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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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もう少し自分のやっていることの重大さを認識したほうがいいと思う

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前にこんな記事を書きました。

そのような安易な考えで、特殊詐欺や強盗なんぞをするかという気はする(追記あり)

今回も同趣旨の記事ですが、これも相当なひどさです。

きっかけは「新車ローン10万円の返済」 闇バイトで婚約者も仕事も失った元実行犯の告白【直撃記者】

タイトルだけで話が全部想像できて読めちゃいますが、一部抜粋して引用。


Aさんは、闇バイトに自ら応募したことがきっかけで、40歳のときに詐欺と窃盗の容疑で逮捕され、有罪判決を受けた。

彼が闇バイトに手を出したきっかけは“借金”だった。新車のローン10万円分の返済が滞り、まとまったお金を工面する必要があった。金融機関からの追加融資も受けられず、ツイッターで“高額バイト”と検索し、「1日最低5万円から」と書かれた投稿を見て応募したのだった。

  社会経験の少ない未成年や学生ならまだしも、40にもなってそんなもん引っかかるか、馬鹿と思いますが、それはともかく。   > 「お年寄りの家に行ってキャッシュカードを預かり、指定されたATMで金をおろす。最初聞いたときに、これは犯罪だと分かったんですが、指示役から『絶対に捕まらない。絶対に大丈夫だから。ニット帽とサングラス、マスクをしておけば顔も見えないし問題ない』と言われたのを鵜呑みにして、信用してしまった」   またこれですか。上の記事と下の記事から引用します。   こういう幼稚な与太をすぐ真に受けちゃうのだから、確かにやばいことをしちゃうのだろう


時計店と保険業者とは話がついている。強盗に入られたら、被害届を出して保険で補償することになっているから店では誰も抵抗しない。大丈夫


相手は詐欺で金をためているから警察には届けない


この人たちはお金を取ってもいい人だから

つまりは常套手段のセリフです。今回の記事の人物が、本当にこんな与太を信用したかは定かでありませんが、いずれにせよお話にもなりません。けっきょくこの人物は、逮捕され、


逮捕後、Aさんの生活は180度変わってしまう。
彼には当時、交際3年になる彼女がいた。その女性とは結婚の約束までしていたが破局。働いていた会社も自主退職に追い込まれた。今は3畳一間の部屋で暮らしている。10万円欲しさから闇バイトに手を出してしまったことで、すべてを失ってしまったAさん。

拘置所にいたとき、姉から1通の手紙が届いた。その中では、「困っているなら相談してほしかった。なんで言ってくれなかったのか」と、やり場のない悲痛な家族の思いが綴られていたと言う。もし、Aさんが「車のローンを返済するため10万円を貸してほしい」と相談できていれば、特殊詐欺の被害者を生まずに済んだかもしれない。

ということになったわけです。40歳で、新車のローン10万円でここまでするかと思います。実刑は免れたのかな? そのあたり不明ですが、いずれにせよこれではどうしようもない。ご当人の不徳のいたすところですが、ともかく取り返しのつかない所へ来てしまったわけです。またもう1人紹介されている人物は、やはり特殊詐欺に加担して(16歳だったとのこと)現在更生施設で生活しているとのこと。こういった問題について、少年更生に長く携わっていた方は、


今の若い子たちは想像力が足りない。物事を単純に考え過ぎていて、現実を捉えきれていない印象がある。一発勝負で、これさえ成功すれば大金が稼げると唆されたりすると、簡単に信じてしまう。“画面世代”という背景もあると思う


僕たち大人は相手が考えていることを表情で読み取ることができるが、今の若い子はそういう力が弱くなっていると感じる

と評しておられます。当方このお考えがどれくらい妥当性があるのかについては判断できませんが、たしかにそういうところはあるのでしょうね。冒頭にリンクした拙記事で、追記としてご紹介した産経新聞の記事から、識者のコメントを。


どんな罪にあたるかも知らず、逮捕されても簡単に済むと思っている若者が多い


法外な金額を提示されることの意味、つまりそれだけ深刻な結果が待っているということを読み取れていない


世の中にそんなに甘い話はないことが分からない、あまりにも世間知らずで社会的に未熟な若者が多い

おっしゃっていること自体は、今回の記事の話とそんなにかわりませんね。

最初に出てきた40歳の男性は、「若者」ではありませんが、そして彼は、たぶんそれ以前はそんなによろしくないことをいろいろしていたということはないのかもですが、ともかく「前科者」「恥」「人間のクズ」「馬鹿」といくら罵倒されても仕方ない立場になってしまったわけです。前記事で紹介した大学生(逮捕されて放校)、甲子園優勝チームの元キャプテン、推し活にはまった女なども、もう少し自分の行った行為の重大さを認識したらどうか。いわばフロントの一番危険な役割を担わされて、逮捕されたらはいそれまでです。繰り返しやっていれば、必ず逮捕されます。今あげた連中は、みな実刑です。初犯で実刑だから、つまりはそれ相応に悪質だと認識されたわけです。この連中だって、たぶん犯行をする以前は、そんなにひどい人間ではなかったはず。それが刑務所行きという事態になってしまったわけです。大学生の犯行動機は、デート代を稼ぐ、元キャプテンは、自分と付き合ってくれる人間との人間関係維持、女は推し活費用を稼ぐためで、それぜんぜん後回しですむ話じゃんと思いますが、ともかく彼(女)らはそこまでしてしまったわけです。

馬鹿に付ける薬はないとかそういうレベルのような気もしますが、ご当人らがそれ相応の目に合うのは不徳のいたすところで仕方ないとして、被害者というものが当然ながら存在しますからね。本当にこまったものです。こういうクズ連中のおかげで、必死にためたなけなしの貯金ほかを失った人間数多し。どうしようもないとはこのことです。


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