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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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中国では、地下鉄でもX線検査によるセキュリティチェックをしているが・・・

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新幹線での、ガソリンをかぶっての焼身自殺はいろいろ衝撃的でした。新幹線の中で焼身自殺なんかしなくったっていいだろうと思いますが、しかしされてしまってはどうにもなりません。

報道によれば・・・(魚拓)。

>新幹線放火事件 生活苦が動機の疑いも

7月1日 18時09分 新幹線放火事件 生活苦が動機の疑いも     30日、東海道新幹線のぞみの走行中の車内で乗客の男が油のような液体をかぶって火をつけた事件で、男は周囲に対して年金の受給額が少ないことなどについて不満を漏らしていたことが分かり、警察は生活の苦しさが動機につながった疑いもあるとみて、さらに詳しく調べています。 30日昼前、東海道新幹線のぞみの車内で、男が油のような液体をかぶって火をつけ、この男と乗客の女性の2人が死亡し、警察は1日、死亡した林崎春生容疑者(71)の東京・杉並区の自宅を捜索して、金融機関のキャッシュカードなどを押収しました。
林崎容疑者の知人などによりますと、林崎容疑者は、周囲に対して、年金の受給額が少ないことや、家賃の支払いに困っていることなどを漏らしていたということです。
新幹線の車内では、火をつける前に、女性の乗客に千円札数枚を渡そうとしていましたが、現場に残されていた財布に現金は入っていなかったということです。
警察は、生活の苦しさが動機につながった疑いもあるとみて、さらに詳しく調べています。
また、警察によりますと、事件が起きる前の30日午前10時40分すぎ、林崎容疑者が東京駅の改札口を通過して新幹線のホームに向かう姿が防犯カメラに写っていたことが分かりました。林崎容疑者はリュックサックを背負っていたということで、警察はポリタンクを用意して新幹線に乗り込んだとみて事件のいきさつを調べています。   だからといって赤の他人を巻き込んで自殺なんかしなくったっていいだろうと思いますが、ともかく既遂してしまったのだから、もはやどうにもなりません。   それで今回、ガソリンを新幹線に持ち込んだことが話題となっていますが、それに規制をしようという動きがあります。   >新幹線への可燃物持ち込み見直し、検討を指示 2015年07月01日 21時48分

 走行中の東海道新幹線車内で男が焼身自殺し、煙を吸った女性が死亡した事件で、国土交通省は1日、新幹線を運行するJR5社の幹部らを集めて安全対策強化のための緊急会議を開き、一定量以内の可燃物の持ち込みを認めている現行ルールの見直しなどを検討するよう各社に指示した。

 太田国交相は会議の冒頭、「安心して新幹線を利用できる環境を確保したい。テロも視野に入れて安全対策を検討する」と述べた。

 来春に新幹線が開業予定のJR北海道を含めた5社は、3キロ・グラム以内なら、ガソリンや灯油などの可燃物を車内に持ち込むことを運送約款で認めている。可燃物の持ち込みは鉄道営業法では原則禁止だが、各社は「旅行中使用する少量を除く」とした国交省令の例外規定に沿って約款を定めている。「灯油を日用品として持ち運ぶなどしていた旧国鉄時代の実情に合わせて定めたと考えられる」(JR東海)という。

2015年07月01日 21時48分 Copyright © The Yomiuri Shimbun   どうですかね。私も別に、いまの時代に可燃性の液体を鉄道に持ち込む必要があるとは思いませんが、それを厳密にチェックするなんてことができるかどうか。そもそも論として、今回の事件だって、自殺した人物は、認められている量以上の可燃液体を車内に持ち込んでいるのだから、どっちみち約款違反です。仮にセキュリティチェックをしたとして、そんなものにこれといった実効性はないんじゃないんですかね。「自殺しようか」とか「テロをしよう」と考えている人間が、そんなルールなんか守るわけがない。   仮に新幹線のセキュリティを強化しても、JRのみならず地下鉄や大手私鉄だって同じことでしょう。客の手荷物を全部X線をかけて、金属探知機の下をくぐらせるのかということです。やってもコストがかかって役にも立たんだけでしょう。   ところで中国は、まさに上に書いた、客の手荷物にX線をかけて金属探知機の下をくぐらせるというのをやっています。長距離の鉄道だけでなく、地下鉄にもです。拙ブログでは、そのような写真も紹介しています。   2010夏 香港・広州・深センの旅(8)   上の記事の上から4枚目の写真にそれが写っています。この記事で私は、   >一応金属探知機をぬけて荷物はX線を通します。はたしてセキュリティに役立つのかどうかはわかりません。   と書いています。また地下鉄に関しては、   2011-2012 アモイ(コロンス島)・上海の旅(39)   の記事の最初の写真に、セキュリティチェックの写真がありますが、この時間は遅いせいか人がいません。つまりは(今はまた違うのかもしれませんが)その程度の緊張感しかないわけです。   で、これは昨年末から今年初めにかけての北京の地下鉄の駅と大きな駅での写真。どちらもあまりいい写真でないことはご了承ください。         で、こういうチェックをしても、はたしてテロを防げるかどうかなんてろくにあてにならないしね。inti-solさんのお書きになった記事に引用されているデータによると、米国では   >米国土安全保障省が米国内数十カ所の空港で実施した覆面調査で、保安検査を担う米運輸保安庁の職員が95%の確率で武器や爆弾を発見できていない実態が判明した。
  とのこと。お話にもなりません。鉄道でのチェックは、飛行機よりもっと粗雑でしょう。で、私も香港の空港で、ペットボトルをお咎めなく機内に持ち込んでしまった経験があります。   香港・マカオ・深セン 2009冬(8)   これには我ながら驚いてしまい、思わず記事に   >大丈夫? 香港の空港のセキュリティ。

と書いたくらいです。日本の空港のセキュリティはもっとまともかもですが、しかし山手線や都内の地下鉄に上の中国のようなセキュリティをしようとしてもまず無理、あるいはまったく実効性のないものになりそうです。また、地下鉄に関しても私鉄などから乗り入れがされているわけで、様々な私鉄の大して乗降客がいない駅にも金属探知機とX線検査をするんですかね? コスト面その他馬鹿馬鹿しいにもほどがあります。乗客が激怒して、収拾がつかなくなる可能性が大じゃないですかね。役にだって立ちそうにない。やろうと思えば大邱の地下鉄のように放火もできるし、オウムみたいに地下鉄にサリンをまくこともできます。論外の極致ですが、やろうと思えばできてしまいます。

まあ私は、日本では、中国のようにこんなことをする必要はないと考えますが、いかがでしょうか。なおこの記事は、inti-solさんのいくつかの記事(上の記事のほか、こちら)を参考にしました。感謝を申し上げます。


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