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Channel: ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
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これでは海外もおちおちいくことができない

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過日あったバンコクでのテロは怖いですよねえ。タイは、南部での分離独立問題はありますし、クーデター騒動で日本人ジャーナリストが殺害された事件もありましたが、かといって現状そんなにものすごく治安が悪いというわけではありません。ビジネスとしても観光としても、タイもバンコクも、東南アジアの拠点です。直接この国や街に用事がなくても、トランジットその他で利用することが多々ある。私もちょいちょい利用します。ホテルも高いところから安いところまで整備されているし、BTSや地下鉄などの開通で交通インフラも整っている。外国人観光客、居住者が多いので、レストランなども発達しているし、それからこれは事実ですので書いちゃいますと、売買春もさかんですから喜々として世界中の人間が訪れる。つまりは、旅行者、居住者ともに外国人にとって非常に滞在しやすい街です。そういう街で、しかも外国人をねらったと推測されるテロ事件が起きるとマジで怖いですよね。犯行声明も出ていないから、テロ実行者の目的もわからない。外国人をねらうのなら、スクンヴィットあたりで大規模テロが有る可能性もあります。タイ警察もセキュリティには気をつけているでしょうが、しかし完璧に防げるわけではまったくない。やられたら、そして被害にあったらおしまいです。

私が来月行く予定のアイルランドも、20世紀までは北アイルランドでは武力闘争が行われていたし、英国本土ではIRAその他によるテロが行われていました。しかし、日本のいわゆる極左過激派(中核派とか革マル派とか)などのテロもそうですが、こういった組織は、テロをやった後は「犯行声明」を出します。しかし最近では、オウム真理教などもそうですし、例の同時多発テロなどもそうですが、むしろ犯行声明などを出さないものが少なくない。そして一般市民も容赦なく攻撃します。こういうのを「ポスト・モダン」なテロ、といっていいのかどうかわかりませんが、いずれにせよ危険でしょうがありません。

海外では、よく「米国大使館や英国大使館には近づくな」ということが言われます。いつテロがあるか分かったものじゃないからです。これは、発展途上国を扱っている「地球の歩き方」にも書かれていたりすることです。用事があるのなら仕方ありませんが、ないのなら近寄らないほうが身のためです。しかし今回のバンコクのテロなどは、米国大使館とかの「いかにも」なところで起きたものでもない。容赦なく一般人も標的になっているわけです。

余談ではありますが、集団的自衛権で米国に全面協力するとなると、将来的には「日本大使館には近づくな」ということになりかねません。海外で「お前は日本人だから」と狙われることも増えはしても減りはしないでしょう。迷惑な話です。

いずれにせよ、ちょっと私も海外に行く際にはそれなりに注意すべき時期なのかもしれませんね。東京でサリンがまかれ、ニューヨークで高層ビルに飛行機が突っ込んだのだから、バンコクで爆弾がさく裂したって驚くにも何も値しないのかもしれませんが、しかし過日私がjazirat_sinaさんへのコメント返しで書きましたように、今度の年末年始は、インド方面も私が旅行先で考えている場所の1つです。するとインドなんて、この手のテロはかなりやばい地域ですから、これもどうかです。私もテロがやばそうな国へ何回かいったことがありますが、自分からそんなに危険なところへ行く必要もあるわけではない。

これからちょっとしばらくテロ関係の報道には最大限の注意を払いたいと思います。このブログの読者の皆さまの中にも、旅行好きの人が少なくないはず。お互い気をつけましょう。


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