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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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何の論証もなく勝手なことをほざかれていては、東洋医学全体も迷惑だろう

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このブログで複数回批判している本多勝一著『はるかなる東洋医学へ』は、ほんと真偽の怪しい、あるいは明確に間違っている意見を無責任に拡散している本と思います。たとえばつぎのような記述はどうか。


 そこで「面白い説」とは,こうです。いわく「人体に近い生物の蛋白質ほど人体に悪く,遠いものほど健康によい」。
 これは東洋医学系の分野で聞いた説ですが,これによると人体に一番近いのは人間,すなわち人肉ですから人肉が最悪となる。その次はサルなどの霊長類の肉が悪い。次いでは他の哺乳類だが,これも人間に遠いほうがいい。となるとウシやシカよりカモノハシやセンザンコウの方がいいかな。さらに遠くなると鳥類になる。つまりウシよりキジやカモの方がよろしい。そして魚類。これは脊椎動物の中ではとくによろしい。カニ類や貝類はもっといい。

おいおいですよね。最初は


面白い説

だったのに、途中からそれが正しいものとして扱われてしまっている。そもそも


人体に近い生物の蛋白質ほど人体に悪く,遠いものほど健康によい

というのは事実なのか。なんら証拠を書いていない。これ、人肉食への嫌悪とたんぱく質の吸収の問題を(意図的に?)混同していませんかね。だとしたら非常に悪質な詭弁とデタラメということにならないか。

だいたいこのような新説を出していて、


東洋医学系の分野で聞いた説

などとその説の出所をあいまいにしているということ自体お話になりません。で、これは私の憶測でしかありませんが(ただし、これはかなり信憑性は高いと自分では勝手に考えています)、この説を唱えたのは、おそらく本多氏がやたら依拠するS氏(≒境信一氏)じゃないですかね。私がそう考えるのは、この説が、S氏(≒境氏)の他の言い草に酷似していると考えるからです。S氏(≒境氏)の主張する

とか

といった言い草と、このようにこれといった証拠もなく奇怪な説を唱えるというあたりが非常に似ている。本多氏が、この説の出所をあいまいにしているのも、あんまりS氏(≒境氏)に依拠して書いていると、読者が明らかに不審に感じるからではないか。つまりは、高世仁のデマ自慢を補強するために、NHKが、故意に雑誌「AERA」記事や国会質問を切り捨てたのと同じです。産経と「AERA」と国会質問が同日にあって、その日に韓国へ取材で渡航する高世がそれらの件を知って、急遽取材内容を変更したなんて、視聴者だって多少なりとも不審なものを感じるのではないか。それを防ぐための措置でしょう。どんだけ高世の愚劣な政治工作に協力をしているんだか。本多氏のやっていることは、この時のNHK並みの愚劣さではないか。仮にこれが全然関係ないところが出典だとしても、こんなデタラメな態度で書かれてはどうしようもない。

高世仁の幼稚なデマ自慢を平然と垂れ流すNHKの馬鹿さとクズぶりに本気であきれ返る

で、さらに珍妙なのは、次のような主張です。


‥健康−真の意味での「元気」のためには,必要なものは身体が自然に欲する,という原則が東洋医学的見地である。したがって,野菜に全く関心がない状態は,すでに身体に本来あるセンサーが狂ってしまった結果だ,とS氏は語る。だから例えば漢方薬にしても,薬草によって苦かったり渋かったりさまざまな味があるが,センサーの狂っていない人が病気でそれを飲むとき,身体が自然に欲しているので拒否反応を起こさない。拒否反応を示してどうしても飲めない人は,センサーが狂っているとみていいので,まずはそこから治すべく体質改善をしてゆく必要がある。

これもねえ、確かに私も、肉を食べすぎたときは野菜を食べたくなるということはありますが、


センサーの狂っていない人が病気でそれを飲むとき,身体が自然に欲しているので拒否反応を起こさない。

とまで断言していいのか。断言できるほどのデータがあるのか。「そうあるべきだ」とか「そうであってほしい」というような話ならともかく、客観的にそういうことが言えるのか。いろいろな反例もあるはず。たとえば玄米と白米の関係はどうか。日本人が脚気に苦しんだのは玄米でなく白米を食べたからというのがもっぱらの原因であるようですが、だったら当時の日本人は、なぜそうだったのか。だいたい本多氏自身


塩分が強すぎるものを大量に食うために,信州人は脳卒中が全国で一,ニを争う死亡原因だったこと。しかし保険活動の減塩運動が奏効して脳卒中が減少し,それが平均余命の向上に大いに貢献したこと。

と書いている。だったらつまりは、信州(長野県)の減塩は、保健活動というすぐれて近代かつ「反自然」な行政主導の運動で実現したわけであり、「センサー」なんてものは実体がないか、あったとしたって実に役に立たない代物であるということになります。

で、私がこの本を読んでいて、「ひどいなあ」と苦笑したのが、こちら。

いや・・・それ単に本多氏のお孫さんが、体調を崩しただけでしょう(苦笑)。そんなことに「センサー」なんてもったいぶってつける必要はない。子どもがリゾート地に行って体調を崩すなんてのは、珍しくともなんともないことです。何をそんな程度のことにこんなことを牽強付会にこじつけて喜んでいるのか(呆れ)。はっきり言ってほかはともかくこの件では本多氏は、「センサーキチガイ」と言われても仕方ないのではないか。


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