このブログでは、いくつか消防学校あるいは消防士についての記事を書いています。大阪府立消防学校について書いた記事などは、いまでもたまに閲覧していただくことがあるくらいです。個人的に、消防士の人たちともいくらか付き合いもあるのですが、そんな私からすると、このような記事は読むにたえないというか、非常に不快な気分になります。
>消防士の右肩に、スイッチを入れたアイロン
読売新聞 7月14日(月)12時21分配信
和歌山県は14日、県消防学校(和歌山市)の初任科で学ぶ21歳の男性消防士が、18歳の男性消防士の肩にアイロンでやけどを負わせたと発表した。
県は、日常的ないじめがエスカレートしたとみて、刑事告発を含めて対応を検討する。
県消防保安課によると、10日夕、和歌山市にある同校の寮の部屋で、同県橋本市消防本部に所属する21歳の消防士が、同じ部屋だった串本町消防本部の18歳の消防士の右肩にスイッチを入れたアイロンを当て1週間のやけどを負わせた。
18歳の消防士が同日夜に教官へ届け出て発覚。21歳の消防士は「ふざけてやった」と説明している。
2人は今春入校。5月頃から液体せっけんを服にかけるなどのいじめが始まり、7月から日常的に太ももを蹴るなどしていたという。
.最終更新:7月14日(月)12時21分
>アイロンあてやけど 消防学校でいじめ 和歌山
産経新聞 7月14日(月)14時57分配信
和歌山県は14日、県消防学校(和歌山市)初任科生の男性消防士(21)が、同じ初任科生の男性消防士(18)にアイロンをあて、やけどを負わせるなどのいじめを行っていたと発表した。県によると、いじめをしていた消防士は「ふざけていて、やけどさせるつもりはなかった」と説明しているというが、県は刑事告発する方向で、処分も検討する。
県によると、今月10日夜、消防士は学生寮の部屋で熱したアイロンを持って被害者を追いかけ、右肩にあてて1週間のやけどを負わせた。被害者が学校側に相談して発覚。5月ごろからいじめを受け、7月に寮で同部屋になってからは太ももを蹴られるなど日常的に暴行を受けるようになったと訴えている。
学校が11日、全校生に聞き取り調査を実施したところ、いじめをしていた消防士らのグループが他の4人にも暴行を加えていた可能性が判明した。
><いじめ>和歌山県消防学校で常態化 熱いアイロン押しつけ
毎日新聞 7月14日(月)12時28分配信
和歌山県は14日、和歌山市冬野の県消防学校でいじめがあり、串本町消防本部の男性消防士(18)が熱したアイロンを肩に押しつけられ、1週間のやけどを負ったと発表した。県によると、同校では暴力や睡眠妨害などのいじめが日常化しており、今回やけどをさせた橋本市消防本部の男性消防士(21)と、いじめをあおっていた同本部の別の男性消防士(20)の少なくとも2人を傷害容疑で県警に刑事告発する方針。
県の調査によると、10日夜に寮の同部屋だった橋本市の消防士がアイロンを持って串本町の消防士を追いかけ、右肩にやけどをさせた。被害者が同夜、教官に報告し、いじめが発覚した。
いじめは5、6月ごろから始まり7月にエスカレート。アイロンを押し当てた男性消防士を中心とする9人のグループが、今回の被害者を含む5人を日常的に殴ったり蹴ったりするなどしていた。県はいじめに加わっていた者について退校処分も検討している。
県消防学校は現在、今年4月に採用された消防士52人が半年間の初任研修を受けており、平日は全員が寮生活している。【中村好見】
個人的な意見を言いますと、このようなものを「いじめ」と表現してよいかどうかも疑問ですね。矮小化されるおそれもある。アイロンを他人に押し当てるなんて行為は、もういじめどころの話じゃないでしょう。完全な犯罪です。
それにしても呆れるのが
>ふざけてやった
>ふざけていて、やけどさせるつもりはなかった
とかいう抗弁です。お前どれだけ馬鹿なんだと思うし、アイロンを押し付けておいて
>やけどさせるつもりはなかった
もないと思いますが、あるいは押し付けるふりをして本当に押し付けるつもりはなかったっていうんですかね。一応お前大人だろうと思いますが、そんな考えは通用しないんですかね。
ただ警察とか消防、あるいは自衛隊などもそうなのかもしれませんが、ほかではちょっと想像もできない不祥事があるというのも事実です。こちらの記事を読者はどうお考えでしょうか。
>鹿児島の消防士が部下にライターで放火
2012年07月13日 11時45分 [社会]
鹿児島県警霧島署は7月10日、部下の服に火を付けてやけどを負わせたとして、傷害容疑で、霧島市消防局の副士長・上薗彬史容疑者(29=霧島市隼人町見次)を逮捕した。
逮捕容疑は、6月28日午後5時頃、眠っていた部下の消防士(24)のポロシャツにライターで火を付け、腹部と左太ももに1カ月のやけどを負わせた疑い。
同署によると、事件当日、昼すぎから同僚13人が被害者宅に集まって訓練の慰労会を開き、飲酒をしていた。部下がリビングの椅子で眠ったため、上薗容疑者は起こそうとして、ポンプ式の手の消毒用アルコールジェルを3回分押して部下のポロシャツにかけ、ライターで着火。ポロシャツの腹部が激しく燃え上がった。部下は跳び起き、同僚らが消火に当たったが、なかなか消えなかったという。家財などには引火しなかった。
同市によると、上薗容疑者は事件当日夜、電話で上司に「2人で飲んでいてやけどを負わせた」と虚偽の内容を伝えた。また、同消防局から7月1日夕方まで、前田終止(しゅうじ)市長に事件が報告されていなかった。部下は入院中で、3日に被害届を提出した。
上薗容疑者は上司への報告書で、「面白いことをしようと思ってやった。すぐに消えると思い、その場を離れた」と説明。火を付けた理由については、「後輩が酔って眠りこけていたから、驚かせて起こそうと思った」としている。同消防局の調査では、いじめの報告はないという。市は6月29日付で上薗容疑者を自宅謹慎とした。
10日に会見した前田市長は「市民の生命や安全を守る消防職員でありながら、ふざけて火を付けてやけどを負わせた行為は、軽率で弁解の余地はない。消防への信頼を大きく失墜させ、大変申し訳なく、市民の皆様に心からお詫び申し上げます」と謝罪。
会見に同席した田中義春消防局長は、事件を把握してから市長に報告するまで3日かかったことに関し、「すぐに報告するような話ではないと思った。私の判断が甘かった。事件を隠そうという気持ちはなかった」と釈明。前田市長は「危機管理において話にならない。すぐに対処をすべきだった」と話した。
(蔵元英二)
なお、こちらによると
>鹿児島県霧島市は2日、ふざけて部下の服に火を付けやけどを負わせたとして、市消防局の上薗彬史副士長(29)=傷害罪で罰金30万円の略式命令=を停職6カ月の懲戒処分にするとともに分限免職にした。
霧島市は、退職金が出ない懲戒免職にしなかった理由を「放火罪ではなく傷害罪で起訴されたため、傷害の基準に沿って判断した」と説明した。
市などによると、上薗副士長は、6月28日午後5時ごろ、眠っていた部下の消防士(24)のポロシャツにライターで火を付け、腹部と左太ももに1カ月のやけどを負わせた。当日は消防士宅での訓練慰労会で、計13人が参加していた。
市は、上薗副士長のほか、慰労会に参加した職員や、上司など消防職員計23人を減給や訓告などとした。
とのこと。
懲戒免職で当然だろと思いますが、それにしても
>ふざけて部下の服に火を付けやけどを負わせた
ってどこまで馬鹿でクズなんだと思いますが、消防とかの極端な階級の世界って、こういう暴走が起こりかねないんですかね。さすがに私、一般社会で「ふざけて」アイロンを体に押し付けたり他人の服に火をつける人間というのはいないと思うし、いたら精神異常のたぐいだと思いますが、消防の世界では複数存在するというのはいろいろ考えさせられるものがあります。だいたい放火の現場は
>被害者宅
なわけで、他人の家に行ってその住人に「ふざけて」火をつける人間性というのもなかなか興味深いという気もします。
さすがにこれは論外の沙汰でしょうが、和歌山県の消防学校は集団でのいじめがあったようですから、アイロンを押し付けた人物だけの話でもないでしょう。
>10日夜に寮の同部屋だった橋本市の消防士がアイロンを持って串本町の消防士を追いかけ、右肩にやけどをさせた。被害者が同夜、教官に報告し、いじめが発覚した。
というわけで、それまではあるいは報告とかせず我慢していたのが、これは本当にやばいと思ったかついに報告したということなんですかね。だとしたら大変気の毒です。
消防の世界もいろいろ不祥事が報道されているわけで、私の知っている何人かの消防士は、いじめていたりいじめられていたのかとかいろいろ考えます。そうではないことを祈りますが、真相はわかりません。