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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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父の死についてと、その関係の若干の感想

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しばらくブログをお休みしていました。申し訳ございません。

すでに記事でお知らせしましたように、私の父が5月30日早朝に亡くなりました。4月半ばに最後の入院をしたので、1カ月半の入院でした。

で・・・このような話は書かないほうがいいのかもしれませんが、実は私の父は、医師から筋委縮性側索硬化症(ALS)の疑いを宣告されていたのです。それを聞いたときはさすがにおどろきました。よりによって私の父がそんな難病にかからなくてもいいだろうとも思いましたが、しかし病気ですから仕方ありません。どうにもならないことです。

確定診断が出る前に父は死亡したので、正直実際のところはわからないのですが、やはりALSであった可能性が高いと思います。真相はともかく、症状が悪化する速さには語る言葉がありませんでした。

ご存知の方も多いでしょうし、またwikipediaなどで確認していただければお分かりになるように、ALSは治療法がありません。最終的には呼吸するための筋肉が衰えて死亡します。ただ現在は、人工呼吸器をつけて生き続けることもできます。

そして他の家族と医者、私との話し合いで、父には申し訳ないですが、人工呼吸器はつけないこととしました。残念ながら、そのようなものを装着しても、無益に父の苦しみを長引かせるだけだと判断したわけです。本来だったら父に前もって意向を確認すべきですが、父はそのような話をすることを非常に嫌う人間でしたので、聞くことができませんでした。

私が最後に父と面会したのは5月26日でして、その日父は私の手を取ろうとして、ALS(の疑いがある)にしては力が強いなと思いました。その日主治医が「あなたと話をしたかった」と言って、私に病状の説明をしました。その日はやや持ち直した?(ということもないのですが) という気すらしましたが、30日早朝「呼吸が悪くなった」という連絡をもらい、病院に駆けつけるとすでに心臓マッサージをしている段階で、心電図や脳波もフラットの状態でした。医師が「どうしましょうか」と最後の確認をしたので、延命措置は無用であると話をして、瞳孔の確認と心臓の鼓動を確認したうえでその時間が死亡時刻となりました。実際には、もっと前に亡くなっていたわけです。

主治医が不在だったので、当直医が説明をして、解剖の申し出がありました。私たち家族はそれを受け入れました。

通夜、葬式も終わり、私も仕事に復帰しています。平凡な日常にようやくもどりつつあります。それは私をほっとさせます。

通夜、葬式については、私は喪主ではないので、葬式会社との交渉・打ち合わせなどはすることもなく、私は頭を下げるばかりでした。で、今回の件でつくづく感じたことがあり、それは、自分の葬式は家族葬でじゅうぶんだということです。

香典その他も遠慮して、家族・親戚だけで弔ってくれればそれが私にとっていちばん気が休まります。上にも書いたように私の父は、葬式をどうするかとかそういう話を非常に嫌う人間でしたので、父の考えを確認できませんでした。家族の知る限りでは、父は一般の葬式をのぞんでいたようでしたので、 葬儀はそのようにしました。私は、家族葬を希望するということを話して家族の了解を得たので、私が死ぬ際はたぶん家族葬をしてもらえると思います。

ただ葬式の際に、私と仕事でかかわっている人が実は私の父のことをよく知っていたということがあり(先方も私も、そのことを知らなかったわけです)、その女性が大要「McCreary先生にはかつてお世話になった・・・」(父は親戚からも「先生」と呼ばれる人間でした)と私に語ったのには驚きました。たぶん彼女は、私から父を想像することができなかったのでしょう。父は小柄でやせていて、私は太っていて背が高い人間です。

あと、ここ最近会うことのなかった親戚が来てくれたのもうれしかったですね。今世紀に入って初めて会った従姉とあいさつできたのはよかったと思います。なお私は、なんの自慢にもなりませんが、ついに涙を流すことはありませんでした。たぶん私は、人間性とか感受性とかが欠けているのでしょう。

明日から通常運転の「ライプツィヒの夏」を再開します。また毎日更新いたしますので、これからもよろしくお願いします。また本日からまたコメント欄を再開いたします。


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