体甘いという意見もあるでしょうが(私も正直そう思います)、可能な限り厳格な判決ということになるのでしょう。
この判決が確定するかはまだわかりませんが、状況の重大さを認識してほしいですね。ほんとそう思います。