総選挙は、自民党圧勝ということになりそうですが、それについては後でゆっくり記事を書くとして（といいつつ、一向に書かないこともあって、読者には申し訳なくおもいます）、今日は「どうもなあ」と思う候補者の話を書きます。
このブログでちょいちょい批判する（最近は記事に書いていませんが）島田洋一という男が、こんなことを書いていました。
＞ 各候補者の公約では、西村眞悟前代議士のマニフェストが一番素直で分かりやすいとように思いました。
http://www.n-shingo.com/policy/manifesto.html
こんなやつが絶賛する公約なんてろくなものがあるわけもありませんが、一種の怖いもの見たさの精神で西村のマニフェストなるものを拝見しますと・・・。
まあ全部紹介する価値もないとは思いますが、これはひどいというものを。
＞・教育勅語の復活→○
（中略）
・日本教職員組合→廃止
教育勅語については彼自身の解説がありまして
＞
「日本は良い国だ！」といった田母神俊雄航空幕僚長が更迭されたのは、記憶に新しいと思います。村山富市談話に代表される、自国に誇りと自信を持つことができない自虐史観に立った歴史教育には断固反対し、歴史と伝統に基づいた国民教育を確立します。
また現在の教育はゆとり教育と個性を伸ばす教育に重点が置かれています。そのため、学力が著しく低下し、戦後復興を支えた勤勉さが失われつつあります。
詰め込み教育を再開し、頭の柔らかいうちに基礎学力を身につけさせます。但し、まずは国語力を見つけるという観点から、小学生からの英語教育には反対します。
さらに、学力だけではなく、心の教育、即ち教育勅語を復活して道徳教育を徹底的に施し、自己中心的でない共同体で生きているという助け合いの精神を芽生えさせる教育を推進します。
しかしこれ、どう見ても泡沫候補の公約ですよね（笑）。だいたい教育勅語の復活なんてのはまだ賛成反対を論じられますが（論外ですけど）、日教組の廃止なんてそれ以前の話でしょう。そもそも「廃止」なんて日本語の用法としてもおかしいし（行政府あるいは国会（裁判所については、介入することはないでしょう）が管理運営する国家機関なら廃止ということも、現実的可能性や妥当性の議論はともかくとして可能ですが、労働組合の「廃止」って、それなに？）解散させるという意味と解釈したとして（それ以外の解釈のしようもないでしょう）、破壊活動防止法を適用させるか、検察か警察を動かして公務員の政治活動や金銭問題その他から解体に追い込むか、あるいはその他何らかの法令により解散させるっていうことなんですかね。ばかばかしいにもほどがあります。
選挙の公約で実現不可能なことをあげちゃいかんとまでは私もいいませんが、とてもこれは総選挙で前職である立候補者の公約じゃありませんね。供託金没収承知の上で立候補する泡沫候補の公約でしょう。ご本人だってこんなこと実現させる能力は当然、意思だってありはしません。
いや、西村自身は、すでに自分を泡沫候補同然と考えて、それで最後の非常識な公約を訴えようというものなんですかね。そうだとしたらもはや議論するような話じゃありませんが、なんともお粗末な話です。ていいますか、彼が出馬しているのは大阪16区なる選挙区です。島田はこちらの記事で
＞本日（11月26日）、西村眞悟氏が記者会見を開き、次世代の党公認で、大阪16区から立候補する旨、明らかにした。
与党側の同区立候補予定者は公明党の現職北側一雄氏。自民党は独自候補を立てない。従来、西村氏は17区から出ていたが、この選挙区の方が他候補との差異が鮮明になるだろう。
国防、歴史認識、対中国共産党政策などで、大いに実のある論戦を期待したい。
と書いています。前回の維新での当選は比例単独でのものだし、うんなもん、公明党の現職と小選挙区で戦って西村が勝つ可能性はありませんが、選挙区が変わったっていうことは、つまりは所属政党からすれば、事実上の厄介払いということじゃないですかね。トラブルメーカーの西村は、正直あんまり関わりあいたい人物じゃないのでしょう。逆に言えば、西村も選挙区を変えるという死命を制する問題で「いやだ」とは言えない程度の立場だということです。北側氏は、いままで行われた6回の小選挙区での選挙で、5勝１敗です。０９年の選挙は落選しましたが、１２年の選挙では、民主党候補に倍の票差で勝っています。なにしろ大阪１６区のWikipediaによれば、
＞大阪府下では大和川を挟んで隣接する3区や淀川沿いの5区・6区と並ぶ公明党の金城湯池である。
だそうですから。この選挙区は、ほかに元職の民主党候補と共産党候補、維新候補が出馬します。それで大阪１７区のほうは、自民、共産、維新で民主党候補は出馬しないので、比例復活の条件としては１７区の方が西村にはいいでしょう。つまりは、次世代の党執行部は、西村に比例復活もしてほしくないのでしょう（笑）。
それにしても西村の政党遍歴もすごいね（笑）。下の遍歴は、Wikipediaより。
＞（民主改革連合）→
（民社党）→
（新進党）→
（自由党）→
（民主党）→
（無所属）→
（改革クラブ）→
（無所属）→
（たちあがれ日本）→
（太陽の党）→
（日本維新の会）→
（無所属）→
（太陽の党）→
次世代の党
党名が変わっただけというのもありますが、なかなかすさまじいものはあります。
ついでながら、西村を支持する言論人の名前というのもご紹介しておきます。これもなかなかすごいですよ。
＞西村眞悟の魅力はこれだ！
西村眞悟議員を応援する言論人の会
このページは、西村眞悟議員を応援する言論人の会により発行された「西村眞悟の魅力はこれだ！」（言論人の応援文集）をホームページ用にアレンジしたものです。
同会は小田村四郎氏（前拓殖大学総長）、加瀬英明氏（外交評論家）、田久保 忠衛氏（杏林大学客員教授）、中西輝政氏（京都大学教授）、長谷川三千子氏（埼玉大学教授）を設立発起人として平成15年10月に設立され、活動の第一弾の活動として「西村眞悟の魅力はこれだ！」という冊子を発行しました。
同冊子は好評を博し、平成20年3月に応援文筆者（及び連名賛同者）が大幅に増員して、改定新版として再刊されました。
西村氏の素晴らしさ、掛け替えのなさは何か、西村氏のどこに魅かれるのか、といったことについて述べた文集は温かみにあふれるものであり、ここに一部を紹介する次第です。
是非ともご一読いただけますよう、宜しくお願いいたします。
平成21年8月
西村眞悟事務所
目次 ～ I N D E X ～ 序文 改訂版序文論旨一貫してブレず、私心無し 岡崎久彦先生
日本随一の哲人政治家 小田村四郎先生
天が日本国民に生命力を得させるために遺したリーダー 加瀬英明先生
「義」の魂を持つ「大義士」 勝谷誠彦先生
原理原則を貫く政治家 金美齢先生
眞悟さん、試練をのり越えて 小寺一矢先生
我国の政治にとって不可缺の人材 小堀桂一郎先生
ゆるぎない信念と正義感を持った代議士 さかもと未明先生
西村議員に見る大政治家の本質 田久保忠衛先生
西村眞悟に託された日本の未来 中西輝政先生
拉致被害者家族と共に戦い続けた先生 西岡力先生
詩人政治家―行動が人の胸を打つ 西尾幹二先生
終始一貫ゆるがぬ日本人としての姿勢 長谷川三千子先生
斎藤隆夫を想起させる政治家 花田紀凱先生
希有の人の議席死守は国民の義務 宮崎正弘先生
国民の先頭で行動する真のリーダー 森本敏先生
熱狂させる政治家 屋山太郎先生
西村眞悟先生は、何時しか私を虜にした 湯澤貞先生
主権と国威を考える人 渡部昇一先生 うわ、かかわりあいたくない連中ばっかです。産経新聞御用達の連中の多いこと（笑）。西村支持を公言する長谷川みたいな女をNHKの経営委員にする安倍晋三という男は、やはりまともじゃないですね。それにしても ＞西村眞悟先生は、何時しか私を虜にした。
殉国の英霊を祀る靖國神社に奉職中、折々に同志を連れられての参拝をなさる先生の心情に、憂国の至情迸り出づるものあるを知り、眞の愛国者であることを確信し、尊敬申し上げることとなった。
かつて防衛政務次官ご就任の折、就任の奉告参拝に参られました。これは政治家の多くが喜んでなさることでした。一方退任時にはどなたも奉告参拝に参りません。唯一参拝に来られた方は、我が西村眞悟先生で、礼服に身を正し、粛々と参拝をなさいました。
以来私は同志の一人と自任し、昨秋は台湾に、本年は伊勢の神宮の御垣内参拝に同志の方々とご一緒に同行致しました。
靖國神社にとって、否日本の国家にとって無くてはならぬ政治家です。日本再生のために、更なる奮闘を期待し、声を大にして、応援したいと思っております。
前靖國神社宮司
湯澤 貞
という文章には私もかなり呆れかえりました。ほかも同じようなものですが。救いのない連中です。
なおこの記事は、bogus-simotukareさんの記事を参考にしました。感謝を申し上げます。