本日の記事は、特に論評などは書きません。記事を読んでいただければじゅうぶんです。
> 木村正人
2014年06月16日 20:09
中国の李首相訪英 「札束」と「雪辱」外交の脅威
「中国の要求に屈した英国」チベット支援団体
中国の李克強首相の英国・ギリシャ訪問が16〜21日の日程で始まった。これに先立ち、中国側が英国家元首エリザベス女王との面会を要求、「応じないなら訪問を取りやめる」と恫喝していたことが英紙タイムズのスクープで明らかになっている。
キャメロン英首相は2012年5月にチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談。しかし、中国の態度は極端に厳しくなり、キャメロン首相はダライ・ラマ14世と会談しないことに合意した上で、ようやく13年12月の訪中を実現させた。
この際、李首相との「夕食」が約束されていたのに、中国に到着するわずか24時間前にキャンセルが中国側から通告された。最終的に「昼食」がセットされ、英国側は何とか体面を取り繕うことができた。中国の恫喝外交を体験済みのキャメロン首相は今回、李首相の機嫌を損ねないようエリザベス女王との面会をセットしたようだ。
中国の劉暁明駐英大使が国営新華社通信に語ったところによると、今回、中国から官民合わせて200人以上が訪英、調印する政府間契約や商取引契約はエネルギー、投資、教育、ハイテク、金融など40案件を超え、契約総額は300億ドル(約3兆億円)強にのぼるそうだ。
英国と中国の貿易額は昨年、史上最高の410億ポンド(約7兆800億円)を突破。英国の対中輸出は欧州連合(EU)のどの加盟国よりも高い増加率を示し、13.8%増を記録。
中国の英国への投資も過去2年間で80億ポンド(約1兆3800億円)近くに達した。これは過去30年間を合計した投資額よりも多いという。
一方、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、現在、起訴や裁判などの司法手続きなしで拘束されている人権活動家らは推定50万人。毎年、数千人が死刑に処せられている。中国当局は国家機密として死刑の数を発表していない。
ついでですから日経新聞の記事も。
>中国首相、3年ぶり訪英へ 英女王とも面会
2014/6/10 18:59 【北京=島田学】中国外務省は10日、李克強首相が16〜21日にイギリスとギリシャを訪問することを発表した。中国首相の訪英は2011年6月以来3年ぶり。キャメロン首相と会談するほか、エリザベス女王とも面会する。原発や金融分野での協力のほか、欧州連合(EU)と中国との投資協定の早期締結なども話し合う見通しだ。英外交筋によると、中国側はエリザベス女王との面会を強く要求し、面会できなければ訪英中止も示唆したという。中国側のこうした強引な姿勢は北京の各国外交筋の反発を呼んでいた。
中英関係を巡っては、12年5月にキャメロン首相がチベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世と会談したことに中国が反発。首脳・閣僚級の往来は止まっていたが、13年12月にキャメロン首相が訪中して関係を正常化させた。
だそうです。
英国つながりで、旧植民地であるインドの話も。読売新聞の記事です。
>中国・習近平国家主席、9月上旬に印訪問か
2014年07月14日 08時49分
【ニューデリー=田原徳容】中国の習近平シージンピン国家主席が、9月上旬にインドを訪問する方向で調整が進んでいることがわかった。
複数のインド政府関係者が読売新聞に明らかにした。5月のモディ新政権発足後、主要国の首脳として最初の訪印となる。両首脳は、経済協力を中心に話し合う。
習氏は、15日から始まる新興5か国(BRICS)首脳会議の場でモディ氏と初めて会談する。インド政府関係者によると、習氏の訪印は2日間で、企業関係者ら60人以上が同行する予定。中国はインドにとって最大の貿易相手国。習氏は、インド初の中国専用団地などへの投資を拡大し、インドで遅れている鉄道や道路などの社会基盤(インフラ)整備や製造業育成に協力を約束するとみられる。
>両首脳は、経済協力を中心に話し合う。
実際に訪問するかどうかはわかりませんが、別に中印双方ともども相手と仲を悪くする義理もいわれもありませんから、これからもお互い貴重な経済パートナーとしてやっていくんでしょうね。あ、いっけね。論評書いちゃった。