あ、すみません。どうでもいい話ですが。過日の記事より。鹿児島の地方新聞です。
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成人式の振り袖 経済的に親には頼れない…19歳、支援団体の協力で憧れの姿に「大人に頼るのは怖かった。いつか自分も助ける側に」
2023年11月6日 11:45
鹿児島市の眞央さん(19)=仮名=は、来年1月の「はたちの集い」に憧れだった振り袖姿で出席する。経済的事情で両親からの支援を受けられず、自分のアルバイト代だけでは衣装代を確保するのは難しかったが、大人の協力で着用できることになった。10月下旬には前撮りのために着付けし、「今まで大人に頼るのは怖かった。いつか自分もいろいろな事情を抱える子どもたちを助けられるようになりたい」と笑顔で話した。
眞央さんは、両親の経済的事情などで県内の児童養護施設で一時過ごした。現在はアルバイトをしながら市内で1人暮らしをする。成人の祝いには「着物を着たい」と長年思っていたが、生活するだけで精いっぱい。資金を確保できずにいた。
交流サイト(SNS)などで、親を頼ることができない新成人らに、晴れ着姿を撮影する場を無料提供する団体「コラボなみらい」(北九州市)にたどり着いた。
代表の福田百合加さん(49)を通して、鹿児島県里親会の久木田美智代さん(60)=鹿児島市照国町=や、これまでも施設出身者らを支援してきた着物のレンタルを手がける和桜庵匠(同市城山町)の内匠和子さん(70)も協力してくれた。
成人の祝いにかかる標準的な女性の衣装代は数十万円。コラボなみらいによると、頼れる人がいなかったり、家庭が経済的に困窮していたりして晴れ着が着られずに、「周囲との差を感じる人もいる」。
同団体が2021年5月から支援してきたのは眞央さんも含めて計20人。鹿児島県内には同様の取り組みをする支援団体は今のところないという。
福田さんは「家庭の状況に関わらずに新成人が心から祝えるように、鹿児島でも支援の輪が広がってほしい」。和桜庵匠の協力で本番も衣装を借りる眞央さんは「希望していた赤色の着物が着られて本当に感謝している。成人式ではいい思い出をつくりたい」と話していた。
そういっちゃ身もふたもないっていうレベルの話ですが、(旧)成人式なんかスーツで出席すればいいじゃんと思いますが、やっぱりそういうわけにもいかないんですかね。2018年1月、こんな事件が世間を騒がせました。知らなかったんですが、これWikipediaにも項目がありますね。
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突然の店舗閉鎖
2018年の成人の日にあたる1月8日、はれのひは福岡天神店を除く全店舗を閉鎖したうえ、電話の連絡もできず(「現在は営業時間外です」という旨の音声メッセージが流れるのみ)、社長の篠崎洋一郎の所在も掴めない事態になった。ある店舗が入居する商業施設の管理担当者によれば、1月6日までは通常通り営業していたが、1月7日に従業員が出社しなくなったという。
同日の成人式のための着付け会場へ振袖を届けず無断で閉鎖したため、はれのひから購入またはレンタルで成人式での着付けを予約していた客が晴れ着を着られないという事態に発展した[27]。これを受け、警察に200件余りの通報が寄せられた。福岡天神店のみ役員の指示を無視して同日も営業し、派遣会社も無償でスタッフを派遣して成人式での着付けを行った。しかし、翌日にはこの店舗も閉鎖し、事業停止状態となった。
というわけです(注釈の番号は削除。下も同じ)。それで次のような動きもありました。
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騒動の余波・被害者支援の動き
成人式当日の1月8日には、着付けを行う同業者や呉服店、美容院、名乗りを上げたボランティアスタッフらの協力により、はれのひの被害に遭ったものの晴れ着を着て成人式に参加できた新成人も数多くいた。
という事態になったわけです。松任谷由実の実家である八王子市の荒井呉服店も、この件では協力したとのこと。「はれの日」は、八王子にも事業所がありました。私もこの件で記事を書いています。
こういう事態になる前に倒産してくれたほうがまだ迷惑しないで済むで、その記事で書いているように、
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当方、自分のときは多忙につき成人式も出ませんでしたが、そして個人的には「ならスーツで出席すればいいじゃん」とか無責任なことを考えます
という意見を持つものですが、そしてそう考える人も少なくはないと思いますが、やっぱりみんながみんなそう割り切れるものでもないのでしょうね。とくに女性は、って言ってはいけないのかもしれませんが、たぶんそうでしょう。
出席しなかったというあたりでご理解いただけるように、私は(旧)成人式になんてなんの思い入れもなかったし今もないのであり、昔の学生なんかがそうしたような、ヒッピーみたいな服で出席しろとは言いませんが、(旧)成人式の晴れ着なんて別にこだわることないんじゃないのと思います。もっとも私は、大学の入学式にネクタイを締めないで出席したので、一般人よりそういったものに特に興味のない人間だったのでしょう。卒業式はさすがにネクタイを締めました。
こういうのは、気にする人、着物に固執する人は絶対固執するのでしょうから、しょうがないとは思いますが、ただあんまりそういうことにこだわることもないとは考えます。スーツを着ていれば、いちおうの礼儀にはなります。
なお引用記事にもありますように、現在は成人年齢の引き下げのため、20歳時の式典が「成人式」という名称からたとえば上の記事でいう「はたちの集い」といった名前に変わっていますので、この記事では便宜上「(旧)成人式」という表記にしました。