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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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逃げることは、被害者ばかりでなく加害者になりうる人間にも必要なことだと痛感する

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先週の金曜日と土曜に、このブログはかなりのアクセス数となりました。

で、なぜこのような高アクセスとなったかというと、この記事を読んでいただいたからです。

だから奥さんの側にも責任があるとまではいわないが、しかし奥さんのDVがなければこの事件は起きなかったのではないか(福岡県警元警察官による家族3人殺人事件(二審死刑で現在最高裁に上告中))

この記事は、発表時にはさして注目を集めたわけでもないのですが、この件があったためです。


妻子3人殺害の福岡県警元警察官 死刑確定へ 最高裁上告退ける
2023年12月8日 17時10分 

6年前、福岡県小郡市で妻と2人の子どもを殺害した罪に問われ、無罪を主張していた元警察官について、最高裁判所は「3人の生命を奪った結果は重大だ」として被告側の上告を退ける判決を言い渡し、死刑が確定することになりました。

福岡県警察本部の通信指令課の巡査部長だった中田充被告(45)は、6年前、小郡市の自宅で
▽38歳の妻
▽小学4年生の長男(9)
▽小学1年生の長女(6)の3人を
首を絞めて殺害したとして殺人の罪に問われました。

被告側は「第三者による犯行の可能性がある」などと無罪を主張しましたが、1審と2審は死刑を言い渡し、被告側が上告していました。

8日の判決で最高裁判所第3小法廷の長嶺安政裁判長は「被告が3人を殺害した」と認めたうえで「3人の生命を奪った結果は重大で、生命を軽視する態度が甚だしい」と指摘しました。

そのうえで「被告は自身の罪と向き合う姿勢を示さず、反省の情はうかがえない。刑事責任は極めて重大だ」として、上告を退け、死刑が確定することになりました。

中田被告自身は無罪を主張していますし、私はそもそも死刑反対論者ですから中田被告の死刑確定と今後の執行を支持するものではありませんが、それはこの際この記事の趣旨と無関係ですので、ここでは議論をしないこととします。

私の、この事件と裁判への感想を申し上げれば、


だから奥さんの側にも責任があるとまではいわないが、しかし奥さんのDVがなければこの事件は起きなかったのではないか

ということにつきますね。そういっては身もふたもないのたぐいでしょうが、そう思います。

詳細については、上の記事をご参照いただくとして、どうも奥さんは、中田被告に対して、精神的および物理的な家庭内暴力ドメスティック・ヴァイオレンス(DV))を繰り返し行ったらしい。中田被告からすれば、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍びといったところではないか。そしてそれが、何回目かの警部補昇任試験の不合格で、奥さんからの罵倒ほかがひどくなったことが、この事件の最終的な原因ではなかったかと考えられます。

いや、私は中田被告をかばっているのではありませんよ。彼の犯罪はかばいようもないし、そもそも刑事被告人になった人物をかばったってなにもどうしようもない。

で、私が何をいいたいかというと、中田被告は、この奥さんから逃げるべきだったなということです。逃げていれば、少なくとも彼が死刑判決を受けてそれが確定するという事態にはならなかったでしょう。そうしていれば、奥さんも子どもさんも死なないですんだわけです。これは、私がこのブログでくりかえし取り上げる宮崎家族3人殺害事件もご同様。奥本章寛死刑囚が、同居していた義母から大要被差別部落がどうしたこうしたというような罵倒をされなければあの事件は起きなかったでしょうし、されたらされたで、義母を家から追い出すか奥本死刑囚が家を出ればそれで決着した話です。が、彼は最悪の方法で義理の親とその娘である奥さんを「成敗」してしまったわけです。岩手県で、これまた精神的DVを繰り返した奥さんを殺害した男性もご同様。この2人の結婚生活は、私の見たところとても継続できるようなものではありませんが、けっきょく最悪の方法でその継続を断ち切ったわけです。

女性から男性へのDVというのも、いろいろ問題があるし、それがまた最悪の事態になることもある(宮崎家族3人殺害事件と岩手県の妻殺害事件)(追記あり)

そして殺人という事態にいたらなくても、例えばこの2人の(元)公務員のひどい状況はどうか。

あの事件どうしたと思ったら、ちょうど判決だった(生活保護ケースワーカーを巻き込まれた京都府向日市の傷害致死事件) あまりに無残で言葉もない(逃げることは、いろいろ重要だと思う)(追記あり)

1人は、サイコパス野郎が殺した女性(殺人でなく傷害致死扱いですが、これが3人目とのこと。どんだけキチガイなんだか)の死体遺棄を手伝い、もう1人は生活保護受給者の動画撮影を手伝わされたり(何がどうしてここまで馬鹿な話になるのかさっぱり理解できません)して、その生活保護受給者を刃物で刺してしまい殺人未遂です。もちろん2人とも懲戒免職です。懲戒免職は仕方ありませんが、どちらも逃げればそれで済む話です。うんなもん、仕事への責任とかそんなものは関係ありません。たいていの人間は逃げるのでしょうが、なにかいろいろあって逃げられなかったということなのでしょう。なんとも悲惨な話です。

犯罪というものは、もちろん被害者になりそうになったら逃げることが可能なシチュエーションなら逃げるべきですが、加害者も、なんだかわからないが犯罪をする方向に追い込まれることがある。「闇バイト」のリクルートに申し込んだとかいうのでなく、だんだんに犯罪へ足を突っ込んでしまう人間もいるのです。そうなったらここは勇気をふるって逃げるしかないでしょう。立ち向かうというのは、事態が悪くなるとかえってよろしくない状況に陥ります。

実際学校内でのいじめ(なんていう言葉で矮小化できない非常に悪質な事例多数)で、復讐して殺害しちゃう事例もあるわけです。自殺に追い込まれるケースもあるし、加害者になることもある。どちらにせよ逃げれば、自殺しないで済むし、殺害ほかの暴力を振るわないでもすみます。というわけで逃げることは重要です。みなさん、やばくなったら何かしでかすあるいはしでかされる前に逃げましょう。いきなり襲われるとかなら非常に対応が難しいですが、継続的に被害が及ぶストーカー被害なども、事態が非常に悪くなったら逃げることを必要とします。


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