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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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やはり最前線の金門島の住民は、さほど中台関係に危機感を持っているわけではないらしい(予想の範疇である)

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まずは記事を。


頼清徳氏が台湾総統就任、中台関係の「現状維持」を表明「平和を追求するが幻想は抱かない」
2024/05/20 13:25

 【台北=園田将嗣】1月の台湾総統選で勝利した与党・民進党の 頼清徳ライチンドォー 氏(64)が20日午前、台北市の総統府で就任の宣誓を行い、 蔡英文ツァイインウェン 氏(67)の後任として第16代総統に就任した。1996年の直接選挙導入後、同一政党が3期連続で政権を担うのは初めて。就任演説で頼氏は中台関係について、中国との統一でも独立でもない「現状維持」を表明した。

 副総統には、台湾の対米窓口である駐米台北経済文化代表処の前駐米代表で、米国から信頼が厚い 蕭美琴シャオメイチン 氏(52)が就いた。頼氏と蕭氏は午前9時過ぎ、総統府で総統と副総統への就任を宣誓した。総統府前の特設会場で、大型モニターで中継を見ていた住民が立ち上がり、拍手を送った。

 頼氏はその後の就任演説で、「中国が尊厳のある原則の下で対話と交流を進めることを期待する」と呼びかけた。一方で、「平和を追求するが、幻想を抱くことはできない」と述べ、防衛力の強化を進める方針も示した。「台湾は中国に隷属しない」と主張し、「一つの中国」原則を受け入れない考えを示した。

 蔡政権で副総統を務めた頼氏は行政院長(首相)時代に「実務的な台湾独立工作者」と自称し、中国から敵視されてきた。中台対立の激化を避けるため、1月の総統選から中台関係の現状維持を掲げた蔡氏の路線を継承する方針を示してきた。

 中国で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の報道官は15日、「『台湾独立』は、台湾海峡の平和と相いれない」とけん制しており、新政権に強硬な態度で臨み続けるとみられる。

 「中台統一」を掲げる中国は、中国寄りの世論を形成するため、台湾社会への働きかけを強めている。4月に最大野党・国民党の 馬英九マーインジウ 元総統を北京に招き、 習近平シージンピン 国家主席と2015年以来の会談を行い、民進党政権に揺さぶりをかけた。

 頼氏は、国民党と第3政党・台湾民衆党の候補者と激しく争った総統選で勝利したものの、民進党は同じ日に行われた立法委員(国会議員)選で、過半数を維持できなかった。国民党が立法院(国会)の第1党となったねじれ議会では、重要法案や予算案の審議が滞る懸念がある。

 頼氏は総統就任後、立法院で情勢報告を行う意向を示している。実現すれば歴代総統で初めてで、内政の停滞を避けるため、野党に政策への理解を求める狙いがある。

 総統は台湾の元首に相当し、任期は1期4年で2期まで。

いろいろなご意見はあるかもですが、基本中台双方とも本気でケンカはしたくないわけで、そのあたりは双方ともども社会常識の範疇で行動するのであろうと私は考えます。違いますかね?

拙ブログでは最近こちらの記事が定期的に読んでいただいています。

金門島住民の状況が、中台危機(中台有事)が起きる蓋然性の実情ではないか

JAL123便関係の記事とか、川島なお美の記事とかもわりと読まれていますが、社会派系の記事ではこちらがだいぶ読まれています。2023年4月の記事で、そんなに最近の記事でもありません。

上の記事で私は、2つの記事をご紹介しています。

「永久非軍事化」声明も “中国に一番近い島”台湾・金門島で薄れていく危機感

中国人観光客を待ちわびる台湾海峡の最前線「金門島」

です。記事の内容については、前記事に引用してありますので、拙記事もしくは直接記事サイトをご参照ください。内容は、タイトル通りのものです。それらの記事を紹介するにあたって私は、

2つの、特に関係のないメディア(TBSと『フォーサイト』)が同じことを書いているのが興味深いですね。どちらも、特に中華人民共和国に好意的ということもないでしょうから、まともに現地を取材すれば、同じことになるのでしょう。

と私は指摘しています。さて昨日(5/20)NHKの9時のニュースで、NHKのキャスター(広内仁氏)が当の金門島への取材におもむいていました。取材したのは、放送日前日の19日とのこと。で、金門島住民の方の話をご紹介。

ここで興味深いのは、この住民が、中国側に自制を求めているのでなく、台湾当局側へ対応を求めているということですね。つまりは、このご老体は、中国側の脅威なんて大したことはないと考えているということでしょう。そしてNHKがこのような意見を一般住民の声として紹介しているのも、だいたい同じような意見が主流だったということでしょう。上で私が指摘していることとつながります。

なお拙ブログのアクセスが、一時的にかなり高くなりました。私が確認した際は、47位のランキングでした。たぶん金門島関係の記事のアクセスが良かったせいかと思います。

ということで私が何をいいたいかというと、金門島の住民は、そんなに中国のことを脅威に感じていないらしいということです。もっともほんとに脅威に感じていれば、住民だってみんな逃げだしているしまた台湾当局も強制疎開でもさせるでしょうから、そんなことは初めっからわかっている話です。

このあと番組では、台湾本土での軍事演習の模様や、徴兵制が延長(4か月→1年)になるにあたっての若者たちの声なんぞを報じていましたが、まあ正直「パフォーマンス」「対外示威行動」以上のものには見えませんね。今年の1月に私は次のような記事を執筆しました。

韓国(民)同様、台湾でも中国の台湾侵攻などというものを本気で警戒してはいないのだろう

その記事で私は、


メッセージは中国語と英語が併記され、このうち中国語では「衛星発射」となっていたのに対し、英語では「ミサイル発射」となっていて、台湾国防部は「不注意だった」として陳謝しましたが、混乱は伝えられていません。

台湾のテレビ局TVBSは当時、南部の高雄を訪れていた蔡英文総統が、周囲の人たちの携帯電話の警報音が鳴る中、「大丈夫だ」と笑顔で話す様子を報じました。

という記事をご紹介しました。前総統の態度は、本気で中国の台湾侵攻を警戒しているものではないでしょう。しょせん中台双方とも「お約束」のレベルの反応ではないか。私が上の記事で指摘した


南北朝鮮では韓国の方が北朝鮮よりずっと大国だし、中台では、中華人民共和国のほうがもちろんはるかに巨大だし国際的にも認められていますが、そういった立場や状況の違いを超えて、韓国も台湾も、建前はともかく本音は同じようなものでしょう。そしてそれは、日本人も同じでしょう。実際朝鮮戦争が終わって(休戦のあつかいですが実質終戦でしょう)今年で71年、金門島では1958年から砲撃があり、これが70年代の終わりまで続いたとのことですがそれからだって四十何年です。ずいぶん長い時間がたっています。

ということに特に訂正すべきところは、現段階ではないと思います。なおこの記事は、bogus-simotukareさんの2つの記事を参考にしましたことを明記します。ありがとうございます。

今日の中国ニュース(2023年4月7日分)

今日の中国ニュース(2024年1月10日分)


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